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Ave Maria de Lourdes《めでたしルルドのマリア(あめのきさき)》


Ô Vierge Marie
ああ、処女マリアよ
Le peuple chrétien
キリストの民らが
À Lourdes vous prie
ルルドにて貴女に祈ると
Chez vous il revient.
貴女ゆえに彼らは帰ってゆく*1
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


À cette fontaine
この泉に
Venez et buvez
来たりては飲む
Dans leau pure et sainte
澄んだ聖なる水に
Allez vous laver.
行きては禊(みそ)ぐ
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


A l'heure dernière
臨終の時も
Pour nous, les pécheurs
我ら罪びとのため
Veuillez, Sainte Mère,
どうか、聖なるみ母よ
Prier le Sauveur.
救い主にとりなし給え
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


*1 けが人や病人らがこの泉に詣でると、治癒して帰っていったという逸話に基づく。

text & tune:?

本来は60連も続く長い連禱。フランスとスペインの国境にあるルルドに出現した聖母の奇跡を歌う。
ベルナデット(ベルナデッタ)・スビルーという少女が発見した湧き水に治癒効果があるとされ、カトリック教会から「奇跡」であると正式認定を受け、カトリック教徒の巡礼地となっている。日本でも幕末〜明治にかけてやってきたフランス人宣教師が熱心に紹介したので、よく知られている。カトリック系の教会や学校に行くと、この「ルルドの泉」を模した水場とマリア像がよく設置されている。

日本のカトリック聖歌集では「あめのきさき(天の后)」。が、原詩とかなりかけ離れているので、別にあった《Ave regina caelorum(めでたし天の女王)》などの聖母讃歌をつぎはぎしたオリジナル歌詞ではないかと考えられる。それとも他にもとになった歌詞があるのだろうか? 誰か教えてください。

天(あめ)のきさき 天(てん)の門
海の星と 輝きます
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

百合の花と 気高くも 
咲き出にし 聖(きよ)きマリア
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

奇(くす)しきばら 芳(かぐ)わしく 
恵みたもう 愛のみ母
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

病める人に 慰めを
恵みたまえ 愛のみ母
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

行く手 示す 明けの星
導きませ み母マリア
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

神のみ母 わが望み
今もいつも 守り給え
アヴェ アヴェ アヴェ マリア


なお、同じメロディで英語歌詞の《A Maiden Most Gentle(こよなく優しきおとめ)》という曲もあるが、こちらの歌詞も全然違うクリスマスのキャロルを使っている。

Petits Chanteurs De Touraine
収録アルバム: Les plus beaux chants pour célébrer Marie


日本語歌詞版(CDのみ)


おまけ:
パリ木の十字架合唱団版
Les Petits Chanteurs à La Croix De Bois
収録アルバム: Ave Maria de Lourdes - Benedictus - Magnificat (Mono Version)

こっちの歌い方の方が好きなのだが、全然違う歌詞を使っている。しかもなんの歌詞がわからない。
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by CockRobin96 | 2017-05-14 11:38 | Trackback | Comments(0)

O Lamm gottes, unschuldig《神の小羊よ、汚れなきかな(十字架の上にほふられたまいし)》


O Lamm gottes, unschuldig
神の小羊よ、汚れなきかな*1
Am Stamm des Kreuzes geschlachtet,
十字架の真中にて屠られ給いし。
Allzeit funden geduldig,
四六時中を耐え忍び給いぬ、
Wiewohl du warest verachtet;
御身の嘲笑われしを。
All Sünd hast du getragen,
よろずの罪をば御身に負い給わざれば、
Sonst müßten wir verzagen.
我らおののくは必定(ひつじょう)なり。
Erbarm dich unser, o Jesu.
我らを憐れみ給え、イエスよ!

O Lamm Gottes im Staube,
神の小羊よ、塵(ちり)のうちに
Mit Blut und Thränen bedecket,
血と涙にまみれ給う。
Dein tröste sich mein Glaube,
御身の慰めこそわが信仰なり、
Wenn Tod und Sünde mich schrecket,
死と罪とが我をおびやかすとも。
Dein Ringen, Seufzen, Klagen,
御身のいばらの冠、吐息、うめき
Dein Todeskampf, dein Zagen
御身の死、死相をば
Sei meine Ruhe, Herr Jesu.
わが安らぎとなしたまえ、主イエスよ!

