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Turn back, O man《立ち戻れ、人よ》


Turn back, O man, forswear thy foolish ways.
Old now is earth, and none may count her days,
Yet thou, her child, whose head is crowned with flame,
Still wilt not hear thine inner God proclaim,
'Turn back, O man, forswear thy foolish ways.'
立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ*1
古今より地は、数えきれぬ日々を経た
されど汝ら、虚飾の冠を戴く地の子らは
未だ内なる神の言挙(ことあ)げを聞こうとしない
「立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ」

Earth might be fair, and all men glad and wise.
Age after age their tragic empires rise,
Built while they dream, and in that dreaming weep:
Would man but wake from out his haunted sleep,
Earth might be fair, and all men glad and wise.
地はうるわしく、万民はほがらかで賢くとも*2
代毎(よごと)に悲劇に満ちた帝国が興る
それは人々が夢見るうちに、まどろみ嘆くうちに建てらる
されど人はいずれその悪夢から目覚めるだろう
地がうるわしく、万民がほがらかで賢いならば

Earth shall be fair, and all her people one;
Nor till that hour shall God's whole will be done.
Now, even now, once more from earth to sky,
Peals forth in joy man's old, undaunted cry,
'Earth shall be fair, and all her folk be one!'
地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ
神のあまねき思し召しが成し遂げられるときまで
今、今こそ、今一度地より天まで
歓びのうちにとどろかせよ、人のいにしえよりの絶えざる叫びを
「地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ」と

*1 man=mankindで、全人類のこと。
*2 fairは公平、前途有望、美しいなど色んな意味がある。

text: Clifford Bax (1886–1962)
tune: 通称OLD 124THと呼ばれるジュネーブ聖歌集のうち詩編第124編にあてられたメロディ(ジュネーブ聖歌集に関しては→All people that on earth do dwell(Old 100th)《よろずのくにびと(詩篇第100編)》)。日本では《我ら主をたたえまし》として知られる。それをさらにGustav Holst(1874-1934)が編曲したもの。

Trinity College Choir, Cambridge & Richard Marlow
収録アルバム: Anthems from Cambridge


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by CockRobin96 | 2017-09-04 17:51 | Trackback | Comments(0)

Morning Has Broken《雨に濡れた朝(世のはじめさながらに)》


Morning has broken
like the first morning
Blackbird has spoken
like the first bird
Praise for the singing
Praise for the morning
Praise for them springing
fresh from the world
朝になった、
一番最初の朝と同じに
黒歌鳥が語りだす、*1
一番最初の小鳥と同じに
その歌声ゆえに神を讃えよう
その朝ゆえに神を讃えよう
その湧き出でるものゆえに神を讃えよう
み言(ことば)から生き生きと溢れるものゆえに*2

Sweet the rain's new fall,
sunlit from heaven
Like the first dew fall
on the first grass
Praise for the sweetness
of the wet garden
Sprung in completeness
where His feet pass
新しい雨粒が優しく滴(したた)り、
天より陽の光が差す
一番最初の露が滴り、
一番最初の草の上に落ちるように
そのうるわしさゆえに神を讃えよう
濡れ光る庭園のうるわしさ
全きものより生(お)い出でた
主の足が歩まれたところを

Mine is the sunlight
Mine is the morning
Born of the one light
Eden saw play
Praise with elation,
praise ev'ry morning
God's recreation
of the new day
この日光もわたしのためのもの
この朝もわたしのためのもの
ただひとつの光より生まれ出でたもの
エデンの園でかつて見られたもの*3
昂ぶる心もて神を讃えよう
毎朝神を讃えよう
神が新たに造られ給うたもの
日々新しくされるものを

