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Minnie the Moocher《ミニー・ザ・ムーチャー》

ベティの家出版

ブルース・ブラザーズの劇中歌

Folks, Now here's the story 'bout Minnie the Moocher,
She was a red-hot hootchie-cootcher,
She was the roughest, Toughest frail,
But Minnie had a heart as big as a whale
皆の衆よ、これがはぐれミニーの物語*1
その娘はお熱い踊り子で*2*3
最高にガサツでタフな突き出し女*4
でもミニーはクジラみたいにでっかい心の持ち主だった

Ho-de-ho-de-ho,
(Ho-de-ho-de-ho,)
Hi-de-hi-de-hi-de-hi,
(Hi-de-hi-de-hi-de-hi,)
He-de-he-de,
(He-de-he-de,)
Ho-de-ho-de-ho,
(Ho-de-ho-de-ho)

She messed around with a bloke named Smoky,
She loved him though he was cokie,
He took her down to Chinatown,
He showed her how to kick the gong around,
(Showed her how to kick the gong around)
ミニーがいちゃつく野郎はスモーキーという名だった*5 *6
ミニーはスモーキーが大好きだったけど、奴はジャンキーだった
奴はミニーをチャイナタウンへ連れてって
アヘンの吸い方を教えてやったのさ*7

Hi-de-hi-de-hi-de-hi-de-hi-de-hi-de-hi,
(Hi-de-hi-de-hi-de-hi-de-hi-de-hi-de-hi,)
He-de-he-de-he-de-he-de-he-de-he,
(He-de-he-de-he-de-he-de-he-de-he,)
Ho-de-ho-he-doddy-hay, (Ho-de-ho-he-doddy-hay,)
Ho-de-ho-de-ho, (Hi-de-hi-de-ho)

Now, she had a dream about the king of Sweden,
He gave her things that she was needin',
He gave her a home built of gold and steel,
A diamond car with a platinum wheel
ミニーが夢見たのはスウェーデンの王様のこと
王様はミニーが欲しいものをなんでもくれた
王様は金と鋼鉄で建てた家もくれた
プラチナの車輪のついたダイヤモンドの車も

Oh, skip-bop-doop-bop-lay-de-doo,
(Oh, skip-bop-doop-bop-lay-de-doo, )
Skee-bop-de-google-eet-skee-bop-de-goat,
(Skee-bop-de-google-eet-skee-bop-de-goat, )
Skeet-dot'n-dot'n-dot'n-dot'n-dottee-oh,
(Skeet-dot'n-dot'n-dot'n-dot'n-dottee-oh, )
Hi-de-hii-de-ho,
(Hi-de-hii-de-ho)

Now, He gave her his townhouse and his racing horses,
Each meal she ate was a dozen courses,
She had a million dollars worth of nickels and dimes,
And she sat around and counted them all a billion times
王様がくれたのはお屋敷に競走馬
ミニーが食べたのは12コースもの料理
ミニーが持つのは億万長者くらいのニッケル貨や小銭*8
それを無限に数える以外何もしなかった*9

Ho-de-ho-de-ho,
(Ho-de-ho-de-ho,)
Hi-de-hi-de-hi,
(Hi-de-hi-de-hi)

*1 moocherは浮浪者、せびり屋、騙されやすいカモ、ヤク中などの意味がある。ミニーちゃんはその全部でもある。かわいそう。
*2 red hotはセクシーという意味もある。
*3 hootchy-kootchyとも。腰をくねらせるベリーダンサーのことだが、性的にそそる女という意味でもある。
*4 frailは脆い、か弱いという意味だが、男に騙されて金を取らずに相手してしまう新米娼婦のことも指す。ダメじゃん。
*5 mess around with...で(性的に)いちゃつく、困らせる、ふざけあう、弄ぶという意味がある。ミニーがスモーキーに懐いてつきまとっていたという意味かもしれない。
*6 smokyは煙たい、ススまみれという意味だが、黒人、アヘン常習者という意味もある。フルネームはSmoky Joeとされ、キャブの他二曲Kickin' the Gong Around《アヘンを吸いながら》、Ghost of Smokey Joe《スモーキー・ジョーの亡霊》にも登場し、ミニーを探し回る亡霊となっている。ちなみにblokeは「あの男」「奴」という意味だが、コカイン(coke)と韻を踏む言葉でもある。
*7 kick the gong aroundで「アヘンを吸う」。アヘン窟へ入る時に銅鑼でも叩いたのか?
*8 お札とか金貨とか見たことないから想像できないんだね。かわいそう。
*9 sit aroundで「何もせずぼーっとしている」。アヘンで完全にぶっ飛んでしまっている。

text & tune: Cab Calloway(1907-1994)

バージョンによっては、最後に「Poor Min(かわいそうなミニー・ミン)」という歌詞がつく。全て過去形になっているので、ミニーは現在すでに死亡しているとも取れる。
あとものすごいスラングまみれで絶対教育上よろしくない。

キャブは1930~1940年代にかけて一世を風靡したアフリカ系アメリカ人のジャズシンガーであり、バンドリーダー。当時の様子は映画『コットン・クラブ』でうかがうことができる(キャブのそっくりさんも劇中歌に登場している)。父は弁護士、母はオルガニストという恵まれた家庭に育ち、音楽の教育を受け、姉のブランチと共にジャズシンガーへの道を邁進する。ルイ・アームストロングに教えてもらったスキャット唱法を多用する独特の芸風により「ハイデホー・マン」というあだ名がついた。ベティのアニメの他、音楽番組や音楽映画にも多数出演し、多くの映像記録が残っている。サンキューキャブ。
1950年以降は映画や演劇にステージを移し、1980年以降は映画『ブルース・ブラザーズ』及び子供向け番組『セサミ・ストリート』でリバイバルする。86歳で家族に見守られ逝去するという充実した人生であった。彼の功績をたたえ、彼の名を冠した奨学金基金やアートスクール、オーケストラが設立されている。