O Lamm Gottes, unschuldig
神の小羊よ、汚れなきかな
Trugst du die herbe Verhöhnung
御身はかくも辛辣なるなぶりを受け給えり。
Und immer so geduldig
また御身はかくも絶えず忍び給えり、
Zu meiner Sünde Versöhnung.
わが罪を清めんがために。
Dein Bild schreck mich von Sünden,
御身のみ姿こそ我をして罪を恐れさしめ
Dein Bild soll mich verbinden
御身のみ姿こそ我を連ならせしめん、
Zu ewger Liebe, Herr Jesu.
とわの愛へと、主イエスよ!

*1 イエスの呼び名のひとつ、洗礼者ヨハネがイエスを指して「見よ、世の罪を除く神の小羊だ」(新約ヨハネによる福音書1:29)と言った故事にちなむ。また、いけにえとしてささげられるものでもある。→The Lamb《仔羊》

text&tune: Nikolaus Decius(1485-1546)

ルター派にとって重要な聖歌。ただし2番以降の歌詞が使用されることはあまりないようである。
イースター直前の受難節に使用される。

フランシスコ・デ・スルバラン「神の小羊」
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おまけ:いろんな編曲の《神の小羊》
Johann Eccardによる編曲。アマゾンではセットでしか販売していない模様。

Norddeutscher Kammerchor, Maria Jürgensen
収録アルバム: Eccard: Mein schönste Zier


バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエルによる「聖ルカ受難曲」の中の《神の小羊》
Daniel Gloger
収録アルバム: Bach, C.P.E.: St. Luke Passion


少年愛を世に認めさせた少女マンガの金字塔、『風と木の詩』の章の一つに「神の子羊」があり、その中でこの歌詞の日本語訳(2番)が引用されている。また、作者の構想に協力した増山のり子氏のスピンオフ作品のタイトルも『神の子羊』。
あれってフランスじゃなくてドイツが舞台の方が良かったんじゃないかなとちょっと思っている。先生たちのキャラデザモデルがみんなドイツの作曲家の作曲家だし。


日本語訳詞:
十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
わがため悩みを 忍び給いし
み恵み げにもとうとし

十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
み救いあらずば 罪のこの身は
滅びを いかでまぬがれん

十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
乏(とも)しくか弱き 我を憐れみ
安きを 常に給えや

Chamber Choir of Europe & Nicol Matt
収録アルバム: Choral Classics: Bach (Chorales), Vol. 2/3

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by CockRobin96 | 2017-03-20 10:08 | Trackback | Comments(0)

Les anges dans nos campagnes《天使らが野辺で(荒野の果てに)》自由部門

第一回プラチナブロガーコンテスト

Les anges dans nos campagnes*1
天使たちがおらが里で
Ont entonné l’hymne des cieux,
天のみ歌を歌ってる
Et l’écho de nos montagnes
おらが山々のこだまが
Redit ce chant mélodieux :
この歌の調べに応えてる
Gloria in excelsis Deo
いと高き神に栄光あれ!

Bergers, quittez vos retraites,
羊飼いたちよ、逃げ隠れてないで
Unissez-vous à leurs concerts,
天使たちの演奏に加わりなさい
Et que vos tendres musettes
軽やかな音を出すお前たちのミュゼットに*2
Fassent retenir les airs :
この一節(ひとふし)を覚えさせて
Gloria in excelsis Deo
いと高き神に栄光あれ!

Ils annoncent la naissance
天使も羊飼いも生誕を告げ知らせる
Du Libérateur d'Israël
イスラエルを解き放つお方のことを
Et pleins de reconnaissance*3
感謝に満ち満ちて
Chantent ce jour si solennel
かくも厳かなこの日を歌う
Gloria in excelsis Deo
いと高き神に栄光あれ!

*1 カンパーニュはいわゆる「田舎」という意味だが、古くは単に「野原・平原」を指した。
*2 フランスの民族楽器。→Il est ne, le divin Enfant《この子こそ神のみ子(お生まれだイエスさまが)》
*3 reconnaissanceは語源は「認識する」という意味のラテン語regnosco。そこから転じて「偵察する」と「表彰する」の二種類の意味がある。

text&tune: 16世紀頃のフランス民謡

James Chadwick(1813-1882)による「Angels we have heard on high」で始まる英訳でも知られる。
「リベラ」による英語バージョン


ブグロー「天使の歌」
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Les Petits Chanteurs a la Croix de Bois
収録アルバム: Noël [Explicit]

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by CockRobin96 | 2017-01-07 10:51 | Trackback | Comments(0)

