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Thou wilt keep him《御身その者を守り給わん》(自由部門)

第一回プラチナブロガーコンテスト

Thou wilt keep him in perfect peace,
whose mind is stayed on thee.
あなたはその者を全き平和のうちにお守りくださる、
その心をあなたに寄り添わせる者を。*1

The darkness is no darkness with thee,
but the night is as clear as the day.
The darkness and the light
to thee are both alike.
闇もあなたにとっては闇ではなく、*2
夜でも昼のように透みきっている。
闇も光も、
あなたには同じものです。*3

God is light,
and in him is no darkness at all.
O let my soul live,
and it shall praise thee.
For thine is the kingdom,
the power and the glory,
for evermore.
神は光、
そのうちに闇はない。*4
わたしの魂を活かしてください、
そして魂にあなたを賛美させてくださいますように。*5
み国と、
力と栄光はあなたのものだからです、
とこしえにかぎりなく。*6

Thou wilt keep in perfect peace,
whose mind is stayed on thee,
is stayed on thee.
あなたはその者を全き平和のうちにお守りくださる、
その心をあなたに寄り添わせる者を、
あなたに寄り添わせる者を。

*1 「堅固な思いを、あなたは平和に守られる/あなたに信頼するゆえに、平和に。」(イザヤ書26:03)
*2 このwithは関連、関係を表す。
*3 「闇もあなたに比べれば闇とは言えない。夜も昼も共に光を放ち/闇も、光も、変わるところがない。」(詩篇139:12)
*4 新共同訳では 「光は暗闇の中で輝いている」(ヨハネによる福音書1:5)となっているが、英語のバージョンでは多数のバージョンが「God is Light, and there is no darkness at all in him.」となっている。新共同訳がギリシャ語本を底本にしているせいかもしれない。
*5 「わたしの魂が命を得てあなたを賛美しますように。」(詩篇119:175)
*6 「主の祈り」の一部。→The Lord's Prayer《カリブ海の主の祈り》

text: 上記の通り、詩篇その他のちゃんぽん。
tune: Samuel Sebastian Wesley(1810-1876) Blessed be the God and Father《神とその御父が祝福されんことを》の作曲者でもある。

S・S・ウェスレーはメソジスト派の作曲者として知られるCharles Wesley(1707-1788)の孫息子。ただし、父サミュエルは10代のメイドに手を出して妻と離婚し、その後メイドを内縁の妻として4人もの子を産ませたクズ。ということで庶子という扱いにはなるが、祖父及び父親の音楽の才能を豊かに受け継ぎ、オルガン奏者及び合唱指揮者、また作曲家として活躍した。ミドルネームのセバスチャンは、父が敬愛するバッハから取られている。
メソジスト派の一族出身ではあるが、主な仕事はイングランド国教会のためのものであった。

Consortium
収録アルバム: Let Us Now Praise Famous Men


おまけ
Judith Bingham(1952-)というメゾソプラノ歌手で女流作曲家でもある人が、この曲を元にしてさらに展開させた合唱曲を作っている。
Robina Redgard-Siler
収録アルバム: Bingham: Choral Works

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by CockRobin96 | 2017-01-28 22:42 | Trackback | Comments(0)

Lord, thou hast been our refuge《主よ御身は我らの隠れ家なり》


Lord, thou hast been our refuge
主よ、御身は我らの隠れ家
from one generation to another.
先祖代々受け継がれるもの。

Before the mountains were brought faith
山々に信仰がもたらされるより*1
or ever the earth and the world were made,
大地と世界が形作られるより前から、
thou art God
御身こそは神、
from everlasting,
とこしえの昔より
and world without end.
世界の続く限りまで。

Lord, thou hast been our refuge
主よ、御身は我らの隠れ家
from one generation to another.
先祖代々受け継がれるもの。

Lord, what is man,
主よ、人とは何ものなのでしょう、*2
that thou hast such respect unto him;
かくも御身がこれを顧みてくださるとは。
or the son of man,
人の子を
that thou so regardest him?
御身がかくも憶えていてくださるとは?