あまりに音楽記録が多いので、これはそのうちの1バージョンに過ぎない。
色々聴き比べてみても面白いかもしれない。
Cab Calloway Cotton Club Orchestra
収録アルバム: Inspired By The Motion Picture "Cotton Club"


おまけ:キャブが活躍した、従業員やエンターテイナーは全て黒人で客は全て上流階級の白人というナイトクラブ「コットンクラブ」を舞台に、己の才能を武器にのしあがりを目指す若者たちの群像と当時の世相を活写したコッポラ監督の映画。


おまけその2:あらゆるアメリカ音楽をオマージュした、あらすじがあってないような音楽映画。大御所が多数出演してることでも有名。キャブは主人公のブルース兄弟を孤児院で面倒を見てくれたおじさんという役で登場。ブルース兄弟がライブコンサートに到着するまでの時間稼ぎとして、Minnie the Moocherを歌う。

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by CockRobin96 | 2017-05-20 10:49 | Trackback | Comments(0)

Go down Moses《ゆけ、モーセ》


(Go down Moses
Way down in Egypt land
Tell all Pharaohs to
Let my people go)
(ゆけ、モーセ
エジプトの地にくだれ
ファラオに告げよ
「わが民を解き放て」と)

When Israel was in Egypt land
(Let my people go)
イスラエルの民がエジプトの地にいた頃
(わが民を解き放て)

Oppressed so hard they could not stand
(Let my people go)
ひどく虐げられて抵抗もできなかった
(わが民を解き放て)

So God sayeth:
"Go down, Moses
Way down in Egypt land
Tell all Pharaohs to
Let my people go"
それで神は言われた
「ゆけ、モーセ
エジプトの地へくだれ
ファラオに告げよ
わが民を解き放て、と」

So Moses went to Egypt land
(Let my people go)
それでモーセはエジプトの地へゆき
(わが民を解き放て)

He made all Pharaohs understand
(Let my people go)
ファラオたちに一切を承知させた
(わが民を解き放て)

Yes, the Lord said,
"Go down, Moses
Way down in Egypt land
Tell all Pharaohs to
Let my people go"
まことに、主は言われた
「ゆけ、モーセ
エジプトの地へくだれ
ファラオに告げよ
わが民を解き放て、と」

Thus spoke the Lord
Bold Moses said
"Let my people go
主はこのように語られたと
強きモーセは言った
「わが民を解き放て」と

If not, I'll smite your firstborn dead
Let my people go"
「さもなくば、わたしはお前たちの初子を撃ち殺すであろう
わが民を解き放て」

God, the Lord said,
"Go down, Moses
Way down in Egypt land
Tell all Pharaohs to
Let my people go"
主なる神は言われた
「ゆけ、モーセ
エジプトの地へくだれ
ファラオに告げよ
わが民を解き放て、と」

Tell all Pharaohs
To Let my people go
ファラオに告げよ
わが民を解き放て、と

text & tune: 黒人霊歌

「見よ、イスラエルの人々の叫び声が、今、わたしのもとに届いた。
また、エジプト人が彼らを圧迫する有様を見た。
今、行きなさい。
わたしはあなたをファラオのもとに遣わす。
わが民イスラエルの人々をエジプトから連れ出すのだ。」
(旧約出エジプト記3:9-10)

エジプトに移民としてやってきたイスラエル人は、やたらに増えたので当然ながらエジプト人に疎まれ、ファラオは「女児が産まれたら生かし、男子が産まれたら殺せ」という命令を出す。しかしあるイスラエル人の母親が、こっそり息子を防水した籠にいれてナイル川の岸辺に置き、姉娘に見守らせたところ、ファラオの娘に拾われて養子となった。これがモーセである。モーセはエジプト人として育つが、イスラエル人を虐待するエジプト人をうっかり殺して証拠隠滅をはかるが、後日イスラエル人同士のケンカを止めようとして「お前エジプト人殺してただろ」と言われて、あわてて逃亡する。その後遊牧民ミディアン人の娘の入り婿におさまり、羊飼いとして暮らしていたが、神の奇跡である燃えても燃え尽きない柴を目撃し、神のお告げと誓いを受け、エジプトに戻り大脱出を試みる…というストーリー。ちなみに、ラムセス2世の時代にイスラエル人の大脱出があったとされているが、その次の世代のファラオであるメルエンプタハの時代だったという説もある。

様々な民族が、苦境にあえぐ自らの姿をイスラエルの民になぞらえ、モーセのように力強い指導者が導き出してくれることを待ち望んだ。アメリカの黒人奴隷たちの他、ナチの迫害から国外へ脱出するユダヤ人たちも自らを「エクソダス(出エジプト記の英語名。大脱出の意)」に例えた。でもパレスチナぶんどってるのはどうかと思う。

Louis Armstrong
収録アルバム: The Good Book


おまけその1:ユル・ブリンナーがファラオを演じたあれ


おまけその2:ドリームワークス謹製アニメ

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by CockRobin96 | 2017-05-13 20:59 | Trackback | Comments(0)

F.D.R. Jones《F.D.R.ジョーンズ》


I hear tell
there's a stranger in the Jones household
噂を聞いたよ*1
ジョーンズ一家に新顔がいるって

(Yes siree, yes siree)
(そうともさ、そうともさ)

That's what I'm told
I hear tell
there's a new arrival six days old.
聞くところによると*2
噂では
その子は生まれてたった6日目

(Yes siree, yes siree)
(そうともさ、そうともさ)

Worth his weight in gold.
Come right in,
and meet the son
Christenings done,
time to have some fun
その重さは純金並みの価値があるそうな
さあおいでよ、
その息子くんに会おうよ
命名式は終わった*3
愉快なひとときを過ごそうよ

(Yes siree, yes siree)
(そうともさ、そうともさ)