*1 black birdはイギリスではクロウタドリ、アメリカではやかましいムクドリモドキを指す。
 →Sing a Song of sixpence《6ペンスの歌を歌おう》
*2 wordはたまにworld(世界)と誤字されることもある。「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。」(ヨハネによる福音書1:14)より、「神の言(ことば)」とはイエスを指す。
 →Verbum Patris Umanatur《父の御言葉が人となる》
「 イエスは答えて言われた。
「この水を飲む者はだれでもまた渇く。
 しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。
 わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」」
(ヨハネによる福音書4:13-14)より。
*3 playは劇、演奏、遊び、ゆらゆらひらひらするもの、何かの動き・働きなどいろんな意味がある。エデンでは働かずに遊んで暮らしていたこととかけているかもしれない。

text: Eleanor Farjeon(1881-1965) People, Look East≪東方を見よ≫と同じ作詞者で、英国児童文学の作家。
tune: 通称「Bunessan(バンエッサン。スコットランドの地名)」と呼ばれるスコットランド古謡。

イギリスのミュージシャンCat Stevens(現Yusuf Islamによって1971年にブレイクした聖歌。


日本語訳詞として《世のはじめさながらに》がある。


リベラ
収録アルバム: Angels Sing - Libera in America


King's College Choir, Cambridge/Sioned Williams/Stephen Cleobury
収録アルバム: Best Loved Hymns


おまけ:


死者にタッチするとよみがえらせることができるが、もう一度タッチすると再び死ぬという不思議な力を持つパイ職人のネッドと、殺人事件に巻き込まれて死人になったがネッドによって生き返ったチャック、そしてその周辺の変な人々たちのミステリーラブコメディ。
大好きだったのだが2シーズンで打ち切りになった。なんでや!
ヒロインのチャックの叔母さんで、事故で引きこもりになった二人の元シンクロナイズドスイミング芸人が、一度はやめたシンクロの練習を始めた時にかかっていたBGMがこのMorning Has Broken。

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by CockRobin96 | 2017-08-28 10:23 | Trackback | Comments(0)

Schönster Herr Jesu《イエスきみはいとうるわし》

youtubeのみ

スタンダードな感じ
Das Orthopädische Quartett zu Magdeburg
収録アルバム: In Stiller Nacht ...

アメリカ版のメロディらしい

Schönster Herr Jesu,
こよなくうるわしき主イエスよ
Herrscher aller Herren,
万人を統べる者
Gottes und Marien Sohn,
神とマリアのみ子よ
dich will ich lieben,
御身の望むごとく我は愛し
dich will ich ehren,
御身の望むごとく我は崇(あが)む
meiner Seele Freud und Krone.
わが魂は歓びて冠を戴く

Schön sind die Wälder,
うるわしきは森
schöner sind die Felder
さらにうるわしきは野辺
in der schönen Frühlingszeit;
うるわしき春の野辺
Jesus ist schöner,
イエスはさらにうるわしく
Jesus ist reiner,
イエスは清(きよ)けし
der mein traurig Herz erfreut.
わが悲しめる心を楽しませ給う

Schön ist der Monde,
うるわしきは月
schöner ist die Sonne,
さらにうるわしきは日
schön sind auch die Sterne all.
うるわしきはまた星々
Jesus ist feiner,
イエスはさらに優(まさ)り
Jesus ist reiner
イエスは清(きよ)けし
als die Engel allzumal.
み使いらの上にましませば

Schön sind die Blumen,
うるわしきは花々
schöner sind die Menschen
さらにうるわしきは人々
in der frischen Jugendzeit;
溌剌たる若き人々
sie müssen sterben,
人は死すべきものなり
müssen verderben:
朽ち果つべきものなり
Jesus bleibt in Ewigkeit.
イエスはとこしえに変わらざるなり

Alle die Schönheit
うるわしきものはみな
Himmels und der Erden
天地万有はみな
ist gefasst in dir allein.
御身ただひとりのうちに抱かるる
Nichts soll mir werden
わが物はひとつとてなし
lieber auf Erden
この地にありて
als du, liebster Jesu mein.
御身、わが愛しきイエスの他は

text & tune: 1677年、Münster Gesangbuch (大聖堂聖歌集)』に文献初出した、作者不詳のドイツ語聖歌。

あなたは人の子らのだれよりも美しく
あなたの唇は優雅に語る。あなたはとこしえに神の祝福を受ける方。
(詩編45:3)

