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Laudate, Pueri《賛美せよ、子らよ》

アレルヤなし・管弦楽伴奏

アレルヤ付き・ピアノ伴奏

Alleluja.
アレルヤ。
Laudate, pueri, Dominum;
賛美せよ、子らよ、主を
laudate nomen Domini.
賛美せよ、主の御名を。
Alleluja.
アレルヤ。

text: 詩編第113編の第1節。ウルガタ訳では112編。
tune: Johann Michael Haydn(1737-1806) 有名な方のハイドンの5歳年下の弟。やっぱり音楽家。

最初のアレルヤ唱は省略されることもある。

Zurich Boys Choir
収録アルバム: Haydn, M.: Missa Sancti Gotthardi / Alleluia! / Anima Nostra / Effuderunt Sanguinem

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by CockRobin96 | 2017-07-08 07:32 | Trackback | Comments(0)

Tu es Petrus《汝はペトロ》


Tu es Petrus,
汝はペトロ、
et super hanc petram
この岩の上に
Aedificabo Ecclesiam meam
我はわが教会を建てん。

text: マタイによる福音書16:1
tune: Maurice Duruflé (1902-1986)

「あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。 わたしはあなたに天の国の鍵を授ける。あなたが地上でつなぐことは、天上でもつながれる。あなたが地上で解くことは、天上でも解かれる。」(マタイによる福音書16:18-19)

ペトロは本名をシモンという。イエスにケファ(アラム語で岩や石の意、ギリシャ語に直すとペトロス)というあだ名をつけられた。イタリア語のピエトロ、英語のピーター、ロシア語のピョートル、フランス語のピエール、ドイツ語のペーター、スペイン・ポルトガル語のペドロに相当。元々は弟のアンデレと共に漁師をやっていたが、イエスに「人間をとる漁師にしよう」(マタイ4:19)と言われて弟子になった。カトリックにおいては初代教皇と目され、「十二使徒の頭」とされている。要するに、自称キリストの一番弟子。民間伝承ではキリストの弟子となった時すでに壮年であったとされ、キリスト教美術では鍵を持つ初老の男の姿で表現される。ただし鍵について言及しているのはマタイ書のみ。実は既婚者であった可能性が高いそうな(しかも妻連れて宣教の旅をしてた。カトリックの坊さんが結婚しない必要性はあったのか)。

伝説によれば、皇帝ネロによって十字架に逆さに磔にされ殉教したとされる。キリスト教徒迫害が激化するローマを離れようとアッピア街道を歩いていたところ、逆方向からイエスが現れたので、ペトロが「主よ、どこへいかれるのですか?(Domine, quo vadis?)」と問いかけると、「もう一度十字架にかけられるためにローマへ」と言われる。ペトロは考え直してローマに戻り、殉教するという物語である。ポーランドの作家ヘンリク・シェンキェヴィチにより『クオ・ヴァディス』として小説化され、映画にもなった。「主よ、どこへ行かれるのですか」は、ヨハネによる福音書13:36でペトロがイエスに言ったセリフでもある。

ルーベンス「初代教皇ペトロ」
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キリスト「この中に一人裏切り者がいまーすwwwwwww」
1 :名無しにかわってVIPが送ります:2012/04/04(水) 01:52:09.56 ID:xg9COqUI0
キリスト「そーwwwwwれーwwwwwはーwwwww」チラッ
ヨハネ「……」チラッ
マタイ「……」チラッ
バルトロマイ「……」チラッ
ユダ「……うぅ……」
ペトロ「あ、あぁ、私のことですか? もー、イエス様きっつー」
キリスト「そうだよお前だよ。鶏が鳴く前に三回も俺の事知らないとか言うだろ死ね」
ペトロ「えっ」

この岩の上に建てた教会が逃げた。


Michel Piquemal Vocal Ensemble
収録アルバム: Durufle: Requiem / 4 Motets / Prelude and Fugue


おまけ

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by CockRobin96 | 2016-10-14 22:28 | Trackback | Comments(0)

Requiem《ラッターのレクイエム》Rutter

1.Requiem Aeternam《とこしえの安息》

Requiem aeternam,
とこしえの安息を、
dona eis, Domine:
彼らに与えたまえ、主よ。


et lux,
そして光を、
et lux perpetua,
絶えざる光を
luceat eis.
彼らに照らしたまえ。


Te decet hymnus,
賛歌があなたに献げられる、
Deus in Sion:
シオンにいます神に、*1
et tibi reddetur votum in Jerusalem.
そして誓いがあなたに立てられる、エルサレムにて。


