O Love, How Deep, How Broad, How High《大いなる愛に》


O love, how deep, how broad, how high,
beyond all thought and fantasy,
that God, the Son of God, should take
our mortal form for mortals’ sake!
愛よ、なんと深く、広く、高きかな
あらゆる思惑と夢想を超えたものよ
神が、その御子を遣わして
死すべき人のために死すべき人の姿をとられたとは

For us baptized, for us he bore
his holy fast and hungered sore;
for us temptation sharp he knew,
for us the tempter overthrew.
我らのために洗礼を受け、我らのために耐え忍ばれた
聖なる断食と痛ましい飢餓を
我らのために刺すような誘惑を味わわれ
我らのために誘惑するものを打ち倒された

For us he prayed; for us he taught;
for us his daily works he wrought:
by words and signs and actions thus
still seeking not himself, but us.
我らのために祈り、我らのために教え
我らのために日々の業を勤められた
み言葉とみしるしと行いによりてかくなされた
御身のためでなく、我らのためにこそ

For us to evil power betrayed,
scourged, mocked, in purple robe arrayed,
he bore the shameful cross and death;
for us gave up his dying breath.
我らのために悪しき力へ売り渡され
鞭打たれ、嘲られ、紫の衣で装わされた
恥辱の十字架と死をも耐え忍ばれ
我らのために息を引き取られた

(O love, how deep,
how broad, how high)
(愛よ、なんと深く、
広く、高きかな)

For us he rose from death again;
for us he went on high to reign;
for us he sent his Spirit here
to guide, to strengthen, and to cheer.
Alleluia.
我らのために死より再び目覚め
我らのために統べ治めるべく高き処へゆかれた
我らのために地へ聖霊を遣わされた
導き、力づけ、励まされるために
アレルヤ

All glory to our Lord and God
for love so deep, so high, so broad
the Trinity, whom we adore
forever and forevermore.
栄光が我らの主なる神にあれ
その愛の深さ、高さ、広さゆえに
三位一体に、我らの崇めるものに
とこしえに限りなくあれ

text: Robert Herrick (1591-1674)
tune: アメリカの作曲家で指揮者のPhilip R. Dietterich(1931-)による、Heinrich Schütz(1585-1672)の曲のアレンジらしいのだが、どの曲か不明。強いて言えばChrist ist erstanden《キリストはよみがえり》SWV470が怪しい気がするがアマゾンで買わないと聞けないからわからない。

「For us he rose from death again…」のくだりは、ドイツの古いイースターの聖歌Christ ist erstanden《キリストはよみがえり(主生き給えば)》が使われている。

この歌詞は聖歌としての方が有名で、ディートリッヒによるこの曲はほとんど知られていない。
もちろんアマゾンにもなかった。(正確にはCDに入ってたが売り切れ)

北村宗次による日本語歌詞:
大いなる愛に
神は御子送り
人の弱さをば
取りて生かしたもう

バプテスマをも受けて
神の御子世にて
サタンの試みと
強く戦えり

世に生き(我らに)
世に生きるわざを
(語るみ言葉は)
果たしつつ祈る
(深い主のみ旨)

売り渡す罪と
嘲りの中で
悩み苦しんで
死へと進みたもう

(広き愛
 深き愛
 高き愛)

よみがえり給い
父の元に座す
聖霊(みたま)遣わして
力与えたもう
ハレルヤ

大いなる神は
三つにましひとつ
高きみ栄えを
我らほめ歌わん

唯一入手可能なのは、教文館販売の立教女学院のCDに日本語歌詞による合唱。欲しかったら銀座に行くか通販でご購入あそばせ。

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クリスマスクワイヤー
松蔭女子学院大学聖歌隊 鈴木雅明
(運が良かったら中古で出るかもしれない)

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# by CockRobin96 | 2017-04-22 09:25 | Trackback | Comments(0)

Hot Cross Buns《ホカホカ十字パン》

The Broadside Band
収録アルバム: Old English Nursery Rhymes

Hot Cross Buns,
Hot Cross Buns
One a penny, Two a penny
Hot Cross Buns!
ホカホカ十字パン!
ホカホカ十字パン!
ひとつ1ペニー、ふたつでも1ペニー
ホカホカ十字パン!