英題では《Beautiful Savior》、《Fairest Lord Jesus》、邦訳では《イエスきみはいとうるわし》として知られる。
バージョンによっては、2番の歌詞が5番の歌詞に置き換えられ、5番の歌詞が以下のものになる。
Schönster Herr Jesu,
こよなくうるわしき主イエスよ
bei uns gegenwärtig
我らみなのうちで抜きん出たる
durch dein Wort und Sakrament,
御身のみ言葉と秘跡によりて
Jesu, dich bitt ich:
イエスよ、御身に祈りまつる
Herr, sei uns gnädig
主よ、我らを憐れみ給え
jetzt und auch am letzten End.
今も、また臨終の時までも

日本語歌詞:
イエス君は いとうるわし
天地(あめつち)の主なる
神の御子 人の子を
なににかはたとえん

春の朝 露に匂う
花よりうつくし
秋の夜 空に澄む
月よりさやけし

夏の夕 青葉わたる
風よりかぐわし
冬の日に 降り積もる
雪よりきよけし

イエス君は いとうるわし
天地(あめつち)の主こそ
わがさかえ わが冠(かむり)
わがよろこびなれ

Vocal Concert Dresden, Peter Kopp & Sebastian Knebel
収録アルバム: Lob, Ehr und Preis sei Gott (Die schönsten deutschen Kirchenlieder)


おまけ:
実は、ディズニー映画『アナと雪の女王』の冒頭の合唱の旋律が、一部この曲の編曲になっているそうな。


詳しい解説「世界の民謡・童謡」
Cantus, Frode Fjellheim & Tove Ramlo-Ystad
収録アルバム: SPES

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by CockRobin96 | 2017-05-27 10:29 | Trackback | Comments(0)

Ave Maria de Lourdes《めでたしルルドのマリア(あめのきさき)》


Ô Vierge Marie
ああ、処女マリアよ
Le peuple chrétien
キリストの民らが
À Lourdes vous prie
ルルドにて貴女に祈ると
Chez vous il revient.
貴女ゆえに彼らは帰ってゆく*1
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


À cette fontaine
この泉に
Venez et buvez
来たりては飲む
Dans leau pure et sainte
澄んだ聖なる水に
Allez vous laver.
行きては禊(みそ)ぐ
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


A l'heure dernière
臨終の時も
Pour nous, les pécheurs
我ら罪びとのため
Veuillez, Sainte Mère,
どうか、聖なるみ母よ
Prier le Sauveur.
救い主にとりなし給え
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


*1 けが人や病人らがこの泉に詣でると、治癒して帰っていったという逸話に基づく。

text & tune:?

本来は60連も続く長い連禱。フランスとスペインの国境にあるルルドに出現した聖母の奇跡を歌う。
ベルナデット(ベルナデッタ)・スビルーという少女が発見した湧き水に治癒効果があるとされ、カトリック教会から「奇跡」であると正式認定を受け、カトリック教徒の巡礼地となっている。日本でも幕末〜明治にかけてやってきたフランス人宣教師が熱心に紹介したので、よく知られている。カトリック系の教会や学校に行くと、この「ルルドの泉」を模した水場とマリア像がよく設置されている。

日本のカトリック聖歌集では「あめのきさき(天の后)」。が、原詩とかなりかけ離れているので、別にあった《Ave regina caelorum(めでたし天の女王)》などの聖母讃歌をつぎはぎしたオリジナル歌詞ではないかと考えられる。それとも他にもとになった歌詞があるのだろうか? 誰か教えてください。

天(あめ)のきさき 天(てん)の門
海の星と 輝きます
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

百合の花と 気高くも 
咲き出にし 聖(きよ)きマリア
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

奇(くす)しきばら 芳(かぐ)わしく 
恵みたもう 愛のみ母
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