Exaudi,
聞き給え、
exaudi orationem meam,
わたしの祈りを聞き給え。
ad te omnis caro veniet.
すべて肉なるものはみなあなたのもとへ至る。


Kyrie eleison.
主よ、憐れみ給え。
Christe eleison.
キリストよ、憐れみ給え。
Kyrie eleison.
主よ、憐れみ給え。


*1 シオンはエルサレムにある丘。王家の城や墓があり、エルサレムの象徴、愛称になった。


2.Out of the Deep《深き淵より》

Out of the deep
深き淵より、
have I called unto thee, O Lord:
わたしはあなたを呼ぶ、主よ、
Lord, hear my voice.
主よ、わたしの声を聞き給え。

O let thine ears consider well
あなたの耳を傾けて
the voice of my complaint.
わたしの訴えの声を聞き届けてください。

If thou, Lord,
もしあなたが、主よ
wilt be extreme to mark what is done amiss:
過ちをことごとく心に留められるならば、
O Lord, who may abide it?
主よ、誰がそれに耐え得るでしょうか?

For there is mercy with thee:
憐れみはあなたと共にあり、
therefore shalt thou be fear'd.
それゆえあなたは畏れられる。

I look for the Lord:
わたしは主を捜し求め、
my soul doth wait for him,
わが魂は主を待ち望む。
and in his word is my trust.
主のみ言葉がわたしの頼み。

my soul fleeeth unto the Lord:
わが魂は主のもとに馳せゆく、
before the morning watch, I say,
朝を待ちこがれる見張りのように、そう
before the morning watch.
朝を待ちこがれる見張りのように。

O Israel trust in the Lord,
おおイスラエルよ、主に依り頼め、
for with the Lord there is mercy:
憐れみが主と共にあり、
and with him is plenteous redemption.
豊かな贖いが主と共にあるのだから。*1
And he shall redeem Israel from all his sins,
主はイスラエルを全ての罪から贖われた、
from all his sins.
全ての罪から。

Out of the deep
深き淵より、
have I called unto thee, O Lord:
わたしはあなたを呼ぶ、主よ、
Lord, hear my voice.
主よ、わたしの声を聞き給え。

*1 ユダヤ教及びキリスト教に出てくる概念。「あがない」はもともと人手に渡った財産を買い戻す、身代金を払って奴隷を解放する、生け贄や金銭を払って罪をつぐなうという意味。ユダヤ教では異民族の奴隷となったイスラエルの民を解放する者として神をあがない主と呼び、キリスト教では罪から人類を解放する者としてキリストを指す。

text: 旧約詩編第130編より。

3.Pie Jesu《慈しみ深きイエス》

Pie Jesu Domine,
慈しみ深き主イエスよ、
dona eis requiem,
彼らに安息を与え給え。
sempiternam requiem.
絶えざる安息を
dona eis domine.
彼らに与え給え。


4.Sanctus《聖なるかな》

Sanctus, Sanctus, Sanctus
聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな。
Dominus Deus Sabaoth.
万軍の神なる主。
Pleni sunt caeli
天に満ち満ちる、
groria tua.
あなたの栄光は。
Hosanna in excelsis.
いと高きところにホサナ。
*1

Benedictus
ほむべきかな、
qui venit in nomine Domini:
主のみ名において来たるもの。
Hosanna in excelsis.
いと高きところにホサナ。


*1 本来は「我らを救い給え」を意味するヘブライ語。のちに礼拝などで気分の高揚や賛美をあらわすかけ声と化した。

旧約聖書イザヤ書(6:03)及びヨハネの黙示録(4:08)に登場する、異形の生物が歌う神への賛歌をもとにしている。モーツァルトやフォーレなどのレクイエムでは「Pleni sunt caeli et terra(天地に満ちる)」となっている。天使の大群が神の周囲を飛び交いながら歌うイメージ。


5.Agnus Dei《神の小羊》

Agnus Dei,
神の小羊、*1
qui tollis peccata mundi.
世の罪を除くものよ、
dona eis requiem.
彼らに安息を与え給え。