Vom Himmel hoch, da komm ich her《高き天より、我は来たれり(いずこの家にも)》


Vom Himmel hoch, da komm ich her.
高き天より、ここへやって来ました
Ich bring’ euch gute neue Mär,
良き知らせをあなたがたにもたらすために
Der guten Mär bring ich so viel,
わたしが持って来たのはとても良い知らせ
Davon ich singn und sagen will.
伝えるためにわたしは歌いましょう

Euch ist ein Kindlein heut’ geborn
あなたがたのために今日幼子がお生まれになった
Von einer Jungfrau auserkorn,
それもひとりの若きおとめから
Ein Kindelein, so zart und fein,
その幼子はそれは優雅で上品で
Das soll eu’r Freud und Wonne sein.
その喜びと幸いとがあなたがたのものになるのです

Es ist der Herr Christ, unser Gott,
この子こそが主なるキリスト、わたしたちの神
Der will euch führn aus aller Not,
必要な時はいつもあなたがたを導いてくださる
Er will eu’r Heiland selber sein,
この子があなたがたの救い主となられ、
Von allen Sünden machen rein.
全ての罪人を清くしてくださるのです

text: Martin Luther(1483-1546)
tune: ドイツ民謡をルターがアレンジしたものと伝えられる

天使は言った。
「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。
この方こそ主メシアである。」
(ルカによる福音書 2:11-12)

世界史で宗教改革について勉強するときに必ず登場する、ルター派の基礎となったマルティン・ルターによる作詞。ルターは「聖書に書かれていないことは認めることができない」という姿勢により、宗教改革の中心人物になった。特に「聖職者が結婚しちゃいかんのか?」のあたり。41歳の時に26歳の修道女と結婚し、子供をもうけている。羨ましい。その他、教皇制度や当時横行していた免罪符の販売を非難し、ついにカトリックから破門されるが、世俗の君主らに庇護され、聖書のドイツ語訳や聖書講義など精力的に活動し続けた。ルター派(ルーテル派)は聖書と信仰を重視するが、カルヴァン派の聖書重視に比べると信仰重視の度合いが強い。
礼拝においては積極的に賛美歌(聖歌)の歌唱を奨励し、自らリュートをとって作詞・作曲した。よく知られている聖歌としては、《いずこの家にも》の他《神はわがやぐら》がある。ルター派の聖歌はコラールと呼ばれる。
なお、みんな大好きJ.S.バッハは一族揃ってルター派であり、職場であるライプツィヒの教会付き音楽家として、多数のコラールをアレンジした。


ルーカス・クラナッハ「ルター」
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日本語歌詞:
いずこの家にも めでたきおとずれ
伝うるためとて 天(あめ)よりくだりぬ

マリアのみ子なる 小さきイエスこそ、
み国にこの世に 尽きせぬよろこび

神なるイエスこそ 罪とが清むる
傷なき子羊 救いの君なれ

Rundfunk-Jugendchor Wernigerode (Kammerchor)
収録アルバム: Telemann, Vivaldi, Handel & Fasch: Altdeutsche Weihnachten - Konzert am Heiligabend

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by CockRobin96 | 2016-12-19 23:01 | Trackback(1) | Comments(0)

Il est ne, le divin Enfant《この子こそ神のみ子(お生まれだイエスさまが)》


*Il est ne, le divin Enfant,
*この子こそ、神さまのみ子
Jouez, hautbois, resonnez, musettes;
 奏でよう、オーボエを、響かせよう、ミュゼットを*1
Il est ne, le divin Enfant;
 この子こそ、神さまのみ子
Chantons tous son avenement!
 歌おう、この子を待ち望む歌を!*2

Depuis plus de quatre mille ans,
四千年以上も昔に*3
Nous le promettaient les Prophetes;
預言者たちが僕らに約束した
Depuis plus de quatre mille ans,
四千年以上も前から
Nous attendions cet heureux temps.
この幸福な時を待っていた

*Refrain
*繰り返し

Ah! qu'il est beau, qu'il est charmant,
ああ! なんて美しくて、なんて魅力的なんだろう
Que ses graces sont parfaites!
神さまのお恵みは完璧なんだ
Ah! qu'il est beau, qu'il est charmant,
ああ! なんて美しくて、なんて魅力的なんだろう
Qu'il est doux le divin Enfant!
なんてかわいらしい神さまのみ子さまだろう!
*Refrain

Une etable est son logement,
馬小屋がそのみ住まいで
Un peu de paille, sa couchette,
わずかな麦わらがその寝床
Une etable est son logement,
馬小屋がそのみ住まい
Pour un Dieu, quel abaissement!
神さまの家だとは、なんと身を落とされたことだろう!