It's a big holiday everywhere
For the Jones family has a brand new heir
He's a joy, heaven-sent
And we proudly present
Mr. Franklin D. Roosevelt Jones
その日はどこでもお祝い騒ぎ
ジョーンズ一家に新しい後継ぎができたんだもの*4
この子こそ喜び、天からの授かりもの
ご紹介いたしましょう、
我らがフランクリン・D・ルーズベルト・ジョーンズ氏を!*5

When he grows up he never will stray
With a name like the one that he's got today
When he walks down the street
Folks will say "Pleased to meet"
"Mr. Franklin D. Roosevelt Jones"
この子が大きくなっても決して道を踏み外さない
今日彼につけられたこの名があるからには
彼が通りをゆく時には
みんなきっと言う、「お会いできて嬉しいです」
「フランクリン・D・ルーズベルト・ジョーンズさん!」

What a smile,
and how he show it
He'll be happy,
all day long
なんていい笑顔だろ、
この子がどんな風かごらんよ
この子はハッピーな気持ちにしてくれる
一日中ずっと

What a name,
I'll bet he knows it
With that handle,
how can he go wrong
なんていい名前だろ、
賭けてもいいよ、この子にはわかってる
ハンドルをしっかり握ってるから
どうして間違った方向に行くなんてことがあるだろう

And the folks in the town all agree
He'll be famous and famous as he can be
How can he be a dud,
or a stick in the mud
When he's Franklin D. Roosevelt Jones
町中みんなが賛成するよ
この子はこれ以上ないくらい有名になるって
どうして不良になんてなったり
泥沼にはまったりするもんか*6
この子がフランクリン・D・ルーズベルト・ジョーンズであるからには

Go to sleep my baby,
and maybe,
you'll balance the budget by and by
おやすみ、赤ちゃん
もしかして
もうすぐ国家予算を動かすようになるかも

You're a lucky baby
with Franklin D. for your name
あなたはラッキーな赤ちゃん
フランクリン・Dを名前にもらった子

Mrs. Jones' baby boy
is a welcome resident
Give him a fishing rod for a toy,
he's the future president
ジョーンズ氏の坊やは
大歓迎のお客様
おもちゃに釣竿をあげよ*7
彼こそ未来の大統領

When this rascal goes to school
ABC's won't matter
Teach him plain old 'rithmatic
and of course the Fireside Chatter
このいたずらっ子が学校に上がっても
ABCも無問題
算数の初歩も教えてあげよ
もちろん「炉辺談話」もね*8

My friends,
let's all shout Hooray!
我が友たちよ
みんなで万歳を叫ぼう!

(It's a big holiday everywhere
For the Jones family has a brand new heir)
(その日はどこでもお祝い騒ぎ
ジョーンズ一家に新しい後継ぎができたんだもの)

We'll be proud to affirm
when he serves his fourth term
Just you wait and see
我々は確信してる
この子は第四任期まで務めるって*9
今に見ててごらんよ

(Yeah!)
(そうとも!)

He'll make history!
この子は歴史に名を刻むよ!

(Yeah!)
(そうとも!)

'cause he's Franklin D. Roosevelt Jones!
だってこの子はフランクリン・D・ルーズベルト・ジョーンズだから!

*1 hear say...とも。「〜のことを言ってるのを聞く」「〜だと噂に聞く」という意味。
*2 hear tellと似たような使い方。ゴシップニュースなどで「その筋によると…」という意味でよく使われる言葉でもある。
*3 洗礼式とも。キリスト教徒、ひいてはその地域のコミュニティの一員となるための礼拝。この時にいわゆるミドルネーム、クリスチャンネームがつけられる。キリスト教徒がほとんどである欧米では、洗礼式=命名式であることもある。
*4 ここでのブランドは「その一家オリジナルの」とかそんな意味。
*5 もちろんアメリカ第32代大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルトのこと。アメリカで史上唯一4期当選を果たした大統領。その後「大統領は2期まで」という条例が作られた。ニューディール政策によりアメリカを大恐慌から立ち直らせたことで評価が高い一方で、日本人が大嫌いで真珠湾攻撃を知ってたくせに黙ってたり、妻エレノアの反対を押し切り日系人収容所を作らせたことでも知られる。フーバー元大統領は「戦争したかっただけの狂人」とこき下ろしてさえいる。第26代大統領セオドア・ルーズベルトとは遠い親戚。
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*6 a stick in the mudは退屈で保守的な人間、古風な頑固者のこと。泥沼に突っ込んだ棒杭が動かないことからくる。
*7 FDRの妻エレノアの大叔父で、FDRの遠い親戚でもあるロバート・ルーズベルトは、熱心な釣りマニアとして知られた。
*8 FDRが毎週行っていたラジオ演説。これにより国民に大統領に対する親しみをもたせ、人気を高めた。
*9 もちろんFDRが四任期を務めたことに由来。

text & tune: Harold Rome(1908-1993)

1941年公開の「ブロードウェイ(Babes on Broadway)」というモノクロ映画の劇中歌。黒人のコスプレをした白人によって演じられる「ミンストレル・ショー」仕立てとなっている。
「ミンストレル・ショー」は19世紀アメリカで流行したエンターテイメント。ダンス・音楽・寸劇なんでもござれで、アメリカのあらゆるエンタメの原型とされるが、差別的な内容のものも多く、次第に廃れた。ジュディが演じる「ミスター・タンボ」はタンバリン奏者のこと。
「Mrs. Jones' baby boy/is a welcome resident...」からのメロディは、アメリカ民謡Yankee Doodle《ヤンキー・ドゥードゥル》(いわゆる「アルプス一万尺」)が使われている。

なお、本来は1983年に公開された「Sing Out the News」というミュージカルの歌。たちまち流行歌となり、ミルス・ブラザーズやエラ・フィッツジェラルド、キャブ・キャロウェイなど様々な歌手にカバーされた。とは言え、FDRは熱烈な白人至上主義者だったとも言われているので、この曲を黒人歌手が歌うのはだいぶひねくれている。