Man that is born of a woman
女から生まれたものは、*2
hath but a short time to live,
生きるに短い時を生き、
and is full of misery.
しかも苦悩に満ちている。

He cometh up,
現れたかと思えば、
and is cut down like a flower;
花のように刈り取られる。
he fleeth as it were a shadow.
逃げ失せる様は影のよう。

Agnus Dei,
神の小羊、

(In the midst of life,)
(生のただ中にあっても、)
qui tollis peccata mundi.
世の罪を除くものよ、

(we are in death:)
(我らは死の内にある。)
dona eis requiem.
彼らに安息を与え給え。

(we are in death:)
(我らは死の内にある。)

Agnus Dei,
神の小羊、

(of whom may we seek for succour?)
(我らが求める助けは誰からくるのか)
qui tollis peccata mundi.
世の罪を除くものよ、

(of whom may we seek for succour?)
(我らが求める助けは誰からくるのか)
dona eis requiem.
彼らに安息を与え給え。

(of whom?)
(誰から?)

Agnus Dei,
神の小羊、
qui tollis peccata mundi.
世の罪を除くものよ、
dona eis requiem.
彼らに安息を与え給え。


I am the resurrection and the life,
わたしは復活であり命である、*3
saith the Lord:
と主は言われる。
he that believeth in me,
わたしを信じるものは
though he were dead, yet shall he live:
死んでも生きる、
and who so ever liveth
生きている者は誰であれ
and believeth in me
わたしを信じているものは
shall never die,
決して死なない、
shall never die.
決して死なない。

*1 イエスの呼び名のひとつ、洗礼者ヨハネがイエスを指して「見よ、世の罪を除く神の小羊だ」(新約ヨハネによる福音書1:29)と言った故事にちなむ。
*2 聖公会独自の礼拝規則書である『聖公会祈祷書』の埋葬式文より。ただし日本聖公会の現行版では消されている。英米ではどうか知らない。フルだと「我らの罪を怒り給うことは、まことに正し。されど主の他に、たれにか助けを求むべき」となっており、かなりきつい文章になる。
*3 「イエスは言われた。『わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる。生きていてわたしを信じる者はだれも、決して死ぬことはない。このことを信じるか。』」(新約ヨハネによる福音書 11:25-26)

「わたしは復活であり命である…」の直前からVictimae paschali《我らの過越》が挿入されている。


6.The Lord is my Shepherd《主はわたしの羊飼い》

The Lord is my shepherd;
主はわたしの羊飼い、
therefore can I lack nothing.
それゆえわたしは乏しいことが無い。
He shall feed me in a green pasture,
主はわたしを緑の野辺で養い、
and lead me forth beside the waters of comfort.
憩いの水辺に導かれる。

He shall convert me soul
主はわたしの魂を造りかえ、
and bring me forth in the paths of righteousness,
正しい道にともなってくださる。
for his Name's sake,
そのみ名のゆえに、
for his Name's sake.
そのみ名のゆえに。

Yea, though I walk thro' the valley of the shadow of death,
まことに、死の陰の谷を歩むとも、
I will fear no evil;
わたしは邪悪を恐れない。
For thou art with me:
あなたがわたしと共におられるから、
Thy rod and thy staff comfort me.
あなたの杖と鞭がわたしを慰めるから。

Thou shalt prepare a table for me
あなたはわたしのために食卓を整えてくださる、
against them that trouble me:
わたしに仇なすものたちの目の前で。
Thou hast anointed my head with oil
あなたはわたしの頭に油を塗り、
and my cup shall be full.
わたしの杯を満たされる。

But thy loving kind ness and mercy
あなたの愛と憐れみは
shall follow me all the days of my life:
生涯わたしにつき従う。
And I will dwell in the house of the Lord,
そしてわたしは主の家に住まうでしょう、
in the house of the Lord forever.
主の家に、とこしえに。

text: 旧約聖書詩編第23編

詳細はBrother James Air《ブラザー・ジェームズ・エアー》にて。


7.Lux Aeterna《とこしえの光》

I heard a voice from haeven
わたしは天よりの声を聞いた、*1
saying unto me,
わたしにこう告げるのを
Blessed,
「祝されよ
Blessed are the dead who die in the Lord,
主において死んだものは祝されよ、
for they rest,
彼らは憩うからである
from their labours.
労苦から解き放たれて。
They rest from their labours.
彼らは労苦から解き放たれて憩う。」