*Refrain
*繰り返し

O Jesus! O Roi tout puissant!
イエスさま、全能の王さま
Tout petit enfant que vous etes,
そして小さな幼な子でもあられるお方よ
O Jesus! O Roi tout puissant!
イエスさま、全能の王さま
Regnez sur nous entierement!
僕たちを完全に統べ治めてください!

*Refrain
*繰り返し

*1 フランスの民族楽器。オーボエの仲間。バグパイプ(風袋)が付いている。
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*2 英語で言うところのアドヴェント。待降節、降臨節とも訳され、クリスマス前の4週間を指す。キリストの降誕を待ち望む季節、転じてその時期に歌われる聖歌。
*3 アダムからイエスの誕生までが約四千年間であるとされている。旧約聖書創世記の「アダムが930歳で死んだ」という記述を真に受ければではあるが。

text & tune: フランスの伝承曲

子供用のクリスマス曲として人気が高い。

讃美歌第二編による日本語歌詞:
おうまれだ イエスさまが、
笛ふけ太鼓を鳴らせよ、
おうまれだ イエスさまが、
みんなで歌をうたおう。

このよろこびの日を
神の民は預言し、
むかしむかしから
わたしたちも待っていた

おうまれだ イエスさまが、
笛ふけ太鼓を鳴らせよ、
おうまれだ イエスさまが、
みんなで うたをうたおう。

「たたえよう イエスさまの うぶやは うまごやだ」
という続きの歌詞があった気がするが、その先が思い出せない。

Les Petits Chanteurs de la Chapelle Sacrée
収録アルバム: Les Petits Chanteurs de la Chapelle Sacrée interprètent les plus beaux chants de Noël, Vol. 1 (Versions chantées)

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by CockRobin96 | 2016-12-17 11:02 | Trackback | Comments(0)

Lobe den Herren《力の主をほめたたえまつれ》


Lobe den Herren,
主をたたえよ、
den mächtigen König der Ehren,
万能の栄光の王を、
meine geliebte Seele,
わが魂の恋人、
das ist mein Begehren.
これこそわが恋焦がれるもの。
Kommet zuhauf,
続々と来たれ、
Psalter und Harfe,
琴と竪琴よ*1
wacht auf,
目覚めよ、
lasset den Lobgesang hören!
その賛歌を聞かせよ!

Lobe den Herren,
主をたたえよ、
der alles so herrlich regieret,
万物をかくも誉れ高く知ろしめすお方を
der dich auf Adelers Fittichen
あなたを鷲の翼に乗せ*2
sicher geführet,
安らわせ、
der dich erhält,
あなたを支えてくださる、
wie es dir selber gefällt;
主の御心のままに。
hast du nicht dieses verspüret?
あなたはそれを感じないのか?

*1 琴は「プサルテリウム」とも。詩編(プサルテル)の伴奏によく使われているからこの名がついたらしい。
 プサルテリウムによる演奏

*2 AdelerはAdlerの古いつづり。Adlerはドイツ独特の呼び方で鷲のこと。アドラー先生ではない。

text: Joachim Neander (1650–1680)による詩篇103及び150を基にした聖歌
tune: Joachim Neanderによるメロディの、Hugo Distler(1908-1924)によるアレンジ

本当は4番くらいまで続く。ネアンダーはドイツの神学者で賛美歌作者。デュッセルに住んでいた頃、近所にあった谷がお気に入りで、ここで詩作にふけったり、講演会を開いたりしていた。その谷は19世紀に彼を記念して「ネアンデルタール」(ネアンデル谷)と名付けられた。つまりネアンデルタール人の遠い名付け親だったんだよ! 人気者だったが、わずか30歳で結核のため夭逝した。

ディストラーは近代の作曲家で、古い聖歌をアレンジする手法を得意とした。《エサイの根より》も手がけている。

《力の主を》は重要な賛美歌の一つとみなされ、バッハによるカンタータの主旋律にも使用された。


力の主を ほめたたえまつれ
我が心よ、今しも目覚めて
竪琴(たてごと) かき鳴らしつつ
御名(みな)をほめまつれ

救いの主を ほめたたえまつれ
御言葉もて 我が身を励まし
悩みに 勝たしめ給う
みいつ類(たぐい)なし


Leipziger Universitaetschor, Pauliner Kammerorchester, Wolfgang Unger
収録アルバム: Distler: Liturgische Sätze

