The Grand Old Duke of York《偉大なるヨーク公さま》


Oh, The grand old Duke of York,
He had ten thousand men;
He marched them up to the top of the hill,
And he marched them down again.
ああ、偉大なヨーク公さま
一万人もの家来を持っていた
家来たちを丘の上まで行進させて
また丘の下まで行進させた

And when they were up, they were up,
And when they were down, they were down,
And when they were only half-way up,
they were neither up nor down.
それで家来たちは上にいるときは上にいて
家来たちは下にいるときは下にいて
真ん中まで登ったときは
上でも下でもなかったとさ

text & tune: イギリスのナーサリーライム(マザーグース)。

動画ドイツ語で号令かけとるやんけ。
何をさせたいのかわからないヨーク公と、意味がわからなくても号令に従う家来たちというある意味イギリスらしいナンセンスな童謡。
1642年に文献初出した、フランス王を揶揄する歌が元になっている。

The King of France with forty thousand men,
Came up a hill and so came downe againe.
フランスの王さまと四千人の家来たちが
丘を登ってまた降りてった

ヨーク公爵とは、英国王室の中で王太子が存命中の場合の現国王・女王の次男に与えられる称号。軍人を兼ねることが多い。現在のヨーク公はエリザベス二世の次男アンドリュー王子。
この称号を持った人物は総勢11人になるが、歌のヨーク公のモデルではないかとされているのは3人。
・リチャード・プランタジネット(エドワード4世とリチャード3世の父。薔薇戦争で戦死)
・ジェームズ2世(即位前はヨーク公。カトリックであったために国民の反感を買い、名誉革命で王位を追われた。ボイン川の戦いで味方を見捨ててフランスに逃げたので、「ウンコ野郎」(Séamus á Chaca、James the Shit)というどストレートな蔑称がある)
・ヨーク・オールバニ公フレデリック・オーガスタス王子(フランス革命戦争に参加するが特に戦功なし。愛人が詐欺をやらかして陸軍最高司令官を辞職したことがある)
ちなみに現ヨーク公も未成年淫行の前科持ち。こんなやつしかおらんのかい。

youtubeと同じバージョンのものはありませんでした。いっぱいバージョンがあるので聴き比べてみてね。

The Children's Company Band & Choir
収録アルバム: Kids' Favourite Nursery Rhymes



The Little Kidz Band
収録アルバム: Hits 4 Kidz Vol.7


おまけ:

喋ることができないためにピアノを言葉がわりに愛する女性が、スコットランドからはるばるニュージーランドまで連れ子を抱えて再婚するが、夫にピアノを浜辺に捨てられてしまう。ヒロインは浜辺までピアノを弾きにやってくるが、その姿を見初めた現地人の男がピアノを引き取り、「黒鍵の数だけレッスンをつけてくれたらピアノを返す」という条件を出す。最初は怒ったヒロインだが、レッスンを重ねるごとに惹かれあい、ついには逢引きを重ねるようになるが…というお話。
当時11歳のアンナ・パキン演じるヒロインの娘が、この童謡を口ずさむシーンが出てくる。妻の気持ちにも不倫にも気づかない愚かな義父を揶揄したものでもあろうか。

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# by CockRobin96 | 2017-09-09 10:31 | Trackback | Comments(0)

Away in a Manger《はるか彼方の飼い葉桶で》

Kirkpatrick (1838–1921) によるメロディ(David Willcocksによる編曲)


Murray(1841-1905)によるメロディ

Away in a manger,
no crib for a bed,
The little Lord Jesus
laid down his sweet head.
The stars in the bright sky
looked down where he lay,
The little Lord Jesus
asleep on the hay.
はるか彼方の飼い葉桶で
寝床とするゆりかごもなく*1
小さな主イエスさまが
かわゆいおつむを横たえてる
輝く空にかかる星々が
主が横たわるところを見下ろしてる
わたしの小さな主イエスさまは
干し草の上でぐっすり眠る

The cattle are lowing,
the baby awakes,
But little Lord Jesus,
no crying he makes.
I love thee, Lord Jesus!
look down from the sky,
And stay by my side
untill morning is nigh.
家畜たちがいなないてる
赤ちゃんが目を覚ます
でも小さな主イエスさまは
泣き叫んだりしない
愛しております、主イエスよ!
今は空から見下ろしてる
そしてわたしのそばに留まってくださる、
明け方近くまで

