King Henry《ヘンリー王》


Let never a man a-wooing wend
That lacketh thinges three
A store of gold, an oaken heart,
And full of charity
男は決して女を口説いてはならぬ
これら三つのものが欠けているならば
黄金の貯え、オークのように堅固な心、*1
そして溢れる慈愛

And this was seen of King Henry
Though he lay quite alone
For he's taken him to a haunted hall
Seven miles from the town
これはヘンリー王にあったこと
王は長らく独り寝の身だった
王は幽霊屋敷へ向かっていた*2
街からは7マイルも離れたところへ

He's chased the deer now him before
And the doe down by the den
Till the fattest buck in all the flock
King Henry he has slain
王は鹿の後ろを追いかけ
雌鹿を巣穴へ追い込んだ
群れの中で一番太った鴨を
ヘンリー王は討ち取った

His huntsmen followed him to the hall
To make them burly cheer
When loud the wind was heard to sound
And an earthquake rocked the floor
王の狩人達は王に従って館(やかた)へ向かい
野太い歓声をあげた
猛る風の音が聞こえたとき
地震が床を揺らした

And darkness covered all the hall
Where they sat at their meat
The grey dogs, yowling, left their food
And crept to Henry's feet
暗闇が館を覆い
皆が肉料理の前に座っているところへ
猟犬たちは遠吠えをしながら、エサも食べずに*3
ヘンリーの足にまとわりついた

And louder howled the rising wind
And burst the fastened door
And in there came a grisly ghost
Stamping on the floor
吠え猛る風がわき起こり
戸締まりしていた扉が破られた
入ってきたのは不気味な亡霊
どすんどすんと床を踏みならしながら

Her head hit the roof tree of the house
Her middle you could not span
Each frightened huntsman fled the hall
And left the King alone
女の頭は屋敷の梁にぶちあたり、
女の腹にすら男達は背が届かなかった
狩人達はみな怯えきって館から逃げ去り
王ひとりが残された

Her teeth were like the tether stakes
Her nose like club or mell
And nothing less she seemed to be
Than a fiend that comes from Hell
女の歯は縄でつないだ杭のよう
女の鼻は棍棒か木槌のよう
彼女のようなものは見たことがない
地獄から来た悪霊でもなければ

"Some meat, some meat
You King Henry, some meat you give to me
Go kill your horse, you King Henry,
And bring him here to me."
「肉だよ、肉だよ、
 ヘンリー王よ、肉をおくれ
 あんたの馬を殺せ、ヘンリー王よ
 そしてあたしに持ってくるんだよ」

He's gone and slain his berry brown steed
Though it made his heart full sore
For she's eaten up both skin and bone
Left nothing but hide and hair
王は行って一番の栗毛馬を屠った
心が嘆きでいっぱいになっても
女は薄皮も骨も平らげて
大皮とたてがみの他は残らなかった

"More meat, more meat
You King Henry, more meat you give to me
Go kill your greyhounds, King Henry,
And bring them here to me."
「もっと肉を、もっと肉を
 ヘンリー王よ、もっと肉をおくれ
 行ってあんたの猟犬を殺せ、ヘンリー王
 そしてあたしにもってくるんだよ」

And when he's slain his good greyhounds
It made his heart full sore
For she's eaten up both skin and bone
Left nothing but hide and hair
そこで王は上等の猟犬たちを屠った
心は嘆きでいっぱいになった
女は薄皮も骨も平らげて
大皮と毛の他は残らなかった

"More meat, more meat
You King Henry, more meat you give to me
Go fell your goshawks, King Henry,
And bring them here to me."
「もっと肉を、もっと肉を
 ヘンリー王よ、もっと肉をおくれ
 行ってあんたの鷹たちを降ろせ、ヘンリー王
 そしてあたしにもってくるんだよ」

And when he's slain his gay goshawks
It made his heart full sore
For she's eaten them up, both skin and bone,
Left nothing but feathers bare
そこで王は元気な鷹たちを屠った
心は嘆きでいっぱいになった
女は薄皮も骨も平らげて
わずかな羽毛の他は残らなかった