こういう大げさな名前をつけられた子が将来本当に大成するかどうかは、お察しください。

Judy Garland
収録アルバム: Spirit


おまけ:吹き替えもないし字幕もないの

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by CockRobin96 | 2017-03-05 12:56 | Trackback | Comments(0)

Old Yeller《黄色い老犬》


Old Yeller
(老いぼれイエラーよ!)*1

Here, Yeller
Come back Yeller
Best doggone dog in the west
こっちだ、イエラー
戻ってこい、イエラー
西部で最高のあん畜生

Old Yeller was a mongrel
An ugly lop-eared mongrel
Fancy free without a family tree
老いぼれイエラーは雑種犬
みっともない垂れ耳の雑種犬
血統書いらずのおひとりさま

But he could up and do it
And prove there's nothin' to it
And that's how a good dog should be
でも奴は何かをぱっとやってのける
証明なんていらない
それがいい犬のやり方なのさ

Here, Yeller
Come back Yeller
Best doggone dog in the west
こっちだ、イエラー
戻ってこい、イエラー
西部で最高のあん畜生

Old Yeller was a hunter
A rarin', tearin' hunter
And then he chased he knew just how to run
老いぼれイエラーはハンターだ
獲物をズタズタにしたくてしょうがないハンター
追いかけるための走り方をよく知ってる

And when he hunted trouble
He always found it double
And that's when Old Yeller had fun
やっかいな獲物を仕留めたら
奴はいつだってお次を見つけ出す
それが老いぼれイエラーには楽しみなのさ

Here, Yeller
Come back Yeller
Best doggone dog in the west
こっちだ、イエラー
戻ってこい、イエラー
西部で最高のあん畜生

Old Yeller was a fighter
A rootin', tootin' fighter
In any scrap he knew just what to do
(Knew what to do)
老いぼれイエラーはファイターだ
ハチャメチャなファイターだ
ケンカの時はどうしたらいいのかよく知ってる*2
(よく知ってる!)

A rough and ready feller
Although his coat was yeller
His bold Texas heart was true blue
(True Blue)
荒っぽくてこすい奴
毛皮は黄色くても
テキサス魂は本物のブルー*3
(本物のブルー!)

Here, Yeller
Come back Yeller
Best doggone dog in the west
こっちだ、イエラー
戻ってこい、イエラー
西部で最高のあん畜生

Here, Yeller
Come back Yeller
Best doggone dog in the west
Best doggone dog in the west
こっちだ、イエラー
戻ってこい、イエラー
西部で最高のあん畜生
西部で最高のあん畜生さ

*1 yellerは直訳すると「黄色っぽい」という意味だが、白人と黒人の混血をこう呼ぶこともある。出所不明の雑種犬であることを揶揄してもいる。
*2 スクラップは普通ガラクタやきれっぱしのことだが、口語ではケンカのこともいう。
*3 true blueは純正品、本物、忠実なものという意味。もともとはラピスラズリを使った顔料が色褪せないことからきた言葉。

text: Hazel(Gill) George(1904-1996)
tune: Oliver Wallace(1887-1963)

フレッド・ギプソン(ギブソンではない)原作で、ディズニーに映画化された『黄色い老犬』のテーマソング。
「old」と呼ばれているが、この犬の場合は「親父」「おっさん」くらいに近いかもしれない。
以下はあらすじとネタバレ。
父が出稼ぎに出てしまい、母と残された兄弟が、ある日ふらりとやってきた黄色い野良犬を飼う羽目になる。野良犬は盗み食いは働くわ近所の雌犬をはらますわとやりたい放題のろくでもない奴だったが、熊に襲われた弟をかばったり、暴れ牛をこらしめたりもするので、兄は犬に一目置くようになる。ある日元の飼い主が犬を連れ戻しにくるが、悲しげな兄弟を見て断念する。しかしその後、狂犬病が大流行し(当時は予防接種なんかなかった)、狂犬病にかかったオオカミが母親を襲う。犬の活躍で母は助かるが、オオカミに噛まれた犬も狂犬病に感染する。凶暴化した犬を兄が泣く泣く撃ち殺すという、およそ犬好きは見ない方がいいというような映画。
最後に、雌犬の飼い主の少女が犬の遺児となった子犬を連れてくるという希望がかろうじてある。

一時期huluで公開されていた。ニコニコ動画でも公開されている。
差別語に富む歌詞のせいか、現在ではあまりディズニーミュージックに入れてもらえてない。

永遠のディズニー・ミュージック大全集


amazonでは残念ながら原語版DVDしかない模様。



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by CockRobin96 | 2017-02-18 10:53 | Trackback | Comments(0)

Rum & Coca Cola《ラム&コカ・コーラ》(自由部門)

第一回プラチナブロガーコンテスト

If you ever go down Trinidad
They make you feel so very glad
Calypso sing and make up rhyme
Guarantee you one real good fine time
トリニダード島に降りてみたことあるかい?*1
そこは素敵な気分にさせてくれるところ
カリプソ歌ってリズムをとって*2
本当に気持ちのいいひととき請け合いだよ

*Drinkin' rum and Coca-Cola
Go down Point Koomahnah
Both mother and daughter
Workin' for the Yankee dollar
*ラム&コカコーラを飲んで*3
 クマナ岬へ降りていこう*4
 お母さんも娘さんも
 金持ちアメリカ人をもてなすよ

Oh, beat it man, beat it
(急げお前ら、急げ!)