Be near me, Lord Jesus;
I ask thee to stay
Close by me forever,
and love me I pray.
Bless all the dear children
in Thy tender care,
And fit us to heaven
to live with Thee there.
おそばにいてください、主イエスよ
そしてお留まりください、
わたしのすぐそばにとこしえに
そしてどうかわたしを愛してください
愛しい子ら皆を祝福してください、
あなたの情け深いみこころで
そしてわたしたちを天国にふさわしいものとしてください、
あなたとともにそこで暮らせるように

*1 crib自体が本来囲い込んだ家畜小屋、飼い葉桶を指していたが、のちにベビーベッドやベビーサークルを指すようになった。アッシジの聖フランシスコがキリスト降誕の場面のミニチュアセットを作成したとされ、これが「クリブ」、フランス語でCreche、ドイツ語でKrippeと呼ばれる。
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クリスマス用のクリブ
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text: 19世紀に初出した、作者不詳の歌詞。様々なバリエーションがあるが、カークパトリックによるバージョンが有名。長らくマルティン・ルター(→Vom Himmel hoch, da komm ich her《高き天より、我は来たれり(いずこの家にも)》)の詩を英訳したものと信じられていたが、現在はアメリカ由来のオリジナルの詩であると考えられている。
tune: William James Kirkpatrick (1838–1921) アイルランド生まれでアメリカのフィラデルフィアに移住した音楽家。
or James Ramsey Murray(1841-1905)アメリカはマサチューセッツの音楽家であり編集者。



Choir of King's College, Cambridge & Stephen Cleobury
収録アルバム: Favourite Carols from King's


The Everly Brothers
収録アルバム: Christmas With The Everly Brothers and the Boys Town Choir: Rarity Music Pop, Vol. 264 (feat. Boys Town Choir)

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# by CockRobin96 | 2017-09-05 09:08 | Trackback | Comments(0)

Turn back, O man《立ち戻れ、人よ》


Turn back, O man, forswear thy foolish ways.
Old now is earth, and none may count her days,
Yet thou, her child, whose head is crowned with flame,
Still wilt not hear thine inner God proclaim,
'Turn back, O man, forswear thy foolish ways.'
立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ*1
古今より地は、数えきれぬ日々を経た
されど汝ら、虚飾の冠を戴く地の子らは
未だ内なる神の言挙(ことあ)げを聞こうとしない
「立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ」

Earth might be fair, and all men glad and wise.
Age after age their tragic empires rise,
Built while they dream, and in that dreaming weep:
Would man but wake from out his haunted sleep,
Earth might be fair, and all men glad and wise.
地はうるわしく、万民はほがらかで賢くとも*2
代毎(よごと)に悲劇に満ちた帝国が興る
それは人々が夢見るうちに、まどろみ嘆くうちに建てらる
されど人はいずれその悪夢から目覚めるだろう
地がうるわしく、万民がほがらかで賢いならば

Earth shall be fair, and all her people one;
Nor till that hour shall God's whole will be done.
Now, even now, once more from earth to sky,
Peals forth in joy man's old, undaunted cry,
'Earth shall be fair, and all her folk be one!'
地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ
神のあまねき思し召しが成し遂げられるときまで
今、今こそ、今一度地より天まで
歓びのうちにとどろかせよ、人のいにしえよりの絶えざる叫びを
「地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ」と

*1 man=mankindで、全人類のこと。
*2 fairは公平、前途有望、美しいなど色んな意味がある。

text: Clifford Bax (1886–1962)
tune: 通称OLD 124THと呼ばれるジュネーブ聖歌集のうち詩編第124編にあてられたメロディ(ジュネーブ聖歌集に関しては→All people that on earth do dwell(Old 100th)《よろずのくにびと(詩篇第100編)》)。日本では《我ら主をたたえまし》として知られる。それをさらにGustav Holst(1874-1934)が編曲したもの。

Trinity College Choir, Cambridge & Richard Marlow
収録アルバム: Anthems from Cambridge


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# by CockRobin96 | 2017-09-04 17:51 | Trackback | Comments(0)

I'm An Old Cowhand《俺は牛飼い親父》


I'm an old cowhand
from the Rio Grande
But my legs ain't bowed
and my cheeks ain't tan
I'm a cowboy who never saw a cow
Never roped a steer 'cause I don't know how
Sure ain't a fixing to start in now
Oh, yippie yi yo kayah,
yippie yi yo kayah
俺は牛飼い親父
リオ・グランデからやってきた*1
でも俺の足はO脚じゃないし
頰も日焼けしてない
俺は雌牛も見たことないカウボーイ
子牛を捕まえたこともないしやり方も知らない
もちろん今から始める気もない
オー・ユピアイヨウ・カイエ!*2
ユピアイヨウ・カイエ!