"Some drink, some drink
Now King Henry, some drink you give to me
Oh you sew up your horse's hide
And bring in a drink to me."
「飲み物だよ、飲み物だよ、
 さあヘンリー王よ、飲み物をおくれ
 馬の大皮を縫い合わせて
 それに入れた飲み物を持ってくるんだ」

And he's sewn up the bloody hide
And a pipe of wine put in
And she drank it up all in one draught,
Left never a drop therein
そこで王は血まみれの大皮を縫い合わせて
ワインを樽ごと中にあけた
女は一息でそれを飲み干し
一滴も残らなかった

"A bed, a bed now, King Henry,
A bed you'll make for me
Oh you must pull the heather green
And make it soft for me."
「寝床だ、さあ寝床だよ、ヘンリー王
 あたしのためにベッドをこしらえるんだよ
 ヘザーの若木を引っこ抜いてきて*4
 あたしのために柔らかくしなきゃいけないよ」

And pulled has he the heather green
And made for her a bed
And taken has he his gay mantle
And over it he has spread
王はヘザーの若木を引っこ抜いてきて
女のための寝床をこしらえた
きらびやかなマントをとってきて
その上を覆った

"Take off your clothes now, King Henry
And lie down by my side
Now swear, now swear, you King Henry
To take me for your bride."
「衣を脱ぐんだよ、ヘンリー王よ
 そしてあたしの隣に寝るんだよ
 誓え、誓え、ヘンリー王よ
 あたしをあんたの花嫁にすると」

"Oh God forbid," said King Henry
"That ever the like betide
That ever a fiend that comes from Hell
Should stretch down by my side."
「滅相もないことだ」とヘンリー王が言った*5
「まさかこんなことがおころうとは
 まさか地獄から来た悪霊が
 わたしの傍らで大の字になろうとは」

When the night was gone and the day was come
And the sun shone through the hall
The fairest lady that ever was seen
Lay between him and the wall
夜が去り朝が来て
太陽が館を照らした
見たこともない美しい貴婦人が
王と壁のあいだに横たわっていた

"I've met with many a gentle knight
That gave gave me such a fill
But never before with a courteous knight
That gave me all my will."
「わたくしはたくさんの優しい騎士様にお会いしました
 わたくしを満たしてくださるお方を
 でもついぞ思いやりある騎士様はいませんでした
 わたくしの思うところを与えてくださったお方は」

*1 オークはナラ、カシなどの総称。非常に頑丈であるとされ、「oaken(オーク製)」は「オークのようにたくましく頑丈」という意味を含む。英国海軍にもHeart of Oak《オークの心》という公式行進曲がある。
*2 hallは広間という意味の他、大邸宅をも指す。かつて英国の富裕層は王宮がある都市にtown house、自分の領地にcountry houseを持つのが普通だった。この場合は狩で遅くなって、幽霊屋敷に泊まる羽目になった。
*3 grey hound(dog)は灰色の犬ではなく、グレイハウンドという種の猟犬。greyは本来雌の意。すらりと細いスタイルと俊足で知られる、特権階級の象徴のような犬。
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*4 ヘザーは荒れ野(ヒース)に繁殖するギョリュウモドキなどエリカ属の野草の総称。赤紫色の花をつける。ハーブとしても使う。
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*5 直訳すると「神に呪われた」「神に禁じられたことだ」だが、「滅相もない」「そんなことあってたまるか」という意味の慣用句。

text & tune: イギリス民謡

大事なペットを全部犠牲にした結果が美女ひとりって割にあわない気がするがどうだろう。

チャイルドバラッド第32番。このヘンリー王のモデルは、百年戦争でフランスに勝利し、フランス王女キャサリン・オブ・ヴァロワと結婚してフランスをも支配したヘンリー5世とされる。(ただしふたりの息子ヘンリー6世の精神異常が原因で薔薇戦争が勃発し、王朝が断絶した)
また、スコットランドの民話「The Daughter Of King Under-Waves(海底の王の娘)」もモチーフであるとされる。
もっとも古い元ネタとしては、アイルランド神話の英雄ナイルとアイルランドの跡継ぎの姫の物語でもあろうか。
馬や猟犬たちは百年戦争で犠牲になった兵士達、呪いが解かれた貴婦人はフランスの支配権の暗喩と見ることもできる。