Since the Yankee come to Trinidad
They got the young girls all goin' mad
Young girls say they treat 'em nice
Make Trinidad like paradise
アメリカ人がトリニダードに来た時から
女の子たちはみんなのぼせっぱなし
女の子たちは言うよ、「皆さんが優しく扱ってくれるから
トリニダードが楽園みたいになるの」

*Refrain
*繰り返し

Oh, you vex me, you vex me
(ああ、じれったいネ、もう)

From Chicachicaree to Mona's Isle
Native girls all dance and smile
Help soldier celebrate his leave
Make every day like New Year's Eve
チャカチャカレからモノス島まで*5
現地娘たちはみんなダンスにスマイル
兵隊さんを世話して出立をお祝いして
毎日が大晦日みたいなお祭り騒ぎ

*Refrain
*繰り返し

It's a fact, man, it's a fact
(ホントにネ、ホントニソウだネ)

In old Trinidad, I also fear
The situation is mighty queer
Like the Yankee girl, the native swoon
When she hear der Bingo croon
昔のトリニダードは怖いね
とってもいかがわしいシチュエーション
アメリカ娘と同じに、現地娘はうっとりしちゃう
ビング・クロスビーよろしく低音で囁かれると*6

*Refrain
*繰り返し

Out on Manzanella Beach
G.I. romance with native peach
All night long, make tropic love
Next day, sit in hot sun and cool off
マンザネラビーチに出てみると*7
軍人さんが桃尻娘とロマンスしてる
夜通し熱帯エッチして*8
次の日はお日様に当たってクールオフ

*Refrain
*繰り返し

It's a fact, man, it's a fact
(ホントにネ、ホントニソウだネ)

Rum and Coca-Cola
Rum and Coca-Cola
Workin' for the Yankee dollar
ラム&コカ・コーラ
ラム&コカ・コーラ
金持ちアメリカ人をもてなすよ!

*1 トリニダード・トバゴ島を指す。キューバではない。
*2 カリプソはトリニダード島で発達した黒人音楽。またはこのスタイルの歌。レゲエのルーツとも。カリプソはもともとはギリシャ神話の英雄オデッセウスがオーギュギア島に漂着した時に七年間もの間引き止めた海の精の名。
*3 キューバ・リブレというカクテルに似ているが、キューバ・リブレはライムジュースを入れることもある。入れないこともある。
*4 地図上ではCumana。
*5 どちらもトリニダード島の端っこにある小島。地図上ではChacahacare、Monosと書く。
*6 der Bingoはビング・クロスビーの愛称。
*7 地図上ではManzanilla。
*8 make loveでそのまま「エッチする」。なんと直裁な。

text&tune: Lord Invader(Rupert Westmore Grant1914 -1961) & Lionel Belasco(1881-1967)によるオリジナルをアレンジしたもの

本来はもっと皮肉に満ちたあけすけな歌詞だったようだが、歌詞を改変され(一部改変しきれてない気がするが)アンドリュース・シスターズによって歌われたこの曲は大ヒットし、10 週間ヒットチャート1 位を記録した。
コカ・コーラが商標に引っかかるので、一時放送禁止になったとも。
Lord Invaderによるオリジナルバージョン。


おまけ
渋谷夜話 とってもかわいそうなトリニダードの男達

The Andrews Sisters
収録アルバム: Civilization

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by CockRobin96 | 2017-01-26 23:03 | Trackback | Comments(0)

Shanghai Lil《上海リル》(自由部門)

第一回プラチナブロガーコンテスト

I've covered every little highway
And I've been climbing every hill
あらゆる小路を巡り歩き
あらゆる山を登ってきた

I've been looking high
and I've been looking low
Looking for my Shanghai Lil
あちらを探し
こちらも探す*1
僕の上海リルを探して*2

The stars that hang high over Shanghai
Bring back the memory of a thrill
上海の上空にかかる星たちが
あのときめきを想い出させる

I've been looking high
and I've been looking low
Looking for my Shanghai Lil
あちらを探し
こちらも探す
僕の上海リルを探して

I learned to love her
The little devil
was just a butterfly
彼女に惚れてることに気づいてしまった
あの小悪魔は
まるで蝶々のよう*3

But you'd discover
something on the level
Shining in her eye
皆が見つけたのは
目の高さにある何か*4
彼女の瞳で輝くものだけ

Oh, I've been trying to forget her
But what's the use, I never will
ああ、彼女を忘れようとしたんだ
けれど無駄だった、できっこない*5

I'll be looking high
and I'll be looking low
'Till I find my Shanghai Lil
あちらを探し続け
こちらを探し続けるだろう
僕の上海リルを見つけ出すまで

*1 high and lowは直訳すると「高く低く」だが、「山を越え谷を越え」転じて「あちらこちら」を意味する慣用句。本当に山を越えたり谷を越えたりはしてない。
*2 LilはLillyの愛称とも取れるが、Little(Li'l。おチビさん)のことでもある。つまりこのリルは男に使えなくもない。1932年公開の映画「上海特急」でマレーネ・ディートリッヒ演じる悪女「上海リリー」へのオマージュもあるかもしれない。
*3 「蝶々夫人」の影響か、欧米の人々はアジア系美少女に蝶々を感じるらしい。そして日本人と中国人の区別つかん奴が山ほどいるらしい。我々もフランス人とドイツ人の区別つかないしお互い様だが。
*4 on the levelは「平地」「水平」「本気」「本当」「同規模」「同レベル」とか色々な意味がある。とりあえず「目の高さにある何か」と訳したが、「何かだけが見つかった」とかいう意味かもしれない。
*5 what's the useで「何に使うのそれ? →使えないよねそれ=無駄」という意味の慣用句。

text: Al Dubin(1891-1945)
tune: Harry Warren(1893-1981)

1933年のレビュー映画「フットライトパレード」の劇中劇の歌として初出。当時の上海はイギリス、フランス、アメリカ、日本の租界(外国人居留地)があり、「魔都」「東洋のパリ」などと呼ばれ、中国最大の金融都市として繁栄し、様々な人種のるつぼとなっていた。
中国と縁深い日本でもこの曲は気に入られ、日本人歌手によって様々な日本語訳で歌われた。
ディック・ミネによる訳詩