病める人に 慰めを
恵みたまえ 愛のみ母
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

行く手 示す 明けの星
導きませ み母マリア
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

神のみ母 わが望み
今もいつも 守り給え
アヴェ アヴェ アヴェ マリア


なお、同じメロディで英語歌詞のA Maiden Most Gentle《こよなく優しきおとめ》という曲もあるが、こちらの歌詞も全然違うクリスマスのキャロルを使っている。

Petits Chanteurs De Touraine
収録アルバム: Les plus beaux chants pour célébrer Marie


日本語歌詞版(CDのみ)


おまけ:
パリ木の十字架合唱団版
Les Petits Chanteurs à La Croix De Bois
収録アルバム: Ave Maria de Lourdes - Benedictus - Magnificat (Mono Version)

こっちの歌い方の方が好きなのだが、全然違う歌詞を使っている。しかもなんの歌詞がわからない。
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by CockRobin96 | 2017-05-14 11:38 | Trackback | Comments(0)

O Lamm gottes, unschuldig《神の小羊よ、汚れなきかな(十字架の上にほふられたまいし)》


O Lamm gottes, unschuldig
神の小羊よ、汚れなきかな*1
Am Stamm des Kreuzes geschlachtet,
十字架の真中にて屠られ給いし。
Allzeit funden geduldig,
四六時中を耐え忍び給いぬ、
Wiewohl du warest verachtet;
御身の嘲笑われしを。
All Sünd hast du getragen,
よろずの罪をば御身に負い給わざれば、
Sonst müßten wir verzagen.
我らおののくは必定(ひつじょう)なり。
Erbarm dich unser, o Jesu.
我らを憐れみ給え、イエスよ!

O Lamm Gottes im Staube,
神の小羊よ、塵(ちり)のうちに
Mit Blut und Thränen bedecket,
血と涙にまみれ給う。
Dein tröste sich mein Glaube,
御身の慰めこそわが信仰なり、
Wenn Tod und Sünde mich schrecket,
死と罪とが我をおびやかすとも。
Dein Ringen, Seufzen, Klagen,
御身のいばらの冠、吐息、うめき
Dein Todeskampf, dein Zagen
御身の死、死相をば
Sei meine Ruhe, Herr Jesu.
わが安らぎとなしたまえ、主イエスよ!

O Lamm Gottes, unschuldig
神の小羊よ、汚れなきかな
Trugst du die herbe Verhöhnung
御身はかくも辛辣なるなぶりを受け給えり。
Und immer so geduldig
また御身はかくも絶えず忍び給えり、
Zu meiner Sünde Versöhnung.
わが罪を清めんがために。
Dein Bild schreck mich von Sünden,
御身のみ姿こそ我をして罪を恐れさしめ
Dein Bild soll mich verbinden
御身のみ姿こそ我を連ならせしめん、
Zu ewger Liebe, Herr Jesu.
とわの愛へと、主イエスよ!

*1 イエスの呼び名のひとつ、洗礼者ヨハネがイエスを指して「見よ、世の罪を除く神の小羊だ」(新約ヨハネによる福音書1:29)と言った故事にちなむ。また、いけにえとしてささげられるものでもある。→The Lamb《仔羊》

text&tune: Nikolaus Decius(1485-1546)

ルター派にとって重要な聖歌。ただし2番以降の歌詞が使用されることはあまりないようである。
イースター直前の受難節に使用される。

フランシスコ・デ・スルバラン「神の小羊」
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おまけ:いろんな編曲の《神の小羊》
Johann Eccardによる編曲。アマゾンではセットでしか販売していない模様。

Norddeutscher Kammerchor, Maria Jürgensen
収録アルバム: Eccard: Mein schönste Zier


バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエルによる「聖ルカ受難曲」の中の《神の小羊》
Daniel Gloger
収録アルバム: Bach, C.P.E.: St. Luke Passion