「Loathly lady(忌まわしい女・嫌でたまらない女)との結婚」というテーマは古くから世界中にあるが、なぜか15世紀にイギリスで流行した。類話に「The Wedding of Sir Gawain and Dame Ragnelle(ガウェイン卿とラグネル姫の結婚)」がある。カンタベリー物語の「バースの女房の話」はこのガウェイン卿の話。女性の意思を尊重することに主題が置かれているというのが非常に特異な物語でもある。
似たような話としては、日本の民話「姥皮(うばかわ)」がある。美少女が継子いじめに遭い、その美貌故にやっかいごとに巻き込まれぬようにと老婆の姿に化けられる「姥皮」を乳母からもらって放浪の旅に出る。雇われた先で、姥皮を脱いでいるときにその家の若旦那に見初められ、嫁に迎えられてめでたしめでたしとなる。でもたまたま美少女の姿を見なかったら絶対結婚してない。「鉢かづき」もこの系統だが、これは本人の信仰心により呪いが解かれる。
逆バージョンとして、男性が呪われた姿となり女性によって呪いがとける「カエルの王さま」「タニシ息子」「美女と野獣」などもある。むしろこっちの方が多い。何故だ。

Steeleye Span
収録アルバム: Below The Salt

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# by CockRobin96 | 2017-09-15 17:45 | Trackback | Comments(0)

Now We Are Six《僕らは六》

14:06から

In marble halls as white as milk
Lined with skin as soft as silk
Within a fountain crystal clear
A golden apple doth appear
No doors there are to this stronghold
Yet thieves break in and steal the gold
ミルクのように白い大理石の広間に
シルクのようにやわらかい皮を貼りめぐらせて
その中に水晶のように澄んだ泉があって
黄金のりんごが現れる
このとりでには扉もないのに
それでも泥棒が押し入って黄金を盗む

Thirty white horses on a red hill
Now they tramp
Now they champ
Now they stand still
30頭の白い馬が赤い丘にいる
今は足を踏み鳴らし、
今は噛み鳴らし、
今は静かにたたずんでいる

White bird featherless
Flew from paradise
Lit on the castle wall
Along came Lord Landless
Took it up handless
Rode away horseless
To the King's white hall
羽のない白い鳥
楽園から飛んできて
城壁に舞い降りた
領地を持たない貴族がやってきて
手もないのに鳥を捕まえ
馬もないのに乗馬して
王様の白いお城へ行った

text: いずれも古いなぞなぞをそのまま歌詞にしたもの(マザーグースとも)。答えは卵、歯、雪とそれを溶かす太陽(いずれも白い)。
tune: ?(Steeleye Spanのオリジナルか別の民謡をアレンジ?)

こういうタイトルの民謡があるわけではなく、本来は古くからあるなぞなぞをメロディに乗せたもの。ジャケットではクレジットが「St. Eleye Primary School Junior Choir」となっていたが「Steeleye」の悪ふざけ。
3番目のなぞなぞは、ドイツの民謡集「少年の魔法の角笛」にも類似のものがある。
ちなみに、タイトル自体は「くまのプーさん」で知られるA.A.ミルンの詩集から取られた(邦題は「くまのプーさんとぼく」だが、原題を訳すと「僕らは6歳」)。アルバムが第六作目であること、メンバーが当時6人であったこととかけている。

いまぼくは六つで だれにもまけないおりこうさん
だからぼくはこのままいつまでも六つでいたい
(小田島雄志・小田島若子 訳)

Steeleye Span
収録アルバム: Now We Are Six

ちなみに前曲の9:38から入ってるのは、Two Magician《ふたりの魔法使い》。
おまけ:直接は関係ないけど

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# by CockRobin96 | 2017-09-13 10:43 | Trackback | Comments(0)

The Grand Old Duke of York《偉大なるヨーク公さま》


Oh, The grand old Duke of York,
He had ten thousand men;
He marched them up to the top of the hill,
And he marched them down again.
ああ、偉大なヨーク公さま
一万人もの家来を持っていた
家来たちを丘の上まで行進させて
また丘の下まで行進させた