If you have no daughters,
Pray give them to your sons;
もしも娘さんがいないなら
息子さんにおあげなさいよ

But if you have none of these little elves,
Then you must eat them all yourselves.
でもちびっ子たちすらいないなら*1
ご自分でお食べなさいよ

Hot Cross Buns!
Hot Cross Buns!
ホカホカ十字パン!
ホカホカ十字パン!

*1 エルフはいわゆる小妖精のことだが、特にいたずら好きな子供、腕白小僧を指す。

text & tune: イギリスのマザーグース(ナーサリーライム)。18世紀に文献初出。

十字パンはイギリスによく見られる菓子パン。干しぶどうなどが入った甘いパンで、上にアイシングか切れ込みを入れて十字のしるしをつける。本来は聖金曜日(イエスが十字架に架けられたことを記念する。毎年月日が違う)に食べるとされるが、割と通年で売ってる。伝統に厳密に従うのであれば、聖灰水曜日から聖土曜日(イースターの前日)にかけては、乳製品と卵を入れない十字パンを食べることになる。(→Forty Days and Forty Nights《四十日(よそか)経(ふ)るまで》)
本来は街頭で十字パンを売る呼び歌だったものが、わらべ歌化したものと考えられている。
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十字パンのレシピ


「But if you have none of these little elves,/Then you must eat them all yourselves.」の2行は、省略されることの方が多い。


Anuradha Javeri
収録アルバム: Hoopla Kidz, Vol. 2

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# by CockRobin96 | 2017-04-15 09:50 | Trackback | Comments(0)

Ding, Dong, Bell, Pussy’s in the Well《ディン・ドン・ベル、ニャン子が井戸の中》



The Broadside Band
収録アルバム: Old English Nursery Rhymes

Ding, Dong, Bell,
Pussy’s in the Well.
Who put Her in?
Little Johnny Green.
Who pulled Her out?
Little Tommy Stout.
What a Naughty Boy was that,
To try to Drown poor Pussy Cat,
Who ne’er did Him any Harm,
But killed all the Mice
in the Father’s Barn.
ディン・ドン・ベル
ニャン子が井戸の中
誰が放り込んだの?
ジョニー・グリーンくんよ
誰が引き上げたの?
トミー・スタウトくんよ
なんていけない坊やでしょう
かわいそうなニャン子ちゃんを溺れ死なそうとするなんて
ニャン子はジョニーを傷つけたことなんてなかったのに
それどころかネズミをみんなやっつけてくれたのよ
お父さんの納屋にいたのを

text & tune: イギリスのマザーグース(ナーサリーライムズ)。

非常に古いイギリスの童謡。1580年、ウィンチェスター大聖堂のオルガニストによって記録されたもっとも初期の形では、
Jacke boy, ho boy newes,
(ジャッキー坊や、ニュースだ坊や)
The cat is in the well,
(猫が井戸の中)
Let us ring now for her Knell,
(猫のお弔いの鐘を鳴らせ)
Ding dong ding dong Bell.
(ディン・ドン・ディン・ドン・ベルと)
の4行だけで、猫がすでに死亡している。
ジョニー・グリーン及びトミー・スタウトは、バージョンによって名前が変わるが、常に「in」「out」で韻が踏めるようになっている。当時は「弔いの鐘」は「ディン・ドン・ベル」と鳴るもの、と相場が決まっていた。(→Full fathom five thy Father lies《父は五尋の海の底に》
「drown」「kill」などが子供向けではないとして、「put(単に「入れる」)」「scare(おどかす)」に置き換えられていることもある。

おまけ:いろんな絵本作家による《ニャン子が井戸の中》
ウォルター・クレーン
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ウィルビーク・ル・メール
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アーサー・ラッカム
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さらにいっぱい画像があるブログ:英語で本三昧
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# by CockRobin96 | 2017-04-08 11:38 | Trackback | Comments(2)

O Lamm gottes, unschuldig《神の小羊よ、汚れなきかな(十字架の上にほふられたまいし)》


O Lamm gottes, unschuldig
神の小羊よ、汚れなきかな*1
Am Stamm des Kreuzes geschlachtet,
十字架の真中にて屠られ給いし。
Allzeit funden geduldig,
四六時中を耐え忍び給いぬ、
Wiewohl du warest verachtet;
御身の嘲笑われしを。
All Sünd hast du getragen,
よろずの罪をば御身に負い給わざれば、
Sonst müßten wir verzagen.
我らおののくは必定(ひつじょう)なり。
Erbarm dich unser, o Jesu.
我らを憐れみ給え、イエスよ!