I'm an old cowhand and
I come down from the Rio Grande
And I learned to ride, ride, ride
'fore I learned to stand
I'm a riding fool who is up to date
I know every trail in the Lone Star State
'Cause I ride the range in a Ford V 8
Oh, yippie yi yo kayah,
yippie yi yo kayah
俺は牛飼い親父、
俺はリオ・グランデから降りてきた
乗り乗り乗ることを覚えたもんさ
立ち上がるより先にね
最新のポンコツにまたがって
ひとつ星州の街道はみんな知り尽くしてる*3
だってV8搭載のフォード車に乗ってるからね*4
オー・ユピアイヨウ・カイエ!
ユピアイヨウ・カイエ!

We're old cowhands
from the Rio Grande
And we come to town
just to hear the band
We know all the songs that the cowboys know
'Bout the big corral where the doggies go
We learned them all on the radio
Yippie yi yo kayah,
yippie yi yo kayah
俺らは牛飼い親父
リオ・グランデからやってきた
俺らが街にやってきたのは
ただバンドの演奏を聴きたいから
カウボーイの歌はみんな知ってる
でっかい囲い場の中を犬どもが駆け回るような歌*5
全部ラジオで覚えたのさ
ユピアイヨウ・カイエ!
ユピアイヨウ・カイエ!

I'm just an old cowhand
Down from the Rio Grande
Oh where the west is wild
all around the borderland
Where the buffalo roam around the zoo
And the Injuns run up a rug or two
And the old Bar X is
just a barbecue, yeah
Yippie yi yo kayah,
yippie yi yo kayah
俺はしがない牛飼い親父
リオ・グランデから降りて来た
西部ってのはワイルドなところ
その辺りじゃどこに行ってもね
そこじゃバッファローは動物園でうろつき回り*6
インディアンどもは敷物やなんかを仕立て*7
いにしえのエックス牧場は*8
今やバーベキュー会場、イエア!
ユピアイヨウ・カイエ!
ユピアイヨウ・カイエ!

I'm a pioneer who began from scratch
I don't bat an eye in a shootin' match
They don't call me Elmer, they call me Satch
Yippie yi yo kayah,
yippie yi yo kayah
俺は何もないとこから始めた開拓者
射撃大会で的に当てたことがない
みんなは俺をエルマーと呼ばない、大口野郎って呼ぶんだ*9
ユピアイヨウ・カイエ!
ユピアイヨウ・カイエ!

Get along little horsy
Get along little horsy
Yippie yi yo kayah, oh
小馬ちゃんに乗ってけよ*10
小馬ちゃんに乗ってけよ
ユピアイヨウ・カイエ、オー!

*1 リオ・グランデはポルトガル語で「大きな川」を意味する。なお、この地名はブラジルにもアメリカにも多数ある。アメリカではテキサス、コロラド、ニュージャージー、オハイオが有名。
*2 カウボーイものの歌にはよく出てくるフレーズだが、カウボーイが本当にこんなこと言ってたかは不明。「yippie」というフレーズ自体は「ヒャッホー!」的な叫び声。→Pecos Bill《ペコス・ビル》
*3 ひとつ星州はテキサスのこと。
*4 フォードでV8で1930年代に出た車といえば、これでございます。

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*5 囲いはこういうイメージ。
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*6 バッファローは本来水牛のことで、アメリカバイソンは水牛ではないのだがこう俗称される。ネイティブ・アメリカンの貴重な食糧源であったが、当時のアメリカ政府は娯楽に加えてネイティブを弱体化させるために、またヨーロッパから連れて来た牛の牧草地を確保するために乱獲・虐殺を行ったため、イエローストーン国立公園及びウッド・バッファロー国立公園で保護されたものを除いて野生個体は絶滅した。現在各地で再導入の試みが行われている。
*7 「run up」は駆け上る、旗を掲げるなどいろんな意味があるが、「織物を織り上げる」という意味もある。ナバホ族のラグが特に有名。「or two」が何かよくわからない。
*8 調べたがよくわからない。Bar X Ranchという牧場ホテルがテキサスにあるらしい。インディアンの襲撃やら銃撃戦やらがあった殺伐とした牧場が、今はバーベキューキャンプの会場になっているという皮肉か。
*9 satchは大きい口の意。しばしば、分厚い唇を持つ黒人のあだ名(ルイ・アームストロングとか)。転じて、口だけのお喋り野郎。
*10 よくわからない。get alongは「一緒にやっていく」の意味。get along(with you)で「とっとと失せろ!」「やめろや!」の意。

text & tune: Johnny Mercer(1909-1976)