少年愛を世に認めさせた少女マンガの金字塔、『風と木の詩』の章の一つに「神の子羊」があり、その中でこの歌詞の日本語訳(2番)が引用されている。また、作者の構想に協力した増山のり子氏のスピンオフ作品のタイトルも『神の子羊』。
あれってフランスじゃなくてドイツが舞台の方が良かったんじゃないかなとちょっと思っている。先生たちのキャラデザモデルがみんなドイツの作曲家の作曲家だし。


日本語訳詞:
十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
わがため悩みを 忍び給いし
み恵み げにもとうとし

十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
み救いあらずば 罪のこの身は
滅びを いかでまぬがれん

十字架の上に ほふられ給いし
こよなく清き み神の小羊
乏(とも)しくか弱き 我を憐れみ
安きを 常に給えや

Chamber Choir of Europe & Nicol Matt
収録アルバム: Choral Classics: Bach (Chorales), Vol. 2/3

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by CockRobin96 | 2017-03-20 10:08 | Trackback | Comments(0)

Les anges dans nos campagnes《天使らが野辺で(荒野の果てに)》自由部門


Les anges dans nos campagnes*1
天使たちがおらが里で
Ont entonné l’hymne des cieux,
天のみ歌を歌ってる
Et l’écho de nos montagnes
おらが山々のこだまが
Redit ce chant mélodieux :
この歌の調べに応えてる
Gloria in excelsis Deo
いと高き神に栄光あれ!

Bergers, quittez vos retraites,
羊飼いたちよ、逃げ隠れてないで
Unissez-vous à leurs concerts,
天使たちの演奏に加わりなさい
Et que vos tendres musettes
軽やかな音を出すお前たちのミュゼットに*2
Fassent retenir les airs :
この一節(ひとふし)を覚えさせて
Gloria in excelsis Deo
いと高き神に栄光あれ!

Ils annoncent la naissance
天使も羊飼いも生誕を告げ知らせる
Du Libérateur d'Israël
イスラエルを解き放つお方のことを
Et pleins de reconnaissance*3
感謝に満ち満ちて
Chantent ce jour si solennel
かくも厳かなこの日を歌う
Gloria in excelsis Deo
いと高き神に栄光あれ!

*1 カンパーニュはいわゆる「田舎」という意味だが、古くは単に「野原・平原」を指した。
*2 フランスの民族楽器。→Il est ne, le divin Enfant《この子こそ神のみ子(お生まれだイエスさまが)》
*3 reconnaissanceは語源は「認識する」という意味のラテン語regnosco。そこから転じて「偵察する」と「表彰する」の二種類の意味がある。

text&tune: 16世紀頃のフランス民謡

James Chadwick(1813-1882)による「Angels we have heard on high」で始まる英訳でも知られる。
「リベラ」による英語バージョン


日本語訳詩:
荒野(あらの)の果てに
夕日は落ちて
たえなる調べ
天(あめ)より響く
グロリア イン エクセルシス デオ

羊を守る
野辺(のべ)の牧人(まきびと)
天(あめ)なる歌を
喜び聞きぬ
グロリア イン エクセルシス デオ

御歌(みうた)を聞きて
羊飼いらは
馬槽(まぶね)に伏せる
御子(みこ)を拝みぬ
グロリア イン エクセルシス デオ

今日しも御子は
生まれ給いぬ
世界の民よ
よろこび歌え
グロリア イン エクセルシス デオ


ブグロー「天使の歌」
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Les Petits Chanteurs a la Croix de Bois
収録アルバム: Noël [Explicit]

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by CockRobin96 | 2017-01-07 10:51 | Trackback | Comments(0)

Vom Himmel hoch, da komm ich her《高き天より、我は来たれり(いずこの家にも)》


Vom Himmel hoch, da komm ich her.
高き天より、ここへやって来ました
Ich bring’ euch gute neue Mär,
良き知らせをあなたがたにもたらすために
Der guten Mär bring ich so viel,
わたしが持って来たのはとても良い知らせ
Davon ich singn und sagen will.
伝えるためにわたしは歌いましょう