Man is like a thing of nought:
人とはつまらぬもの
his time passeth away
人の時は過ぎ去ってゆく、
like a shadow,
影のように。

but thou, O Lord, shalt endure for ever,
されど御身、主は、限りなく堪え忍んでくださり、*3
and thy remembrance throughout all generations.
世(よ)を超えて御身の記憶に留めてくださる。

Before the mountains were brought faith
山々に信仰がもたらされるより
or ever the earth and the world were made,
大地と世界が形作られるより前から、
thou art God
御身こそは神、
from everlasting,
とこしえの昔より
and world without end.
世界の続く限りまで。

Thou shalt arise,
主よ、身を起こし、
and have mercy upon Sion,
シオンの上に憐れみをかけ給え。*4
yea the time is come.
まさにその時は満ちた。

Comfort us again, now
今一度我らを慰め給え、*5
after the time that thou hast plagued us;
かつて御身は我らを罰せられて今に至る。*6
and for the years wherein
長年のあいだを
we have suffered adversity.
我らは逆境にあえいだがゆえに。

Lord, thou hast been our refuge
主よ、御身は我らの隠れ家
from one generation to another.
先祖代々受け継がれたもの。

Thou shalt arise,
主よ、身を起こし、
and have mercy upon Sion,
シオンの上に憐れみをかけ給え。
for it is time
今がその時
that thou have mercy upon her,
御身がおとめシオンを憐れみ給う時、
yea, the time is come.
まさにその時は満ちた。

Comfort us again, now
今一度我らを慰め給え、
after the time that thou hast plagued us;
かつて御身は我らを罰せられて今に至る。
and for the years wherein
長年のあいだを
we have suffered adversity.
我らは逆境にあえいだがゆえに。

Amen.
アーメン。

*1 エルサレムの南東にあったシオンの丘のこと。後に北にあったモリア山もこの名で呼ばれる。エルサレム神殿が建てられ、神の住まいとされた。→Great is the Lord《主は偉大なり》
*2 詩編8:4にも同様の問いかけがある。有史以来の人類全体の疑問でもある。聖書では人間はしばしば「神の似姿」とされる。
「 神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。」(旧約創世記1:27)
 3DSのアクションゲーム『新光神話 パルテナの鏡』では、人間を憎む女神ナチュレが人間を庇護する女神パルテナに「なぜ人間だけを特別扱いするのか」と問いかけた際、パルテナは「人間だけが信仰を持つことができるからだ」と答えていた。
*3 実はこの文章は欽定訳聖書(ジェームズ王訳とも。英国国教会のためにジェームズ1世により制定された聖書。格調高い文体に定評があり、口語訳が普及した現在でも人気が高い)にしかない。他の聖書では「主よ/あなたはとこしえの王座についておられます。御名は代々にわたって唱えられます。」となっている。
*4 *1から転じて、エルサレムあるいはイスラエル民族全体を擬人化して「シオンの娘」「娘エルサレム」などと呼ぶ。→Wachet auf, ruft uns die Stimme《目覚めよ、と我らに呼ぶ声あり》
*5 この文章は実は「聖書に収録された詩編」ではなく、「聖公会祈祷書に収録された詩編」から取られたもの。聖書では「あなたがわたしたちを苦しめられた日々と/苦難に遭わされた年月を思って/わたしたちに喜びを返してください。」となっている。祈祷書は口で唱えることを前提にしているので、聖書の詩編そのままではなく口ずさみやすいように文章を変えている部分がある。
*6 after the time that...は「今更ですが」「この期に及んで」というようなニュアンス。

text: 旧約詩編90:1-2→144:3-4→102:12→102:13→90:15のつぎはぎ。ただし文章自体は聖公会祈祷書による。
tune: Edward Cuthbert Bairstow(1874–1946)

Stephen Cleobury, Choir of King's College, Cambridge, James Vivian & Robert Quinney
収録アルバム: Evensong & Vespers at Kings


おまけ

ギリシャ神話が元ネタになっているのだが、ハデス(CV:大塚芳忠)のキャラ崩壊がすごい。
よく「神話の神様って欲望に忠実すぎだしろくでもない奴ばっかりじゃないか?」と言われるが、逆に言えば「人間が欲望に忠実でろくでもない奴ばっかりなのは神のミニチュアだから」ということじゃないか、という説もある。
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by CockRobin96 | 2016-10-04 23:27 | Trackback | Comments(0)