ビング・クロスビーが出演した白黒映画『Rhythm on the Range(愉快なリズム)』(1936年)の劇中歌。劇中では一応本職のカウボーイの役。
20世紀、「歌うカウボーイ」「マカロニウェスタン」というネタが愛好されていたにも関わらず、昔ながらの西部やらカウボーイやらはほとんど姿を消していた。
憧れてカウボーイっぽい格好しているけど全然カウボーイじゃない、そんなおっさんのためのコミックソング。
《おいらはカウボーイ》《俺は老いぼれカウボーイ》などの邦題がある。
『愉快なリズム』の劇中。


Bing Crosby
収録アルバム: Portrait Of Bing Crosby

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# by CockRobin96 | 2017-08-30 10:14 | Trackback | Comments(0)

Morning Has Broken《雨に濡れた朝(世のはじめさながらに)》


Morning has broken
like the first morning
Blackbird has spoken
like the first bird
Praise for the singing
Praise for the morning
Praise for them springing
fresh from the world
朝になった、
一番最初の朝と同じに
黒歌鳥が語りだす、*1
一番最初の小鳥と同じに
その歌声ゆえに神を讃えよう
その朝ゆえに神を讃えよう
その湧き出でるものゆえに神を讃えよう
み言(ことば)から生き生きと溢れるものゆえに*2

Sweet the rain's new fall,
sunlit from heaven
Like the first dew fall
on the first grass
Praise for the sweetness
of the wet garden
Sprung in completeness
where His feet pass
新しい雨粒が優しく滴(したた)り、
天より陽の光が差す
一番最初の露が滴り、
一番最初の草の上に落ちるように
そのうるわしさゆえに神を讃えよう
濡れ光る庭園のうるわしさ
全きものより生(お)い出でた
主の足が歩まれたところを

Mine is the sunlight
Mine is the morning
Born of the one light
Eden saw play
Praise with elation,
praise ev'ry morning
God's recreation
of the new day
この日光もわたしのためのもの
この朝もわたしのためのもの
ただひとつの光より生まれ出でたもの
エデンの園でかつて見られたもの*3
昂ぶる心もて神を讃えよう
毎朝神を讃えよう
神が新たに造られ給うたもの
日々新しくされるものを

*1 black birdはイギリスではクロウタドリ、アメリカではやかましいムクドリモドキを指す。
 →Sing a Song of sixpence《6ペンスの歌を歌おう》
*2 wordはたまにworld(世界)と誤字されることもある。「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。」(ヨハネによる福音書1:14)より、「神の言(ことば)」とはイエスを指す。
 →Verbum Patris Umanatur《父の御言葉が人となる》
「 イエスは答えて言われた。
「この水を飲む者はだれでもまた渇く。
 しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。
 わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」」
(ヨハネによる福音書4:13-14)より。
*3 playは劇、演奏、遊び、ゆらゆらひらひらするもの、何かの動き・働きなどいろんな意味がある。エデンでは働かずに遊んで暮らしていたこととかけているかもしれない。

text: Eleanor Farjeon(1881-1965) People, Look East≪東方を見よ≫と同じ作詞者で、英国児童文学の作家。
tune: 通称「Bunessan(バンエッサン。スコットランドの地名)」と呼ばれるスコットランド古謡。

イギリスのミュージシャンCat Stevens(現Yusuf Islamによって1971年にブレイクした聖歌。


日本語訳詞として《世のはじめさながらに》がある。


リベラ
収録アルバム: Angels Sing - Libera in America


King's College Choir, Cambridge/Sioned Williams/Stephen Cleobury
収録アルバム: Best Loved Hymns


おまけ:


死者にタッチするとよみがえらせることができるが、もう一度タッチすると再び死ぬという不思議な力を持つパイ職人のネッドと、殺人事件に巻き込まれて死人になったがネッドによって生き返ったチャック、そしてその周辺の変な人々たちのミステリーラブコメディ。
大好きだったのだが2シーズンで打ち切りになった。なんでや!
ヒロインのチャックの叔母さんで、事故で引きこもりになった二人の元シンクロナイズドスイミング芸人が、一度はやめたシンクロの練習を始めた時にかかっていたBGMがこのMorning Has Broken。

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# by CockRobin96 | 2017-08-28 10:23 | Trackback | Comments(0)