I've been looking high/and I've been looking lowを「ある時は空を駆け ある時は汽車に乗り」って意訳するの好き

1951年、この歌をオマージュした津村謙による「上海帰りのリル」という歌が発表され、ヒットした。

他の人による「上海リル」概説
「フットライトパレード」あらすじ

Dick Robertson, Gene Kardos & His Orchestra
収録アルバム: We Call It Jazz!, Vol. 53


CDのみ


おまけ

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by CockRobin96 | 2017-01-15 10:25 | Trackback | Comments(0)

Puff, the Magic Dragon《魔法のドラゴン、パフ》自由部門

第一回プラチナブロガーコンテスト

Puff, the magic dragon
lived by the sea
and frolicked in the autumn mist
in a land called Hona-lee
Little Jackie Paper
loved that rascal Puff
And brought him strings and sealing wax
and other fancy stuff.
魔法のドラゴン、パフは
海のそばに住んでいた
秋めく霧に包まれ遊び暮らしてた
ホナ・リーと呼ばれるところで
ジャッキー・ペイパー坊やは
このいたずらドラゴンが大好きだった
それでパフに糸ひもと封蝋と
その他色々面白いものをプレゼントしてやった

*Puff, the magic dragon
lived by the sea
and frolicked in the autumn mist
in a land called Hona-lee
*魔法のドラゴン、パフは
海のそばに住んでいた
秋めく霧に包まれ遊び暮らしてた
ホナ・リーと呼ばれるところで

Together they would travel
on a boat with billowed sail
And Jackie kept a lookout perched
on Puff's gigantic tail
Noble kings and princes
would bow whene'er they came
And pirate ships would lower their flags
when Puff roared out his name.
*Refrain
パフと坊やは一緒に旅をした
帆をはためかせた船に乗って
ジャッキーが見張りで腰掛けるのは
パフの巨大な尻尾の上
高貴な王様達も君主達も
彼らの行くところどこでもお辞儀する
海賊船もその旗を降ろす
パフが自分の名前で吠えるときは*1
*繰り返し

A dragon lives forever,
but not so little boys
Painted wings and giant strings
make way for other toys
One grey night it happened,
Jackie Paper came no more
And Puff that mighty dragon,
he ceased his fearless roar.
ドラゴンは永遠に生きるけれど
小さな坊や達はそうじゃない
カラフルな翼も、巨人の竪琴も*2
他のおもちゃに道を譲る
ある鉛色の夜にそれは起こった
ジャッキー・ペイパーはもう二度と来なかった
そして賢いドラゴンのパフは
不敵に吠えることをやめてしまった

His head was bent in sorrow,
green scales fell like rain,
Puff no longer went to play,
along the cherry lane.
Without his life-long friend,
Puff could not be brave,
So Puff that mighty dragon
sadly slipped into his cave. Oh!
*Refrain
パフの頭は悲しみでうなだれ
緑の鱗は雨のようにハラハラ落ちる
パフはもう二度と遊びに行かない
あの桜並木の通りを抜けて
長生きの友達でもいなくちゃ
パフは勇敢ではいられない
そして賢いドラゴンのパフは
悲しげに洞窟に潜り込んで行った
*繰り返し

*1 「パフ」はもともとドラゴンの鳴き声だった。ぱふぱふ。
*2 ピーター・ポール&マリー版では「巨人の指輪(giant rings)」となっている。その辺の輪っかを拾ってきて「これは巨人の指輪なんだよぉ」とかやってたのか可愛い。ロビンも綺麗なガラス玉とか集めて「これは異世界のアイテムやねん」とかやってた。今も集めてるけど。
 そういう見立て遊びができなくなり、もっと即物的なおもちゃにとって代わられてしまったという暗喩。

text: Lenny Lipton(1940-)&Peter Yarrow(1938-)
tune: Peter Yarrow(1938-)

ピーター・ポール&マリーの方が有名かもしれない。もともとはフォークソングとして登場したが、子供向けの歌としても認知されるようになった。日本でも小学校の教科書に掲載されたり、NHKの児童向け番組「おかあさんといっしょ」に取り上げられた。
ジャッキー少年が戦争に行き戦死したため来なくなったという俗説があるが、作詞者は「単純に成長したからだ」と否定している。

CDのみ


Peter, Paul, Mary
収録アルバム: Puff the Magic Dragon


おまけ
さだまさしの訳によるCD付き絵本。

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by CockRobin96 | 2017-01-14 10:31 | Trackback | Comments(0)

Pecos Bill《ペコス・ビル》


Pecos Bill was quite a cowboy down in Texas
ペコス・ビルはテキサスで一番イケてるカウボーイ
And the western superman to say the least
西部のスーパーマンと言っても言い過ぎじゃない
He was the roughest, toughest critter
ペコスは最高に荒っぽくてタフなやつ
Never known to be a quitter
弱腰になるということを知らないやつ
Cause he never had no fear of man or beast
だって彼は人でも獣でも怖いもの知らず

Yippee-ai-ay
ユピアイエイ
Yippee-ai-oh
ユピアイヨウ
For the toughest critter west of the Alamo
アラモの西部いちタフなやつさ*1

Once he roped a raging cyclone out of nowhere
ある時はところ構わず荒れ狂う竜巻をふんじばり
Then he straddled it and settled down with ease
そいつにまたがっていとも簡単に抑え込んだ
And while that cyclone bucked and flitted
竜巻が跳ね回っている間
Pecos rolled a smoke and lit it
ペコスはタバコを巻いて火をつけていた*2
And he tamed that ornery wind down to a breeze
そしてじゃじゃ馬風をそよ風に飼いならしちまった

Yippee-ai-ay
ユピアイエイ
Yippee-ai-oh
ユピアイヨウ

Once there was a drought that spread all over Texas
ある時干ばつがテキサス中を襲った
So to sunny Californy he did go
それでペコスはカリフォルニアを晴れさせに行ったのさ
And though the gag is kinda corny
ちょっと田舎っぽいギャグだけど*3
He brought rain from Californy
カリフォルニアから雨を引きずってきた
That's the way we got the Gulf of Mexico
それでメキシコ湾ができたわけさ