And when they were up, they were up,
And when they were down, they were down,
And when they were only half-way up,
they were neither up nor down.
それで家来たちは上にいるときは上にいて
家来たちは下にいるときは下にいて
真ん中まで登ったときは
上でも下でもなかったとさ

text & tune: イギリスのナーサリーライム(マザーグース)。

動画ドイツ語で号令かけとるやんけ。
何をさせたいのかわからないヨーク公と、意味がわからなくても号令に従う家来たちというある意味イギリスらしいナンセンスな童謡。
1642年に文献初出した、フランス王を揶揄する歌が元になっている。

The King of France with forty thousand men,
Came up a hill and so came downe againe.
フランスの王さまと四千人の家来たちが
丘を登ってまた降りてった

ヨーク公爵とは、英国王室の中で王太子が存命中の場合の現国王・女王の次男に与えられる称号。軍人を兼ねることが多い。現在のヨーク公はエリザベス二世の次男アンドリュー王子。
この称号を持った人物は総勢11人になるが、歌のヨーク公のモデルではないかとされているのは3人。
・リチャード・プランタジネット(エドワード4世とリチャード3世の父。薔薇戦争で戦死)
・ジェームズ2世(即位前はヨーク公。カトリックであったために国民の反感を買い、名誉革命で王位を追われた。ボイン川の戦いで味方を見捨ててフランスに逃げたので、「ウンコ野郎」(Séamus á Chaca、James the Shit)というどストレートな蔑称がある)
・ヨーク・オールバニ公フレデリック・オーガスタス王子(フランス革命戦争に参加するが特に戦功なし。愛人が詐欺をやらかして陸軍最高司令官を辞職したことがある)
ちなみに現ヨーク公も未成年淫行の前科持ち。こんなやつしかおらんのかい。

youtubeと同じバージョンのものはありませんでした。いっぱいバージョンがあるので聴き比べてみてね。

The Children's Company Band & Choir
収録アルバム: Kids' Favourite Nursery Rhymes



The Little Kidz Band
収録アルバム: Hits 4 Kidz Vol.7


おまけ:

喋ることができないためにピアノを言葉がわりに愛する女性が、スコットランドからはるばるニュージーランドまで連れ子を抱えて再婚するが、夫にピアノを浜辺に捨てられてしまう。ヒロインは浜辺までピアノを弾きにやってくるが、その姿を見初めた現地人の男がピアノを引き取り、「黒鍵の数だけレッスンをつけてくれたらピアノを返す」という条件を出す。最初は怒ったヒロインだが、レッスンを重ねるごとに惹かれあい、ついには逢引きを重ねるようになるが…というお話。
当時11歳のアンナ・パキン演じるヒロインの娘が、この童謡を口ずさむシーンが出てくる。妻の気持ちにも不倫にも気づかない愚かな義父を揶揄したものでもあろうか。

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# by CockRobin96 | 2017-09-09 10:31 | Trackback | Comments(0)

Away in a Manger《はるか彼方の飼い葉桶で》

Kirkpatrick (1838–1921) によるメロディ(David Willcocksによる編曲)


Murray(1841-1905)によるメロディ

Away in a manger,
no crib for a bed,
The little Lord Jesus
laid down his sweet head.
The stars in the bright sky
looked down where he lay,
The little Lord Jesus
asleep on the hay.
はるか彼方の飼い葉桶で
寝床とするゆりかごもなく*1
小さな主イエスさまが
かわゆいおつむを横たえてる
輝く空にかかる星々が
主が横たわるところを見下ろしてる
わたしの小さな主イエスさまは
干し草の上でぐっすり眠る

The cattle are lowing,
the baby awakes,
But little Lord Jesus,
no crying he makes.
I love thee, Lord Jesus!
look down from the sky,
And stay by my side
untill morning is nigh.
家畜たちがいなないてる
赤ちゃんが目を覚ます
でも小さな主イエスさまは
泣き叫んだりしない
愛しております、主イエスよ!
今は空から見下ろしてる
そしてわたしのそばに留まってくださる、
明け方近くまで