O Thou the central orb《御身中枢なる宝珠よ》


O Thou the central orb of righteous love,
おお、御身こそ太陽系の中枢、愛と正義の宝珠よ*1
Pure beam of the most high,
こよなく高きところよりの汚れなき日差し、
eternal light Of this our wintry world;
我らの冬枯れた地球を照らすとこしえの光
thy radiance bright
御身のまばゆい光輝が
Awakes new joy in faith,
新たなる信仰の歓びを呼び覚まし
hope soars above.
希望ははるか上に昇りゆく。

Come, quickly come,
来たれ、疾く来たれ、
and let thy glory shine,
御身の栄光を輝かせ給え
Gilding our dark-some heaven with rays divine.
虚ろに暗きみ空を神聖さで照らし給え。
Thy saints with holy lustre round thee move,
聖人らは聖なる光彩をまとい*2
As stars about thy throne,
御身の玉座を囲んで星々のように巡る*3
set in the height Of God's ordaining counsel,
神の定め給うた高みに据えられた御座を、
as thy sight
御身の目の届く限り
Gives measured grace to each
おのおのにふさわしき恵みが与えられ
thy power to prove.
御身のみ力が証しされる。

Let thy bright beams disperse the gloom of sin,
御身の輝く日差しで罪の暗がりを払い給え、
Our nature all shall feel
我ら森羅万象が皆
eternal day,
とこしえに終わりなく
In fellowship with thee,
御身とともにむつまじくあらん、
transforming day
かの変容の日には
To souls ere-while unclean,
かつて清らかならざる魂も
now pure within.
もはや汚れなきものとなるなり。
Amen.
アーメン。

*1 この場合宝珠とは太陽のことだが、図像では神(キリスト)はしばしば上に十字架のついた球体(地球)を手に持っている。地球全体に及ぶ神の支配を表現しており、この状態をSalvator Mundi「世の救い主(世界の救世主)」と呼ぶ。
*2 lustre=lusterの古語。光沢、光彩の意。
*3 神を太陽に、聖人たちを惑星に例えている。

text: Henry Ramsden Bramley (1833-1917) John StainerとともにChristmas Carols, New and Old『新旧クリスマスキャロル集』の編集者の一人。
Music: Charles Wood (1866-1926)

地球やその他の惑星は太陽の周りを回っている、という地動説が定着したのは16世紀から17世紀にかけて。
19世紀の流行りというわけでもないだろうが、同時期の作曲家ホルストも組曲The Planets《惑星》を作曲している。
太陽系というとどうしてもセーラームーンを連想してしまう1980年代生まれ。愛と! 正義の! セーラー服美少女戦士! よく考えたら月とか地球のおまけみたいなもんなのになんで一番でかい顔しとるんや。

Orlando Gibbonsによるバージョン。
本来はジェームズ1世のための頌歌(オード)のメロディに、ブラムリーの歌詞を当てたもの。
そもそもギボンズの時代には地動説はまだ定着していない(地球が丸いことは認識されていたが)。



Harry Christophers and The Sixteen
収録アルバム: A New Heaven

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by CockRobin96 | 2016-06-16 22:46 | Trackback | Comments(0)

My eyes for beauty pine《わが目はうるわしきものを恋い慕い》


My eyes for beauty pine,
わが目はうるわしきものを恋い慕い、
My soul for Goddes grace,
わが魂は神のみ恵みを乞い求める、
No other care nor hope is mine,
他でもないこの望み、
To heaven I turn my face.
天国を目の当たりにしたいという。

One splendour thence is shed from
ただひとつのかの輝きが産み落とされたのは、
all the stars above:
星々よりも高きところから。
'Tis named when God's name is said,
これぞ神の御名が語られたと同時に名付けられたもの、

'Tis Love,
これぞ愛、
'tis heavenly Love.
これぞ天上の愛。

And every gentle heart that burns with true desire,
全ての柔和な心、まことの熱望に燃えあがる心は
Is lit from eyes that mirror part of that celestial fire.
天上の炎を受けて光りだす。

text: Robert Bridges(1844-1930)
tune: Herbert Howells(1892-1983)