Euch ist ein Kindlein heut’ geborn
あなたがたのために今日幼子がお生まれになった
Von einer Jungfrau auserkorn,
それもひとりの若きおとめから
Ein Kindelein, so zart und fein,
その幼子はそれは優雅で上品で
Das soll eu’r Freud und Wonne sein.
その喜びと幸いとがあなたがたのものになるのです

Es ist der Herr Christ, unser Gott,
この子こそが主なるキリスト、わたしたちの神
Der will euch führn aus aller Not,
必要な時はいつもあなたがたを導いてくださる
Er will eu’r Heiland selber sein,
この子があなたがたの救い主となられ、
Von allen Sünden machen rein.
全ての罪人を清くしてくださるのです

text: Martin Luther(1483-1546)
tune: ドイツ民謡をルターがアレンジしたものと伝えられる

天使は言った。
「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。
この方こそ主メシアである。」
(ルカによる福音書 2:11-12)

世界史で宗教改革について勉強するときに必ず登場する、ルター派の基礎となったマルティン・ルターによる作詞。ルターは「聖書に書かれていないことは認めることができない」という姿勢により、宗教改革の中心人物になった。特に「聖職者が結婚しちゃいかんのか?」のあたり。41歳の時に26歳の修道女と結婚し、子供をもうけている。羨ましい。その他、教皇制度や当時横行していた免罪符の販売を非難し、ついにカトリックから破門されるが、世俗の君主らに庇護され、聖書のドイツ語訳や聖書講義など精力的に活動し続けた。ルター派(ルーテル派)は聖書と信仰を重視するが、カルヴァン派の聖書重視に比べると信仰重視の度合いが強い。
礼拝においては積極的に賛美歌(聖歌)の歌唱を奨励し、自らリュートをとって作詞・作曲した。よく知られている聖歌としては、《いずこの家にも》の他《神はわがやぐら》がある。ルター派の聖歌はコラールと呼ばれる。
なお、みんな大好きJ.S.バッハは一族揃ってルター派であり、職場であるライプツィヒの教会付き音楽家として、多数のコラールをアレンジした。


ルーカス・クラナッハ「ルター」
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日本語歌詞:
いずこの家にも めでたきおとずれ
伝うるためとて 天(あめ)よりくだりぬ

マリアのみ子なる 小さきイエスこそ、
み国にこの世に 尽きせぬよろこび

神なるイエスこそ 罪とが清むる
傷なき子羊 救いの君なれ

Rundfunk-Jugendchor Wernigerode (Kammerchor)
収録アルバム: Telemann, Vivaldi, Handel & Fasch: Altdeutsche Weihnachten - Konzert am Heiligabend

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by CockRobin96 | 2016-12-19 23:01 | Trackback(1) | Comments(0)

Il est ne, le divin Enfant《この子こそ神のみ子(お生まれだイエスさまが)》


*Il est ne, le divin Enfant,
*この子こそ、神さまのみ子
Jouez, hautbois, resonnez, musettes;
 奏でよう、オーボエを、響かせよう、ミュゼットを*1
Il est ne, le divin Enfant;
 この子こそ、神さまのみ子
Chantons tous son avenement!
 歌おう、この子を待ち望む歌を!*2

Depuis plus de quatre mille ans,
四千年以上も昔に*3
Nous le promettaient les Prophetes;
預言者たちが僕らに約束した
Depuis plus de quatre mille ans,
四千年以上も前から
Nous attendions cet heureux temps.
この幸福な時を待っていた

*Refrain
*繰り返し

Ah! qu'il est beau, qu'il est charmant,
ああ! なんて美しくて、なんて魅力的なんだろう
Que ses graces sont parfaites!
神さまのお恵みは完璧なんだ
Ah! qu'il est beau, qu'il est charmant,
ああ! なんて美しくて、なんて魅力的なんだろう
Qu'il est doux le divin Enfant!
なんてかわいらしい神さまのみ子さまだろう!
*Refrain

Une etable est son logement,
馬小屋がそのみ住まいで
Un peu de paille, sa couchette,
わずかな麦わらがその寝床
Une etable est son logement,
馬小屋がそのみ住まい
Pour un Dieu, quel abaissement!
神さまの家だとは、なんと身を落とされたことだろう!