O Lamm Gottes im Staube,
神の小羊よ、塵(ちり)のうちに
Mit Blut und Thränen bedecket,
血と涙にまみれ給う。
Dein tröste sich mein Glaube,
御身の慰めこそわが信仰なり、
Wenn Tod und Sünde mich schrecket,
死と罪とが我をおびやかすとも。
Dein Ringen, Seufzen, Klagen,
御身のいばらの冠、吐息、うめき
Dein Todeskampf, dein Zagen
御身の死、死相をば
Sei meine Ruhe, Herr Jesu.
わが安らぎとなしたまえ、主イエスよ!

O Lamm Gottes, unschuldig
神の小羊よ、汚れなきかな
Trugst du die herbe Verhöhnung
御身はかくも辛辣なるなぶりを受け給えり。
Und immer so geduldig
また御身はかくも絶えず忍び給えり、
Zu meiner Sünde Versöhnung.
わが罪を清めんがために。
Dein Bild schreck mich von Sünden,
御身のみ姿こそ我をして罪を恐れさしめ
Dein Bild soll mich verbinden
御身のみ姿こそ我を連ならせしめん、
Zu ewger Liebe, Herr Jesu.
とわの愛へと、主イエスよ!

*1 イエスの呼び名のひとつ、洗礼者ヨハネがイエスを指して「見よ、世の罪を除く神の小羊だ」(新約ヨハネによる福音書1:29)と言った故事にちなむ。また、いけにえとしてささげられるものでもある。→The Lamb《仔羊》

text&tune: Nikolaus Decius(1485-1546)

ルター派にとって重要な聖歌。ただし2番以降の歌詞が使用されることはあまりないようである。
イースター直前の受難節に使用される。

フランシスコ・デ・スルバラン「神の小羊」
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おまけ:いろんな編曲の《神の小羊》
Johann Eccardによる編曲。アマゾンではセットでしか販売していない模様。

Norddeutscher Kammerchor, Maria Jürgensen
収録アルバム: Eccard: Mein schönste Zier


バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエルによる「聖ルカ受難曲」の中の《神の小羊》
Daniel Gloger
収録アルバム: Bach, C.P.E.: St. Luke Passion


少年愛を世に認めさせた少女マンガの金字塔、『風と木の詩』の章の一つに「神の子羊」があり、その中でこの歌詞の日本語訳(2番)が引用されている。また、作者の構想に協力した増山のり子氏のスピンオフ作品のタイトルも『神の子羊』。
あれってフランスじゃなくてドイツが舞台の方が良かったんじゃないかなとちょっと思っている。先生たちのキャラデザモデルがみんなドイツの作曲家の作曲家だし。


日本語訳詞:
十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
わがため悩みを 忍び給いし
み恵み げにもとうとし

十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
み救いあらずば 罪のこの身は
滅びを いかでまぬがれん

十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
乏(とも)しくか弱き 我を憐れみ
安きを 常に給えや

Chamber Choir of Europe & Nicol Matt
収録アルバム: Choral Classics: Bach (Chorales), Vol. 2/3

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# by CockRobin96 | 2017-03-20 10:08 | Trackback | Comments(0)

Hail, Thou once despised Jesus《万歳、かつて蔑まれしイエスよ(いばらのかむりを)》



The Festival Choir and Hosanna Chorus
収録アルバム: 100 Church Classics


The Bambinis
収録アルバム: 30 Easter Songs for Kids
児童のソロによる短いバージョン


Hail, Thou once despised Jesus!
Hail, Thou Galilean King!
Thou didst suffer to release us;
Thou didst free salvation bring.
Hail, Thou universal Savior,
bearer of our sin and shame,
by thy merit we find favor:
life is given through thy Name.
万歳、かつて蔑(さげす)まれしイエスよ、
万歳、ガリラヤびとの王よ!*1
御身は我らを解き放つため苦しまれた、
御身は自由という救済をもたらされた
万歳、万有の救い主よ、
我らの罪と恥を背負われたお方よ
御身の功(いさお)によりて我らはその恩寵を知る、
命が御身のみ名によりて与えられしを