ブリッジズは英国の桂冠詩人。もともとオックスフォード卒の医師だったが、健康を害して退職した後に文筆活動に専念する。聖歌の制作にも大きく貢献したが、もっとも良く知られるのはミルトンの詩の韻律研究に関する功績。

Elizabeth & Thomas Coxheadによるメロディ 詳細はコメントへ


Capella Regalis Men & Boys Choir
収録アルバム: My Eyes for Beauty Pine


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by CockRobin96 | 2015-06-13 10:34 | Trackback | Comments(2)

Eucharistica《ユーカリスティカ》


Deep in my heart I bear my Lord;
My heart is a sacred Host to Jesus;
Therefore in my heart the light
that gives serenity is ever glorious.
わたしの心の奥底に主はおられる。
わたしの心はイエスへの聖なる献げもの、
それゆえにわたしの心には光が宿る。
とこしえに輝く、安らぎの光が。

Deep in my heart I bear my Lord;
And my heart leaps joyfully within me.
Goodnedd today makes sorrow light,
And I have angels for my companions.
わたしの心の奥底に主はおられる、
それゆえわたしの心は体内で喜び躍る。
善なる方がこの日、悲しみを軽くされ、
わたしに天使が連れ添う。

Deep in my heart I bear my Lord,
And ever see the light of heaven
That keeps me always
from the ways of darkness And of evil doing.
わたしの心の奥底に主はおられる、
それゆえにわたしは絶えざる天の光を見る。
それはいつもわたしを護る光、
悪徳とよこしまな行いの道から。

Deep in my heart I bear my Lord;
And all my life He will be with me.
I want my voice to speak of love
As dose the seraph that proclaims Him.
わたしの心の奥底に主はおられる、
生涯、主がわたしに伴われる。
主の愛を語る声が欲しい、
セラフィムが主をほめ讃えるときのような声が。

My way shall be a path of lilies,
The path on which I walk beside Him.
わが行く手は百合の道となり、
その道にあってわたしは主のそばを歩む。

text&tune: Pablo Casals(1876-1973)

題名は「聖餐式」の意。原詩《porto Jesús dins el meu cor》ではスペイン語方言を使っているのをPhilip Miller(1961-) が英訳。
パブロ・カザルスはスペインのチェロ奏者兼作曲家兼指揮者。バルセロナオーケストラを創設した。世界平和を訴える運動を続けてきたことでも有名。有名なレパートリーにカタルーニャ地方のクリスマス・キャロル「鳥の歌」がある。



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by CockRobin96 | 2015-05-09 21:34 | Trackback | Comments(0)

Richard Rolle's Prayer to Jesus《リチャード・ローレのイエスへの祈り》


Jhesu,
since Thou me made and bought,
Be Thou my love and all my thought,
And help that I may to Thee be brought,
Withouten Thee I may do nought.
イエズスよ、
御身が我を造られ、贖われたまいしときより、
御身はわが愛するもの、わが理性の全て、
御身の道に至らんとするときの助け。
御身なくしては、我何事も為すべからず。

Jhesu,
since Thou must do Thy will,
And naething is that Thee may let,
With Thy grace my heart fulfil,
My love and my liking in Thee is set.
イエズスよ、
御身の成さんとすることを為されたまいしときより、
御身なくして成されたるものはなかりき。
御身のみ恵みでもて、わが心は満ち足り、
わが愛と望みは御身において堅固となるなり。

Jhesu
at Thy will I pray that I might be,
All my heart fulfil,
with perfect love to Thee.
That I have done ill
Jhesu forgive Thou me,
And suffer me never to spill
Jhesu for pity,
Amen.
イエズスよ、
御身のみ恵みにおいて、我は祈り強めらる。
わが心は満ち足りぬ、
御身へのまったき愛でもて。
我の為したる悪しき事どもも、
イエズスは赦したもうなれ。
我を受け入れ、堕落させ給うことなかれ、
憐れみ深きイエズスよ。
アーメン。

text: Richard Rolle(c.1290/1300-1349)
tune: George Oldroyd(1887-1956)