Even so saith the spirit,
『霊』はそのようにさえ言われる、
for they rest.
「彼らは憩う」と。

Lux aeterna
とこしえの光で
luceat eis,
彼らを照らし給え、
Domine:
主よ。


Cum sanctis tuis in aeternum,
あなたの聖人らとともにとこしえにいさせ給え、
quia pius es.
あなたは慈しみ深い方であらせられますから。


Requiem aeternam
とこしえの安息を
dona eis Domine,
彼らに与え給え、主よ、
et lux perpetua
絶えざる光で
luceat eis:
彼らを照らし給え。


Requiem aeternam.
とこしえの安息を。


*1 「また、わたしは天からこう告げる声を聞いた。『書き記せ。『今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである』と。』“霊”も言う。『然り。彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。その行いが報われるからである。』」(新約聖書黙示録14:13)

tune: John Rutter (1945- )

レクイエムは本来カトリックの式典なのだが、時代が下がるに連れて礼拝のためというよりもコンサート用としての用途が増えた。
ラッターも本来の式文以外に、聖公会の葬送礼拝等でよく使われる詩編や式文を組み合わせた、独自の「レクイエム風合唱組曲」となっている。一説には若くして交通事故で亡くなった息子に捧げたとも。「息子を思い出してつらい」となるのではなく、この曲が演奏される限り息子の名が記念されるわけである。

自作自演版


プライムで聴き放題

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by CockRobin96 | 2016-09-12 22:46 | Trackback | Comments(0)

O salutaris Hostia《おお救いの犠牲よ》Saint-Saëns


youtubeなかった

O salutaris Hostia,
おお、救いの犠牲(いけにえ)よ、*1
Quæ cæli pandis ostium:
天国への扉を開くものよ。

Bella premunt
攻め寄せて来ます
hostilia,
仇なす者らが

Da robur
我らに力を与え、
fer auxilium.
助けをもたらし給え。

Amen.
アーメン。

*1 キリストは屠殺され神へ捧げられる子羊に例えられる。→Victimae Paschali《我らの過越》
*2 イザヤ書22:22及びヨハネの黙示録2:7より、キリストは「ダビデの鍵」とも呼ばれる。

text: トマス・アクィナスによる聖餐式のための賛歌
tune: Charles Camille Saint-Saëns(1835-1921)

Messe solennelle《荘厳ミサ(ミサ・ソレムニス)》Op.4の中の一曲。
サン=サーンスは日本では《動物の謝肉祭》で有名な作曲家としてしか知られていないが、実はモーツァルトと並び称される早熟型の天才音楽家。2歳でピアノを弾き、3歳で作曲し、長じてはオルガニストとなった。また詩、天文学、絵画もこなす魯山人タイプのマルチプレーヤーで、嫌な奴でもあった。スイスのピアニストであったコルトーに向かって「へー君程度でもピアニストになれるの(嘲笑)」と煽ったという逸話がある。フランス音楽の普及に努め、フランクフォーレらと共に国民音楽協会を設立した。

単品じゃなくてSanctus & Benedictusと抱き合わせでソワール
Donald Hunt and Paul Trepte and Roy Massey and Worcester Cathedral Choir
収録アルバム: The World Of English Cathedrals

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by CockRobin96 | 2016-08-29 20:46 | Trackback | Comments(0)

An­gelus ad Vir­ginem《天使がおとめのもとに》

Stephen Cleobury版

アカペラ版

An­gelus ad vir­ginem
天使がおとめのもとに
Sub ­intrans in con­clave,
部屋の中におとずれた*1
Vir­ginis for­midinem
おとめが怖がったので
De­mul­cens, in­quit, 'Ave!
天使はなだめながら「おめでとう」と言った

Ave, re­gina vir­ginum;
「おめでとう、おとめにして女王よ、
Coeli ter­rae que Dominum
 天と地の主であるお方を
Con­cip­ies, Et pa­ries, In­tac­ta,
 処女でありながら身ごもり、宿しておられるのですから
Salutem hominum;
 人々の救いをもたらすために。
Tu porta coeli facta,
 あなたこそ天の門、*2
Medella criminum'
 罪人を癒すお方です」

'Quomodo conciperem
「どうして身ごもることができましょうか、
Quae virum non cognovi?
 男の人も知りませんのに?
Qualiter infringerem
 どうして罪を犯せましょうか、
Quod firma menti vovi?'
 心がけを確かにしておりますのに?」