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by CockRobin96 | 2016-04-29 21:27 | Trackback | Comments(0)

It came upon the midnight clear《澄みきった真夜中にやってきた(天なる神には)》

Sullivan版 イギリス系

Willis版 アメリカ系

It came upon the midnight clear,
That glorious ancient song
From angels bending near the earth、
To touch their harps of gold;
"Peace on the earth, good will to men,
From Heaven's all gracious King."
The world in solemn stillness lay,
To hear the angels sing.
それは澄みきった真夜中にやってきた、
いにしえの栄光の歌が。
地に向かってかがみ込む天使たちが、
金の竪琴(たてごと)をつまびくから。
「地には平和、人には恵みあれ、
 天の慈しみ深き王からあれ。」
世界は厳かな静寂のうちに横たわる、
天使たちが歌うのを聞こうとして。

Still through the cloven skies the come
With peaceful wings unfurled,
And still their heavenly music floats
O'er all the weary world;
Above its sad and lowly plains,
They bend on hovering wing,
And ever over its Babel sounds
The blessed angels sing.
静かに空をよぎって彼らはやって来た、
安らぎに満ちた翼をのべて。
その天の楽の音は静かに浮かび、
疲れきった世界を覆う。
悲しく貧しき荒野のはるか上で、
天使たちがとどまりかがみ込む。
バベルの音よりはるかに勝るのは、*1
祝福に満ちた天使たちの歌。

Yet with the woes of sin and strife
The world has suffurd long;
Beneath the angel strain have rolled
Two thousand years of wrong;
And man at war with man, hears not
The love-song which they bring;
O hush the noise, ye men of strife
And hear the angels sing.
いまだ原罪と不和という災いが
世界を長らく苦しめている。
朗々と声を張り上げる天使たちのもとで
過ちの二千年間のうちが過ぎた。
争い合う人々には聞き得ない、
愛の歌を天使たちは携えてきた。
さあ音をたてるのはやめて、不和に悩む人々よ、
天使たちの歌に耳を傾けよ。

And ye, beneath life's crushing load,
Whose forms are bending low,
Who toil along the climbing way
With painful steps and slow,
Look now! for glad and golden hours
Come swiftly on the wing.
O rest beside the weary road,
And hear the angels sing!
日々積み込まれた重荷を負う者らよ、
背中を低く丸めて、
労苦して道をたどり、
苦しみながらのろのろと歩む者らよ、
見よ!喜びと黄金の時代が
翼にのって速やかにやってくる。
労苦の道のわきで憩うがよい、
そして天使たちの歌に耳を傾けよ!

For lo! the days are hastening on,
By prophet-bards foretold,
When with the ever circling years
Comes round the age of gold;
When Peace shall over all the earth
Its ancient splendors fling,
And the whole world send back the song
Which now the angels sing.
見よ!その御代はすぐにもやってくる、
預言者たちに歌われた通りに。
絶えずめぐる年月を経て、
黄金時代がついにめぐり来る。
そのときには平和が全地を覆い尽くし、
いにしえの光輝を放つ。
全世界が歌い返すだろう、
今天使たちがうたうこの歌を。

*1 バベルは古代の大都市バビロンのヘブライ語読み。「バベルの塔」は創世記11章に出てくる故事。聖書ではきらびやかな虚栄の都市と見なし、退廃と悪徳の象徴。

text: Edmund Hamilton Sears(1810–1876)
tune: Arthur Seymour Sullivan(1842-1900) or Richard Storrs Willis(1819–1900)

アメリカ由来のキャロルだが、イギリスではなぜかサリバン(オペラ『ミカド』で知られる)による民謡のアレンジで歌われる。

日本語訳詞
「あめなる神には みさかえあれ
地に住む人には やすきあれ」と
み使いこぞりて ほむる歌は
静かにふけゆく 夜にひびけり

今なおみ使い 翼をのべ
疲れしこの世を おおい守り
かなしむ都に なやむひなに
慰めあたうる 歌をうたう

重荷を負いつつ 世の旅路に
悩める人々 かしらをあげ
栄えあるこの日を たたえ歌う
楽しき歌声 ききていこえ

み使いの歌う やすききたり
ひさしく聖徒の 待ちしくにに
主イェスを平和の 君とあがめ
あまねく世の民 高く歌わん

イギリス版
King's College Choir, Cambridge/Sir David Willcocks/John Wells
収録アルバム: Essential Carols