Yippee-ai-ay
ユピアイエイ
Yippee-ai-oh
ユピアイヨウ
For the toughest critter west of the Alamo
アラモの西部いちタフなやつさ

Once a band of rustlers stole a herd of cattle
ある時家畜泥棒どもが牛の群れを盗んでいった
But they didn't know the herd they stole was Bill's
だけど奴らはそれがペコス・ビルのものだと知らなかった
And when he caught them crooked villains
ペコスは心の曲がった悪党どもを捕まえて
Pecos knocked out all their filling
全員嫌というほどぶちのめした
And that's the reason why there's gold in them there hills
それがカリフォルニアに金鉱ができたわけさ

Yippee-ai-ay
ユピアイエイ
Yippee-ai-oh
ユピアイヨウ
For the toughest critter west of the Alamo
アラモの西部いちタフなやつさ

Pecos lost his way while travelin' on the desert
ペコスは砂漠を旅して道を見失い
It was ninety miles across the burnin' sand
焼けつく砂の中99マイルも横断した
He knew he'd never reach the border
国境にたどり着けないのは確実だ
If he didn't get some water
もしも水がなけりゃ
So he got a stick and dug the Rio Grande
それで棒切れ一本でリオ・グランデを掘っちまった

While a tribe of painted indians did a war-dance
色塗りインディアンたちが戦いのダンスを踊っていたので
Pecos started shooting up their little game
ペコスはちょっとしたゲームを始めたのさ
He gave them redskins such a shake up
赤肌族どもをひっかきまわして
That they jumped out from their makeup
メイクだけ残して奴らを吹っ飛ばす
That's the way the Painted Desert got its name
それがペインテッド砂漠の名前ができたわけさ*4

Yippee-ai-ay
ユピアイエイ
Yippee-ai-oh
ユピアイヨウ
For the toughest critter west of the Alamo
アラモの西部いちタフなやつさ

While reclining on a cloud high over Texas
テキサスの上の空の雲に寝転んで
With his gun he made the stars evaporate
ペコスは銃で撃ち抜いて星を作った
Then Pecos saw the stars declinin'
するとペコスの眼の前で星たちは降り注ぐ
So he left one brightly shinin'
ペコスはまばゆく輝く星をひとつだけ残してやった
As the emblem of the Lone Star Texas state
「ひとつ星州」ことテキサスの紋章みたいに!*5

Yippee-ai-ay
ユピアイエイ
Yippee-ai-oh
ユピアイヨウ

*1 アラモはテキサス独立をめぐってアメリカとメキシコが激突した場所。テキサス独立の象徴。
*2 昔は自分でタバコを巻くのがデフォルトだった。
*3 kinda=kind of。cornyは穀物くさい、田舎っぽいの意。とりあえず「ちょっと田舎っぽいギャグ」全体の意味としてはよく分からない。誰か情報プリーズ。ちなみにカリフォルニアは気候が良く雨が降らないというイメージがあるが、実際は緯度と標高の差で様々である。
*4 アリゾナ州化石の森国立公園にある名所。ペインテッド・デザートとも。化石化して鉱物となった木(珪化木)が有名。テキサスからはちょっと離れている。
*5 こんなの。
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text&tune: Eliot Daniel(1908–1997) & Johnny Lange(1905–2006)

1948年公開のディズニー映画『メロディ・タイム』より。
ペコス・ビルはアメリカのトールテール(スケールの大きいホラ話)に登場するヒーロー。コヨーテに育てられた孤児で、テキサス州ペコス川の出身とされる。愛馬の名はウィドウ・メーカー(未亡人製造機)で、恋人の名はスルーフット・スー(ガニ股のスー。常に馬に乗っているおてんば娘の意か)。ディズニーランドには「ペコス・ビル・カフェ」や「スルーフット・スーのダイヤモンド・ホースシュー」(要予約)があり、西部にちなんだアトラクション付きの食事が楽しめる。
一時期はペコスに扮したグーフィーがショーで主役を演じていたので、知っている人は知っているかもしれない。

Roy Rogers
収録アルバム: Roy Rogers - 100 Year Anniversary Edition


おまけ

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by CockRobin96 | 2016-10-02 15:56 | Trackback | Comments(0)

Swing Low, Sweet Chariot《静かに揺れよ、愛しい荷車》



Swing low, sweet chariot,
静かに揺れよ、愛しい荷車*1
Coming for to carry me home
わたしを天国へ連れにやって来い*2

I looked over Jordan, and what did I see?
ヨルダン河を見渡したら、何が見えたと思う?
(Coming for to carry me home,)
(わたしを天国へ連れにやって来い)
A band of angels coming after me,
わたしの後についてくる天使の楽隊
(Coming for to carry me home.)
(わたしを天国へ連れにやって来い)

If you get there before I do,
もし君がわたしよりも先に着いたら
(Coming for to carry me home,)
(わたしを天国へ連れにやって来い)
Tell all my friends I’m coming, too.
みんなに伝えてくれ、わたしもすぐに行くと
(Coming for to carry me home.)
(わたしを天国へ連れにやって来い)

*1 チャリオットはタロットカードだと戦車。馬車とも訳されるが、馬がつないでなくてもチャリオットと呼ぶ。リヤカーや大八車のようなものも含む。
*2 homeは家、故郷という意味の他に天国を指すこともある。黒人霊歌では特にその傾向が強い。

text & tune: 黒人霊歌

彼らが話しながら歩き続けていると、見よ、火の戦車が火の馬に引かれて現れ、二人の間を分けた。
エリヤは嵐の中を天に上って行った。(旧約聖書・列王記下2:11)