'Spiritus Sancti gratia
「聖霊のみ恵みが
Perficiet haec omnia;
 全てをもたらしたのです。
Ne timeas, Sed gaudeas, Secura
 でも怯えないで、むしろ 安心して喜んでください
Quod castimonia
 あなたの貞節が
Manebit in te pura
 清らかなままであることを
Dei potentia.'
 これこそ神の力なのです」

Ad haec virgo nobilis
この高貴なおとめは
Respondens inquit ei:
天使にこう答えた
'Ancilla sum humilis
「わたしはいやしいしもべ
Omnipotentis Dei.
 全能の神に仕えるものです」

Tibi coelesti nuntio,
「天から遣わされた先触れよ、
Tanti secreti conscio,
 なんと大いなる秘蹟でしょう
Consentiens, Et cupiens Videre
 主がわたしを認め、望まれ、顧みられるとは
Factum quod audio;
 それをわたしが耳にするとは
Parata sum parere
 従う覚悟はありますわ
Dei consilio.'
 神の思し召しに」

Eia mater Domini,
ああ、主の御母よ
Quae pacem reddidisti
あなたは安らぎを取り戻させてくださる
Angelis et homini,
天使らにも人々にも
Cum Christum genuisti;
それもキリストが生まれ給うた時から

Tuum exora filium
 どうかあなたの御子に嘆願し
Ut se nobis propitium
 我らをとりなしてください
Exhibeat, Et deleat Peccata:
 罪を明らかにし、取り去ってください
Praestans auxilium
 助け導いてください
Vita frui beata
喜びと楽しみに満ちた生活へと
Post hoc exilium.
このさすらいの後に至れるように*3

*1 Conclaveは「鍵がかかっている」の意味。つまり密室に入ってきたのでびっくりしている。バチカンにおける教皇選出会議の語源。根くらべではない。
*2 「この門は閉じられたままにしておく。誰も開いてはならない。誰もここを通ってはならない。イスラエルの神、主がここから入られたからである。」(エゼキエル書44:1)より。神が通るときだけ開かれる門ということで、聖母マリアを「エゼキエルの門」「天の門」と呼ぶことがある。
*3 出エジプト記第16章における「荒野の四十年」、あるいはバビロン捕囚になぞらえている。

text&tune: 13世紀英国の作者不詳のキャロル

マリアは天使に言った。
「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」
「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。
だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。
あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。
不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。
神にできないことは何一つない。」
マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」
そこで、天使は去って行った。
(ルカによる福音書 第1章34-38節)

身に覚えもなく妊娠したのに安心して喜べとか無茶を言わないでほしい。
中世イギリスで非常に人気のあった、ラテン語によるキャロル。中世英語によるバージョンGabriel fram heven-king《天の王から遣わされたガブリエルは》もある。
チョーサー『カンタベリー物語』のうちの一つ「粉屋の話」に登場する軟派な学生ニコラスが、夜毎に竪琴で弾き語りをするのがこのキャロルである。
天使と処女の対話をテーマにした類似のキャロルに、Gabriel's Message《ガブリエルのお告げ》というのもある。

ムリーリョ「受胎告知」
b0310887_1155120.png


St. Albans Chamber Choir
収録アルバム: Christmas Across the Centuries


多分クレオベリー版
The Choir of Chester Cathedral, Benjamin Chewter and Philip Rushforth
収録アルバム: Glory to the New-Born King - Christmas Music sung by the Choir of Chester Cathedral

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by CockRobin96 | 2016-08-26 23:59 | Trackback(1) | Comments(0)

Beatus Vir《幸いな人よ》


Beatus vir,
幸いな人よ、
qui timet Dominum:
主を畏れる人は。
In mandatis eius volet nimis.
主のみこころのうちにあって大いなる喜びを得る、
Beatus vir.
幸いな人よ!

Potens in terra erit semen eius;
その人の子孫は地上で力を振るう、
Generatio rectorum
そして代々(よよ)いよいよに
benedicetur.
祝福される。
Beatus vir.
幸いな人よ!

Gloria, Gloria,
栄光あれ、栄光あれ、
Gloria et divitiae
栄光と富とが
in domo eius;
その人の屋敷にある。
Beatus vir.
幸いな人よ!