アメリカ版
The Mormon Tabernacle Choir
収録アルバム: It's Christmas Time


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by CockRobin96 | 2015-12-14 21:22 | Trackback | Comments(0)

Un flambeau, Jeannette, Isabelle《たいまつを持って、ジャネット、イザベル(たいまつ手に手に)》


Un flambeau, Jeannette, Isabelle
たいまつを持って、ジャネット、イザベル
Un flambeau! Courons au berceau!
たいまつを持って、ゆりかごへ急ごう!
C'est Jésus, bonnes gens du hameau.
これこそイエスさまよ、村の皆さん
Le Christ est né;
キリストがお生まれになったと
Marie appelle!
マリアさまがお呼びなのよ
Ah! Ah!
ああ、ああ!
Ah! Que la Mère est belle,
ああ! なんて美しいお母さまだろう!
Ah! Ah!
ああ、ああ!
Ah! Que l'Enfant est beau!
ああ! なんてきれいなみ子さまだろう!

C'est un tort, quand l'Enfant sommeille,
ダメよ、幼子が眠ってるのに
C'est un tort de crier si fort.
ダメよ、そんなに大声をあげたら
Taisez-vous, l'un et l'autre, d'abord!
お静かに、どなたもこなたも、今すぐに!
Au moindre bruit, Jésus s'éveille.
どんなにかすかな声でもイエスさまを起こしちゃうわ
Chut! chut!
シーッ! シーッ!
chut! Il dort à merveille,
シーッ! イエスさまがぐっすり眠ってる
Chut! chut!
シーッ! シーッ!
chut! Voyez comme il dort!
シーッ! 見て、なんてよく眠ってるんだろう!

Qui vient la, frappant de la porte?
誰なの、扉を叩いてるのは?
Qui vient la, en frappant comme ça?
誰なの、そんなふうに扉を叩くのは?
Ouvrez-donc, j'ai posé sur un plat
開けてよ、お皿を並べるわ
Des bons gateaux, qu'ici j'apporte
おいしいケーキを持ってきたのよ
Toc! Toc!
コン! コン!
Toc! Ouvrons-nous la porte!
コン! さあ扉を開けて!
Toc! Toc!
コン! コン!
Toc! Faisons grand gala!
コン! お祝いを始めよう!

Doucement, dans l'étable close,
そうっと、納屋に近づこう
Doucement, venez un moment!
そうっと、あとちょっと!
Approchez! Que Jésus est charmant!
もっと近寄って! イエスさまはなんて可愛いの
Comme il est blanc! Comme il est rose!
白くて、ばら色で!
Do! Do!
どう、どう
Do! Que l'Enfant repose!
どう、幼子よおやすみなさい
Do! Do!
どう、どう
Do! Qu'il rit en dormant!
どう、眠りながら笑ってるよ

text&tune: 16世紀フランス、プロヴァンス地方の民謡。本来は世俗的なダンス曲であったとされている。

ジャネットとイザベルを、洗礼者ヨハネとその母エリザベトに関連づける向きもあるが、多分考えすぎ。
最近フランスづいてるなあ。

日本語訳詞
たいまつ手に手に
馬屋(うまや)を照らせ
みどりごイエスきみ
生まれ給えば
あ、あ、きよきみ子は
あ、あ、眠り給う

静かに来れや
わが友来たれ
生まれしみどりご
眠り給えば
あ、あ、きよきみ子よ
あ、あ、眠り給え

いぶせき馬屋に
眠れるみ子の
やさしきみ顔に
平和宿れば
あ、あ、きよきみ子よ
あ、あ、眠り給え

Les Petits Chanteurs Du Mont-Royal, Rachel Laurin (Adeste Fideles)
収録アルバム: Adeste Fideles: Caroling With… (Chanton Noël Avec…)

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by CockRobin96 | 2015-12-12 20:21 | Trackback | Comments(0)

In the Bleak Mid-Winter《木枯らし寒く吹きすさび》

ホルスト版

ダーク版

ボブ・チルコット版 タイトルはMid-Winter《真冬のさなか》

In the bleak mid-winter
Frosty wind made moan,
Earth stood hard as iron,
Water like a stone;
Snow had fallen, snow on snow,
Snow on snow,
In the bleak mid-winter
Long ago.
寒々とした真冬のさなか
凍てつく風がうめき声をたてる。
大地は鉄のように硬く
水さえも石のよう。
雪は降り積もる、ずんずん
ずんずんと。
寒々とした真冬のさなか
昔むかしのこと。