Paschal Lamb, by God appointed,
All our sins on Thee were laid;
By almighty love anointed,
Thou hast full atonement made.
All thy people are forgiven
Through the virtue of thy blood:
Opened is the gate of heaven,
reconciled are we with God.
いけにえの小羊よ、神に定められしものよ、
我らの罪はことごとく御身の上に積まれた
全能の愛によりて聖別され、
御身は豊かなあがないをなされ給うた*2
御身の民は皆赦しを得る、
御身の血の功徳(くどく)によりて
天の扉は開かれ、
我らと神の間に和解が成し遂げられた

Jesus, hail, enthroned in glory,
There forever to abide!
All the heavenly host adore Thee,
Seated at Thy Father's side.
There for sinners Thou art pleading,
There Thou dost our place prepare,
Ever for us interceding
Till in glory we appear.
イエスよ、万歳! 栄光のうちに玉座へ着き給い、
とこしえにとどまられる!
天の万軍はみな御身を崇める、
父のお側に座し給う君を
罪びとらのために御身は嘆願され、
我らの居どころを備えてくださる
限りなく我らをとりなされる、
我らが栄光のうちに潔白となるまで

Worship, honor, power, and blessing
Thou art worthy to receive;
Loudest praises, without ceasing,
Meet it is for us to give.
Help, ye bright angelic spirits,
Bring your sweetest, noblest lays;
Help to sing our Savior's merits,
Help to chant Emmanuel's praise.
崇拝と、栄誉と、力と、祝福は、
御身こそが受けるにふさわしい
声高き賛美が、絶えることなく、
我らに与えられるのを目の当たりにする
助け給え、御身のまばゆい天翔ける霊らを、*3
こよなく甘美で高貴なるさえずりをもたらさせ給え
救い主の功(いさお)をほめ歌うのを助け給え、
インマヌエルへの賛美を唱えることを助け給え

*1 「兵士たちは、官邸、すなわち総督官邸の中に、イエスを引いて行き、部隊の全員を呼び集めた。 そして、イエスに紫の服を着せ、茨の冠を編んでかぶらせ、 『ユダヤ人の王、万歳』と言って敬礼し始めた。 また何度も、葦の棒で頭をたたき、唾を吐きかけ、ひざまずいて拝んだりした。」(マルコによる福音書15:16-19)より。なお、ヨハネによる福音書では提督ピラトが「ナザレのイエス、ユダヤ人の王」と罪状書きを書き、祭司長たちから「自称したと書いてくれ」と要請されているが却下したことになっている。蔑称と敬称が表一体になっている訳である。
*2 ユダヤ教及びキリスト教に出てくる概念。「あがない」はもともと人手に渡った財産を買い戻す、身代金を払って奴隷を解放する、生け贄や金銭を払って罪をつぐなうという意味。ユダヤ教では異民族の奴隷となったイスラエルの民を解放する者として神をあがない主と呼び、キリスト教では罪から人類を解放する者としてキリストを指す。
*3 天使だけでなく天国にあげられた人々の霊魂をも指すと思われる。

text: John Bakewell(1721-1819)による歌詞を、Augustus Toplady(1740-1778)が一部改変。
tune: 通称In Babilone《バビロンにて》と呼ばれる、オランダ由来のメロディ。 1710年の 『Oude en Nieuwe Hollantse Boerenlities en Contradanseu(新旧オランダ民謡と対面ダンス曲集)』に初出。

「いばらのかむりを」で始まる日本語訳詞がある。

いばらの冠を 戴きましし
栄えの君なる 主のみ名とうとし
わがため打たれて わが罪を負い
世の人の救い 成し遂げませり

父なるみ神の 右にいまして
とこしえの住まい 備え給いて
我らをとりなす イエスきみをほめ
千万(ちよろず)の使い 絶えずぞ歌(うと)う

きみのみ恵みも きみの御稜威(みいつ)も
あまねくあらわれ たえにとうとし
み使いとともに 世の人こぞり
輝く栄えを ほめよたたえよ
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# by CockRobin96 | 2017-03-12 10:28 | Trackback | Comments(0)