Et justitia eius
その人の正しさは
manet in saeculum saeculi.
とことわまでも続く。
Beatus vir.
幸いな人よ!

Exortum est in tenebris
闇の中にあらわれいでた
lumen rectis:
光がまっすぐに差す。
Misericors,
慈悲と、
et miserator
憐憫(れんびん)、
et justus.
そして公正の光が。
Beatus vir,
幸いな人よ、
qui timet Dominum:
主を畏れる人は。


Jucundus homo
正しき人とは、
qui miseretur et commodat.
憐憫に満ちて寛大な人。

Disponet sermones suos
言葉を選んで
in judicio:
裁きを行う人。
Quia in aeternum
今からとこしえまでも
non commovebitur.
決して揺らぐことがないだろう。

In memoria aeterna
とこしえに記念される
erit justus.
公正そのものとして。

Ab auditione mala
悪い知らせがあっても
non timebit.
恐れることがない。

Paratum cor eius
その人の心には備わっている、
sperare in Domino;
主への信頼が。
Confirmatum est, cor eius:
そしてその人の心は揺るがない。

Non commovebitur,
動揺することもない、
Donec despiciat inimicos suos.
多くの敵どもを目にしても。

Dispersit,
その人は分け与える、
dedit pauperibus:
貧しい人に。

Justitia eius manet
その人の正しさは遺(のこ)り続ける、
in saeculum saeculi,
とことわまでも。

Cornu eius exaltabitur
その人の角は高く掲げられる、*1
in gloria.
栄光のうちに。
exaltabitur in gloria.
栄光のうちに高く掲げられる。


Beatus vir,
幸いな人よ、
qui timet Dominum:
主を畏れる人は。

Peccator videbit,
罪深き者はそれを見て、
et irascetur;
憤るだろう。

Dentibus suis
彼らの歯は
fremet et tabescet.
歯ぎしりですり減る。

Desiderium peccatorum
罪深くあろうとする者は
peribit.
破滅するだろう。

Beatus vir,
幸いな人よ、
qui timet Dominum:
主を畏れる人は。

Gloria Patri,
栄光が父にありますように。

Gloria et Filio,
栄光がみ子にありますように。

Gloria et Spiritui Sancto.
栄光が聖霊にありますように。

Gloria Sicut erat in principio,
栄光が、初めにあったようにありますように。

Gloria et nunc et semper,
栄光が今も、そして限りなくありますように。

Gloria et in saecula saeculorum.
栄光がとことわまでもありますように。

Gloria, Gloria
栄光あれ、栄光あれ、
Gloria et in saecula saeculorum.
栄光がとことわまでもありますように。

Amen.
アーメン。

*1誇らしげな様子を、雄鹿や羊が角を振り立てる姿に例えている。

text: 詩編第112編を丸ごと歌詞にしたもの。
tune: Claudio Giovanni Antonio Monteverdi(1567-1643)

「fremet」がいかにも歯ぎしりっぽくて聴くたびに笑ってしまう。
モンテヴェルディはイタリアのルネサンス〜バロック期にかけて活躍した作曲家。彼の名を冠した合唱団もある。
ジョジョ第5部の登場キャラの一人アバッキオの好きな音楽というのが、このモンテヴェルディの《聖母マリアの夕べの祈り(聖母の晩課)》だったりする。見た目によらず古典音楽が好きらしい。ストーリーには全く活かされてないが。

Salisbury Cathedral Choir
収録アルバム: An English Chorister's Songbook

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by CockRobin96 | 2016-08-20 21:02 | Trackback | Comments(0)

Haec dies《この日こそ》



Haec dies
この日こそ
quam fecit Dominus.
主の創り給いし日。
Exultemus,
歓べ、
et letemur
喜べ、
in ea.
この日ゆえに。
Alleluia.
アレルヤ。

text: 旧約聖書詩篇118:24
tune: William Byrd(1543-1623)

詩篇118編は、元来ユダヤ教では年3回の都に詣でる祝日、すなわち過越(すぎこし。出エジプトの直前、エジプトを襲った災いを神の加護により「過ぎ越した」ことを記念)の祭り、五旬節(ごじゅんせつ。十戒を与えられたことを記念)、仮庵(かりいお。出エジプトの後荒野でキャンプしたことを記念)の祭りで歌われたもの。このうち過越、五旬はキリスト教ではイースター、聖霊降臨節と化した。神の救いが示されたことを喜び祝う歌詞なのである。
なお、グレゴリオ聖歌ではイースターの昇階唱として使用される。