Our God, Heaven cannot hold Him
Nor earth sustain;
Heaven and earth shall flee away
When He comes to reign:
In the bleak mid-winter
A stable-place sufficed
The Lord God Almighty,
Jesus Christ.
我らの神を、天も留め置けず
地も支え得ない。
天も地もいずれ逃げ去るだろう*1
やがて主の御代(みよ)となるときには。
だが今は寒々とした真冬のさなか
馬小屋の中で満ち足りておられる。
万能の神なる主
イエス・キリストが。

Enough for Him, whom cherubim
Worship night and day,
A breastful of milk,
And a mangerful of hay;
Enough for Him, whom angels
Fall down before,
The ox and ass and camel
Which adore.
主は乏しいことがない、智天使に
夜も昼も礼拝されるお方には
ミルクに満ちた乳房に
干し草に満ちた飼い葉桶がある。
主は乏しいことがない、天使たちも
その御前に倒れ伏すお方には
牛とろばとらくだが
かしずいている。

Angels and archangels
May have gathered there,
Cherubim and seraphim
Thronged the air -
But only His mother
In her maiden bliss
Worshipped the Beloved
With a kiss.
天使たちと大天使たちが
この場に寄り集い
智天使たちと熾天使たちが
大気にひしめく。
ただ主の母君だけが
すなわち至福のおとめが
最愛の御子を礼拝した
口づけでもって。

What can I give Him,
Poor as I am?
If I were a shepherd
I would bring a lamb;
If I were a wise man
I would do my part;
Yet what I can, I give Him -
Give my heart.
主に何を差し上げられるだろう
わたしのように貧しいものは。
もしもわたしが羊飼いなら
子羊を持っていくのに。
もしもわたしが賢者なら、
その才知を役立てるのに。
今はわたしにできることをさしあげよう
わたしの心をさしあげよう。

*1 「わたしはまた、大きな白い玉座と、そこに座っておられる方とを見た。天も地も、その御前から逃げて行き、行方が分からなくなった。」(ヨハネの黙示録20:11)より。キリストの再臨、最後の審判の後、善と正義に満ちた天地が新しく創造されることになっている。

text: Christina Georgina Rossetti(1830-1894)
tune: Gustav Holst(1874-1934) or Harold Darke(1888–1976) or Bob Chilcott(1955-)

クリスティーナ・ロセッティはイギリスの女流詩人で、ラファエル前派の雄ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティの妹。兄やその仲間たちの絵のモデルをつとめたこともある。肺が弱く、引きこもりがちの人生だったので、アメリカの女流詩人ディキンソンとも比較される。
アニメ映画『風立ちぬ』で主人公がと口ずさむのが、クリスティーナの詩『風』を西條八十(やそ)が訳したもの。(「誰が風を 見たでしょう/僕もあなたも 見やしない…」)

クリスティーナがモデルとなったダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ『見よ、我は主のはしためなり(受胎告知)
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日本語訳詞に《木枯らしの風ほえたけり》または《木枯らし寒く吹きすさび》がある。
木枯らしの風 ほえたけり、
くろがねのごと 地は凍り、
雪ふりつみぬ いやしげく、
とおきむかしの 冬の日に。

わびしき冬の さなかにも、
君にゆたかに 乳はあり、
乾草(ほしぐさ)みてる 馬槽(まぶね)あり、
牛馬(うしうま)らくだ かこみつつ。

あまつつかいの うちつどい、
み空にみちて うたうとき、
み母はひとり みどりごを
口づけしつつ ほめまつる。

牧者(ぼくしゃ)なりせば こひつじを、
知者(ちしゃ)は知恵をぞ ささぐべき、
貧しきわれの イエス君(きみ)に
ささぐべきもの こころのみ。

ホルスト版
Choir of King's College, Cambridge/Stephen Cleobury
収録アルバム: Christmas At King's


ダーク版
Thomas Bullard/Choir of King's College, Cambridge/Benjamin Bayl/Stephen Cleobury
収録アルバム: A Festival of Nine Lessons and Carols



チルコット版
Commotio
収録アルバム: Chilcott: The Rose in the Middle of Winter

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by CockRobin96 | 2015-12-11 16:14 | Trackback(1) | Comments(1)

Jesus loves me《主我を愛す》


Jesus loves me! This I know,
For the Bible tells me so;
Little ones to Him belong,
They are weak but He is strong.
イエスさまは僕を大好き、僕知ってるよ、
聖書がそう教えてくれたもの
小さい子たちはイエスさまにふさわしい
子どもたちはか弱くても、イエスさまはお強いのだもの