この「チャリオット」は、本来預言者エリヤが載せられていた不思議な馬車を指す。人の手の届かない馬車に乗せられ、天国へ向かう歌だと一般には解釈されているが、国境の川を越えて奴隷制のないカナダまで逃亡する歌であるという説もある。追っ手に気づかれては困るので、「静かに揺れよ」と頼んでいるわけである。(→《聖霊を感じるたびに》)
アメリカで非常に人気が高い黒人霊歌であると同時に、覚えやすいメロディのせいかパロディ作品がやたら多い。
ミルス・ブラザーズのRockin' Chair《ロッキング・チェア》2:20あたり


ダイナ・ショアSentimental Journey《センチメンタル・ジャーニー》一番最後


もっとも白眉なのが、Dizzy GillespieによるSwing Low, Sweet Cadillac《静かに揺れよ、愛しいキャデラック》である。

深夜番組「タモリ倶楽部」の「空耳アワー」に取り上げられたことで有名になった。
最初のスキャットが「横浜 オー! 横浜 オー! 横浜 オー! 横浜 オー! 横浜? いやそりゃおかしい いやそりゃおかしい いやそりゃおかしい おかしい おかしい いやそりゃおかしい こりゃ間違いよ」に聞こえる。
散々調べたがさっぱりわからなかった(コメンテーターが「ガーナ語?」と言ってたがガーナは色んな言語が混在しているので結局何語かわからない)。

Swing low, sweet Cadillac
静かに揺れよ、愛しいキャデラック
Coming for to carry me home
俺を家へ連れ戻しに来い

I looked over Jordan, and what did I see?
ジョーダン通りを見渡したら、何が見えたと思う?
Oh, an Eldorado, comin’ after me
ああ、俺の後ろについてくるエルドラドさ

ちなみにエルドラドとは1953年に発売されたキャデラックの最高級品。アイゼンハワー大統領のパレードにも使われた。

2:30あたり


CDのみ


The St. Olaf Choir
収録アルバム: The Spirituals of William L. Dawson

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by CockRobin96 | 2016-09-08 22:09 | Trackback | Comments(0)

Lulu's back in town《ルルが街に戻ってくる》


Where's that careless chambermaid?
ドジな小間使いはどこに行った?
Where'd she put my razor blade?
僕のカミソリはどこに置いた?
She mislaid it, I'm afraid,
なくしちゃったんじゃないだろうな
It's gotta be foun'!
ああ、見つけたぞ!

Ask her when she cleaned my room
いつ僕の部屋を掃除したのか聞いたらば
What she did with my perfume;
小間使いときたら僕の香水をどうしたと思う?
I just can't lose it,
なくしちゃダメなんだ
I've gotta use it,
使わなきゃいけないんだ
'Cause Lulu's back in town.
だってルルが街に戻ってくるんだから
 
I Gotta get my old tuxedo pressed, 
昔のタキシードにアイロンをかけたよ
I Gotta sew a button on my vest, 
ベストにボタンをつけ直したよ
'Cause tonight I've gotta look my best, 
だって今夜は最高にカッコよく見せたいんだ
Lulu's back in town. 
ルルが街に戻ってくる

I Gotta get a half a buck somewhere, 
鹿皮の靴の片割れを見つけたよ
I Gotta shine my shoes and slick my hair, 
靴を磨いて髪もなでつけたよ
I Gotta get myself a boutonniere, 
タキシードに花も差したよ*1
Lulu's back in town.
ルルが街に戻ってくる
 
You can tell all my pets,
僕の子猫ちゃんたちに言っといてよ
All my Harlem coquettes;
ハーレム中のかわい子ちゃんたちに*2
Mister Otis regrets
残念ながらオーティス氏は*3
That he won't be aroun'.
おいでになれませんってね

You can tell the mailman not to call,
配達人に呼び鈴を押すなって言っといてよ
I ain't comin' home until the fall,
彼女をオトすまで帰らないよ*4
And I might not get back home at all,
もう二度と帰ってこないかもよ
Lulu's back in town.
ルルが街に戻ってくる

*1 ブートニアともいう。
*2 ニューヨーク市マンハッタン島北東部にある、黒人やプエルトリカン(黒人と白人の混血)が多く住む地域。イスラム教徒の大奥ではない。
*3 コール・ポーターの《残念ながらミス・オーティスは》のパロディ。主人公の名がオーティスというわけではない。ミス・オーティスは昼食会に来られず申し訳なく思っております、それというのも彼女は恋人を殺して…という伝言を、執事が丁寧な口調で淡々と語るという、ちょっと不気味な歌。
*4 the fallにはいろんな意味がある。「秋まで帰らないよ」かもしれないし、「ぶっ倒れるまで帰らないよ」かもしれない。まあ女を口説き落としたらどっちにしても帰らないわな。

text: Al Dubin(1891-1945)
tune: Harry Warren(1893-1981)

ディック・パウエル主演の映画『Broadway Gondolier』(日本未公開)の劇中歌。老若男女問わず愛されたポップソングで、セロニアス・モンクやファッツ・ウォーラーなど多くの歌手にカバーされた。
憧れのマドンナに会うために男がめかしこむというコミカルで他愛のない歌詞だが、殺人事件を扱った《ミス・オーティス》へのオマージュが入っている。当時の流行歌だったというだけかもしれないが。
ドイツの劇作家ヴェデキントの作品で、通称『ルル二部作』と呼ばれる戯曲がある。周囲を次々と不幸に陥れる悪魔的な美少女ルルが、放蕩の果てに娼婦に落ちぶれ、切り裂きジャックに殺害されるというストーリー。まあこのルルとは関係ないかもしれないが、一応。

白黒時代のルーニー・テューンズ『Buddy The Gee Man』では、まるまる一編BGMになっている。なおルルは出てこない。

セサミ・ストリートで歌われた《ルル》。このルルって化け物やんけ!


The Mills Brothers
収録アルバム: Sweet and Slow

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by CockRobin96 | 2016-07-15 21:15 | Trackback | Comments(0)