リチャード・ローレは中世イギリスの隠者であり神秘主義者。つまりこの頃のイギリスはまだカトリック。神秘主義は非常に難解なのだが、ざっくり言うと瞑想や祈りや修行により神と精神的に結びつくことを重視する思想。オルドロイドは英国国教会のオルガニストで作曲家だが、カトリックの影響も受けたという人物。



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by CockRobin96 | 2015-05-09 13:11 | Trackback | Comments(0)

If Ye Love Me《もし汝ら我を愛さば》


If ye love me,
もし汝ら我を愛さば、
keep my commandments,
わが戒めを守れ。
and I will pray the Father,
されば我父に祈らん、
and he shall give you
父汝らに
another comforter,
もうひとつの慰め主を与えるべし、*1
that he may bide with you for ever,
彼汝らのもとにとこしえにとどまらん、
ev'n the spirit of truth.
これぞ真実の霊なり。

*1 キリスト教における神の位相、三位一体のうち『聖霊』のこと。『使徒言行録』では復活したイエスが昇天した後に、弟子たちが集っていると、一同は聖霊に満たされ外国の言葉を話せるようになり、宣教を開始したとされている。この言葉はキリスト教が広まる伏線なのである。

text: ヨハネによる福音書14:15
tune: Thomas Tallis (c.1505-85)

一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、賛美の祈りを唱えて、それを裂き、弟子たちに与えながら言われた。
「取って食べなさい。これはわたしの体である。」
また、杯を取り、感謝の祈りを唱え、彼らに渡して言われた。
「皆、この杯から飲みなさい。
これは、罪が赦されるように、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である。
言っておくが、わたしの父の国であなたがたと共に新たに飲むその日まで、今後ぶどうの実から作ったものを飲むことは決してあるまい。」
一同は賛美の歌をうたってから、オリーブ山へ出かけた。
そのとき、イエスは弟子たちに言われた。
「今夜、あなたがたは皆わたしにつまずく。
『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散ってしまう』と書いてあるからだ。
しかし、わたしは復活した後、あなたがたより先にガリラヤへ行く。」
(マタイによる福音書 第26章 27-32節)
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「最後の晩餐」でイエスが弟子たちに語った言葉をそのまま歌詞に用いている。いわゆる「最後の晩餐」と呼ばれるエピソードは、キリスト教の根幹のひとつとなる礼拝形式「聖餐式(聖体拝領)」の元となっている。イエスの血肉に見立てたパンとワインを分かち合い、神を感じ、受難の苦しみを思い、絆を深めた。ユダヤ教の行事である「過越の祭」(→《我らの過越》)を祝う食事が原型で、最初期のキリスト教では普通の食事を持ち寄る形式であったが、しばしば全員に行き渡らなかったため、専用のウエハース(パン)とワインが使われるようになった。



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by CockRobin96 | 2015-04-01 23:26 | Trackback | Comments(0)

Blessed be the God and Father《神とその御父が祝福されんことを》


Blessed be the God
祝福がありますように、神と
and Father of our Lord Jesus Christ,
わたしたちの主イエス・キリストの御父に。
which according to his abundant mercy
その豊かな憐れみによって、
hath begotten us again unto a lively hope
わたしたちに生き生きとした望みを新たに与えてくださった、
by the resurrection of Jesus Christ from the dead,
イエス・キリストの死からの復活によって。

To an inheritance
あなたがたが受け継ぐための
incorruptible, and undefiled,
朽ちず、汚れなく、
and that fadeth not away,
消え去ることのない財産が、
reserved in heaven for you,
あなたがたのために天に蓄えられている。
Who are kept by the power of God
神の力によって養われている者には、
through faith unto salvation ready
信仰を通して救いが用意されている、
to be revealed in the last time.
終わりのときに明かされる救いが。

But as He which hath called you is holy,
あなたがたを召し出された聖なる方のように、
so be ye holy in all manner of conversation.
ふるまいの全てにおいて聖なるものとなりなさい。
Pass the time of your sojourning here in fear.
この地上にとどまるわずかの間は、畏れのうちにいなさい。

Love one another with a pure heart fervently,
人を愛しなさい、熱く燃える清い心で。
See that ye love one another
あなたがたは人を愛するようになりなさい、
with a pure heart fervently:
熱く燃える清い心で。