プレミアついちゃってるDVD


Trinity College Choir, Cambridge
収録アルバム: Byrd: Cantiones Sacrae, Book I and Ii (Excerpts)

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by CockRobin96 | 2016-03-11 19:59 | Trackback | Comments(0)

Cantate Domino《主に向かいて歌え》Hasslar


Cantate Domino
主に向かいて歌え
Canticum Novum
新しき歌を

Cantate Domino
主に向かいて歌え
omnis terra
全地よ

Et benedicite
祝せよ
nomini eius;
主の御名を。

Annuntiate
宣べ伝えよ
Annuntiate de die in diem
日々宣べ伝えよ
salutare eius.
主の救いを。

Annuntiate
宣べ伝えよ
Annuntiate inter gentes
よろずの国民(くにたみ)に宣べ伝えよ
gloriam eius,
主の栄光を、

in omnibus populis
諸人(もろびと)に
mirabilia eius.
主の不思議な御業(みわざ)を。

text: 旧約聖書詩篇96:1-3
tune: Hans Leo Hasslar(1562-1612)後期ルネサンスのドイツの作曲家

Voices of Ascension Chorus
収録アルバム: Choral Music - Beyond Chant Mysteries of the Renaissance


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by CockRobin96 | 2016-02-22 21:05 | Trackback | Comments(0)

Cantate Domino《主に向かいて歌え》Pitoni


Cantate Domino,
主に向かいて歌え、
canticum novum,
新しき歌を、
laus ejus
主の誉れを
in Ecclesia Sanctorum.
聖なる教会のうちにて。

Laetetur Israel in eo,
歓べイスラエルよ、主にありて
qui fecit eum,
汝らの創り主なる主に

et filii Sion,
シオンの子らよ
exultent,
喜べ、
exultent in rege suo.
喜べ、その王にありて。

text: 旧約聖書詩篇149:1-2。
tune: Giuseppe Ottavio Pitoni(1657-1743) 後期バロックのイタリアの作曲家

「新しき歌」は詩編や預言書で頻出するフレーズ。賛美歌を伴う礼拝は古くからあり、音楽によって日々刷新される信仰心をあらわした。

この曲の音取りに完全特化した世にも珍しいアルバム。
Matthew Curtis
収録アルバム: Cantate Domino


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by CockRobin96 | 2016-02-22 20:45 | Trackback | Comments(0)

Alma Redemptoris Mater《慈しみ深きあがない主の御母》


Alma
慈しみ深き、*1
Redemptóris Mater
あがない主の御母*2
quae pérvia coeli porta manes,
常に開かれし天の門、
et stella maris,
海の星よ、
succúrre cadénti,
堕落した者らを助け給え、
súrgere qui curat, pópulo:
罪に沈める民を浮かび上がらせ給え。
tu quæ genuísti,
御身は身ごもり給えり、
natura miránte,
自然の驚異によりて
tuum sanctum Genitorem,
御身の聖なる造り主を。
Virgo prius ac posterius,
初めより終わりまで処女なる御方
Gabrielis ab ore
ガブリエルの口より
Sumens illud Ave,
かの「アヴェ」を受け給うた御方よ
peccatórum miserére.
罪人を憐れみ給え。

*1 almaは「慈愛に満ちた」「滋養のある」などの意。
*2 ユダヤ教及びキリスト教に出てくる神の概念。「あがない」はもともと人手に渡った財産を買い戻す、身代金を払って奴隷を解放する、生け贄や金銭を払って罪をつぐなうという意味。ユダヤ教では異民族の奴隷となったイスラエルの民を解放する者として神をあがない主と呼び、キリスト教では罪から人類を解放する者としてキリストを指す。

text: 聖母マリアのためのグレゴリオ聖歌
tune: Giovanni Pierluigi da Palestrina(c.1525-1594)

最初の一節だけ元になったグレゴリオ聖歌を使い、残りを複雑に展開するのはルネサンス期で一般的だった手法。
ちなみに元になったグレゴリオ聖歌。


amazonはCDのみ



Rodolfus Choir
収録アルバム: Classical Christmas Collection


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by CockRobin96 | 2015-11-22 20:03 | Trackback | Comments(0)