*Yes, Jesus loves me!
Yes, Jesus loves me!
Yes, Jesus loves me!
The Bible tells me so.
*そうさ、イエスさまは僕を大好き、
 イエスさまは僕を大好き、
 イエスさまは僕を大好き、
 イエスさまは僕を大好き、
 聖書がそう教えてくれたもの

Jesus loves me! This I know,
As He loved so long ago,
Taking children on His knee,
Saying, “Let them come to Me.”
*Refrain

イエスさまは僕を大好き、僕知ってるよ、
それもずっと昔から大好きなんだ
子どもたちを膝に乗せて
おっしゃった、「その子らをわがもとへ来させよ」と*1
*繰り返し

Jesus loves me when I'm good,
When I do the things I should,
Jesus loves me when I'm bad,
Though it makes Him very sad.
*Refrain
僕がいい子でいるとイエスさまは僕を大好き、
やらなきゃいけないことをやってるときの僕を
僕が悪い子でいるときもイエスさまは僕を大好き、
でもイエスさまはとても悲しい思いをなさる
*繰り返し

Jesus loves me still today,
Walking with me on my way,
Wanting as a friend to give
Light and love to all who live.
*Refrain
イエスさまは今日も変わらず僕を大好き
僕のゆく道を一緒に歩いておられる
そうしてほしいときは友だちのように
生きとし生けるものに光と愛をお与えくださる
*繰り返し

Jesus loves me! He who died,
Heaven's gate to open wide;
He will wash away my sin,
Let His little child come in.
*Refrain
イエスさまは僕を大好き、イエスさまが亡くなられたのは
天の門を開け放つために
イエスさまは僕の罪を洗い流して
小さな僕をおそばに呼んでくださるんだ
*繰り返し

Jesus loves me! Loves me still
Tho' I'm very weak and ill;
That I might from sin be free
Bled and died upon the tree.
*Refrain
イエスさまは僕を大好き、ずっとずっと大好き
僕がとても弱虫で悪い子でも
僕が罪から自由になりたいと願ったから
十字架の上で血を流して亡くなられた
*繰り返し

Jesus loves me! He will stay
Close beside me all the way;
Thou hast bled and died for me,
I will henceforth live for Thee.
*Refrain
イエスさまは僕を大好き、ずっといっしょ
僕がどこへゆくとも、すぐそばにいてくださる
あなたは僕のために血を流して亡くなられた
そのときから僕はあなたのために生きるのです
*繰り返し

*1 「イエスに触れていただくために、人々が子供たちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。しかし、イエスはこれを見て憤り、弟子たちに言われた。「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」そして、子供たちを抱き上げ、手を置いて祝福された。」(マタイによる福音書10:13-16)

text: Anna Bartlett Warner(1824-1915)
tune: William Batchelder Bradbury(1816–1868)

日本に最初に翻訳された讃美歌のうちのひとつ。ミッション系の学校に入った子どもが必ず歌わされる聖歌。童謡『シャボン玉』のメロディーがこの歌とよく似ているので作曲者がパクった参考にしたのではないかと言われている。

なお同じ作曲者には「こがね虫」についても盗作疑惑がある。


主われを愛す 主は強ければ
われ弱くとも 恐れはあらじ
*わが主イェス わが主イェス
わが主イェス われを愛す

わが罪のため さかえをすてて
天(あめ)よりくだり 十字架につけり
*繰り返し

みくにの門(かど)を ひらきてわれを
招きまたえり いさみて昇らん
*繰り返し

わが君(きみ)イェスよ われをきよめて
よきはたらきを なさしめたまえ
*繰り返し


余談だが、鳥越信『子どもの替え歌傑作集』(平凡社ライブラリー)及び牧山桂子のエッセイ『次郎と正子』によれば、この歌には関西弁バージョンが存在する。怪訳というべき秀逸な訳詩(バージョンはいくつかある)なので、機会があれば歌ってみたらウケるかもしれない。

エスはんわてを好いてはる
エスはん強いさかいに
わて弱くても 恐いことあらへん
わてのエスはん わてのエスはん
わてのエスはん わてを好いてはる


Metropolitan Boys Choir
収録アルバム: How Great Thou Art



あんどろ用アプリ…らしい



おまけ 下ネタも結構多いので好きな人は是非どうぞ

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by CockRobin96 | 2015-11-30 22:02 | Trackback | Comments(0)