Being born again,
あなたがたは新たに生まれさせられた、
not of corruptible seed, but of incorruptible,
朽ちる種としてではなく、朽ちることのない種として、
by the word of God,
神のみ言葉によって。*1

For all flesh is as grass,
肉なるものはみな野の草のよう、
and all the glory of man as the flower of grass.
人の栄華はみな草の花のよう。
The grass withereth,
草は枯れ、
and the flower there of falleth away:
花は散る。

But the word of the Lord endureth for ever,
だが主のみ言葉はとこしえに続く、
endureth for evermore.
とこしえに限りなく続く。
Amen, Amen.
アーメン、アーメン。

*1 単なる言葉という意味の他、ロジック、ことわりも意味する。また、イエス・キリストを指す。→《父の御言葉が人となる》参照

text: ペトロの手紙1(1:3-5、15、22-25)
tune: Samuel Sebastian Wesley(1810 - 1876)

新約聖書のうち、書簡集と呼ばれるうちのひとつから引用。ペトロとはもちろんイエスの一番弟子(自称)で初代ローマ教皇で、イエスを三回知らないと言ったあいつだが、現在では「本人が書いたものではない」という見解で一致している。各地の色んなキリスト教徒たちにあてた、困難に耐え、キリストにならって善行し、正しい生活を送ることをすすめ、助言する手紙である。要するに普通の手紙



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by CockRobin96 | 2015-02-11 11:28 | Trackback | Comments(0)

Lord, For Thy Tender Mercy's Sake《主よ優しき憐れみを》


Lord, for thy tender mercy's sake,
主よ、優しき憐れみを垂れ給え、
lay not our sins to our charge,
罪の重荷を我らに負わせ給うなかれ。
but forgive that is past,
過ぎ去りし時の間に免じて、
and give us grace
われらにみ恵みを与え給え、
to amend our sinful lives.
罪深き生活を改めさせんことを。
To decline from sin
罪から離れ、
and incline to virtue,
徳に心を向けさせしめたまえ。
that we may walk in a perfect heart
まったき心もて歩まんことを願う、
before thee, now and evermore.
御身のみ前に今も、今から後も。
Amen.
アーメン。

text: 1566年の祈禱書の祈り(Lidley's Prayers)
tune: Richard Farrant (c. 1525 – 1580)

ファラントの前半生はよく知られていないが、王室付きの音楽家として、ヘンリー八世の息子エドワード六世からメアリー一世、エリザベス一世まで仕えていた人物。記録がまちまちなので、この曲がファラントの真作かどうか疑問が残るとも。
カトリックからイングランド独自の教派、いわゆる英国国教会(聖公会)への移行をはかっていた時期の作品。ラテン語ではなく英語を使い、また音楽的にも平易で耳に優しい曲が多く作られた。

この「まったき心もて」ってところがね、とてもいいんですよ。



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by CockRobin96 | 2014-11-09 11:53 | Trackback | Comments(0)

God be in my head《神がわがこうべにあらんことを》


God be in my head,
神がわたしの頭に宿られますように、
And in my understanding;
そしてわたしの知性に。

God be in my eyes,
神がわたしの目に宿られますように、
And in my looking;
そしてわたしの見るものに。

God be in my mouth,
神がわたしの唇に宿られますように、
And in my speaking;
そしてわたしの言葉に。

God be in my heart,
神がわたしの心に宿られますように、
And in my thinking;
そしてわたしの想いに。

God be at mine end,
神がわたしの臨終にも共におられますように、
And at my departing.
そしてわたしが世を去るときにも。

text: ソールズベリ式典礼のための小祈祷書(1558 )からとられた、宗教改革以前の古い英語の祈り
tune: Henry Walford Davies (1869-1941)

ソールズベリはイングランドでもローマ時代からの歴史を持つ土地である。時に「セーラム(セーレム)」とも略称される。初期の大聖堂、マグナ・カルタの写本、イギリス最古の機械式時計などを所有するが、何よりも「ストーンヘンジ」で知られる。

ラッター版


デイヴィス版



ラッター版


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by CockRobin96 | 2014-11-08 18:24 | Trackback | Comments(0)