Be near me, Lord Jesus;
I ask thee to stay
Close by me forever,
and love me I pray.
Bless all the dear children
in Thy tender care,
And fit us to heaven
to live with Thee there.
おそばにいてください、主イエスよ
そしてお留まりください、
わたしのすぐそばにとこしえに
そしてどうかわたしを愛してください
愛しい子ら皆を祝福してください、
あなたの情け深いみこころで
そしてわたしたちを天国にふさわしいものとしてください、
あなたとともにそこで暮らせるように

*1 crib自体が本来囲い込んだ家畜小屋、飼い葉桶を指していたが、のちにベビーベッドやベビーサークルを指すようになった。アッシジの聖フランシスコがキリスト降誕の場面のミニチュアセットを作成したとされ、これが「クリブ」、フランス語でCreche、ドイツ語でKrippeと呼ばれる。
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クリスマス用のクリブ
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text: 19世紀に初出した、作者不詳の歌詞。様々なバリエーションがあるが、カークパトリックによるバージョンが有名。長らくマルティン・ルター(→Vom Himmel hoch, da komm ich her《高き天より、我は来たれり(いずこの家にも)》)の詩を英訳したものと信じられていたが、現在はアメリカ由来のオリジナルの詩であると考えられている。
tune: William James Kirkpatrick (1838–1921) アイルランド生まれでアメリカのフィラデルフィアに移住した音楽家。
or James Ramsey Murray(1841-1905)アメリカはマサチューセッツの音楽家であり編集者。



Choir of King's College, Cambridge & Stephen Cleobury
収録アルバム: Favourite Carols from King's


The Everly Brothers
収録アルバム: Christmas With The Everly Brothers and the Boys Town Choir: Rarity Music Pop, Vol. 264 (feat. Boys Town Choir)

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# by CockRobin96 | 2017-09-05 09:08 | Trackback | Comments(0)

Turn back, O man《立ち戻れ、人よ》


Turn back, O man, forswear thy foolish ways.
Old now is earth, and none may count her days,
Yet thou, her child, whose head is crowned with flame,
Still wilt not hear thine inner God proclaim,
'Turn back, O man, forswear thy foolish ways.'
立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ*1
古今より地は、数えきれぬ日々を経た
されど汝ら、虚飾の冠を戴く地の子らは
未だ内なる神の言挙(ことあ)げを聞こうとしない
「立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ」

Earth might be fair, and all men glad and wise.
Age after age their tragic empires rise,
Built while they dream, and in that dreaming weep:
Would man but wake from out his haunted sleep,
Earth might be fair, and all men glad and wise.
地はうるわしく、万民はほがらかで賢くとも*2
代毎(よごと)に悲劇に満ちた帝国が興る
それは人々が夢見るうちに、まどろみ嘆くうちに建てらる
されど人はいずれその悪夢から目覚めるだろう
地がうるわしく、万民がほがらかで賢いならば

Earth shall be fair, and all her people one;
Nor till that hour shall God's whole will be done.
Now, even now, once more from earth to sky,
Peals forth in joy man's old, undaunted cry,
'Earth shall be fair, and all her folk be one!'
地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ
神のあまねき思し召しが成し遂げられるときまで
今、今こそ、今一度地より天まで
歓びのうちにとどろかせよ、人のいにしえよりの絶えざる叫びを
「地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ」と

*1 man=mankindで、全人類のこと。
*2 fairは公平、前途有望、美しいなど色んな意味がある。

text: Clifford Bax (1886–1962)
tune: 通称OLD 124THと呼ばれるジュネーブ聖歌集のうち詩編第124編にあてられたメロディ(ジュネーブ聖歌集に関しては→All people that on earth do dwell(Old 100th)《よろずのくにびと(詩篇第100編)》)。日本では《我ら主をたたえまし》として知られる。それをさらにGustav Holst(1874-1934)が編曲したもの。

Trinity College Choir, Cambridge & Richard Marlow
収録アルバム: Anthems from Cambridge


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# by CockRobin96 | 2017-09-04 17:51 | Trackback | Comments(0)