*Refrain
*繰り返し

O Jesus! O Roi tout puissant!
イエスさま、全能の王さま
Tout petit enfant que vous etes,
そして小さな幼な子でもあられるお方よ
O Jesus! O Roi tout puissant!
イエスさま、全能の王さま
Regnez sur nous entierement!
僕たちを完全に統べ治めてください!

*Refrain
*繰り返し

*1 フランスの民族楽器。オーボエの仲間。バグパイプ(風袋)が付いている。
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*2 英語で言うところのアドヴェント。待降節、降臨節とも訳され、クリスマス前の4週間を指す。キリストの降誕を待ち望む季節、転じてその時期に歌われる聖歌。
*3 アダムからイエスの誕生までが約四千年間であるとされている。旧約聖書創世記の「アダムが930歳で死んだ」という記述を真に受ければではあるが。

text & tune: フランスの伝承曲

子供用のクリスマス曲として人気が高い。

讃美歌第二編による日本語歌詞:
おうまれだ イエスさまが、
笛ふけ太鼓を鳴らせよ、
おうまれだ イエスさまが、
みんなで歌をうたおう。

このよろこびの日を
神の民は預言し、
むかしむかしから
わたしたちも待っていた

おうまれだ イエスさまが、
笛ふけ太鼓を鳴らせよ、
おうまれだ イエスさまが、
みんなで うたをうたおう。

「たたえよう イエスさまの うぶやは うまごやだ」
という続きの歌詞があった気がするが、その先が思い出せない。

Les Petits Chanteurs de la Chapelle Sacrée
収録アルバム: Les Petits Chanteurs de la Chapelle Sacrée interprètent les plus beaux chants de Noël, Vol. 1 (Versions chantées)

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by CockRobin96 | 2016-12-17 11:02 | Trackback | Comments(0)

Lobe den Herren《力の主をほめたたえまつれ》


Lobe den Herren,
主をたたえよ、
den mächtigen König der Ehren,
万能の栄光の王を、
meine geliebte Seele,
わが魂の恋人、
das ist mein Begehren.
これこそわが恋焦がれるもの。
Kommet zuhauf,
続々と来たれ、
Psalter und Harfe,
琴と竪琴よ*1
wacht auf,
目覚めよ、
lasset den Lobgesang hören!
その賛歌を聞かせよ!

Lobe den Herren,
主をたたえよ、
der alles so herrlich regieret,
万物をかくも誉れ高く知ろしめすお方を
der dich auf Adelers Fittichen
あなたを鷲の翼に乗せ*2
sicher geführet,
安らわせ、
der dich erhält,
あなたを支えてくださる、
wie es dir selber gefällt;
主の御心のままに。
hast du nicht dieses verspüret?
あなたはそれを感じないのか?

*1 琴は「プサルテリウム」とも。詩編(プサルテル)の伴奏によく使われているからこの名がついたらしい。
 プサルテリウムによる演奏

*2 AdelerはAdlerの古いつづり。Adlerはドイツ独特の呼び方で鷲のこと。アドラー先生ではない。

text: Joachim Neander (1650–1680)による詩篇103及び150を基にした聖歌
tune: Joachim Neanderによるメロディの、Hugo Distler(1908-1924)によるアレンジ

本当は4番くらいまで続く。ネアンダーはドイツの神学者で賛美歌作者。デュッセルに住んでいた頃、近所にあった谷がお気に入りで、ここで詩作にふけったり、講演会を開いたりしていた。その谷は19世紀に彼を記念して「ネアンデルタール」(ネアンデル谷)と名付けられた。つまりネアンデルタール人の遠い名付け親だったんだよ! 人気者だったが、わずか30歳で結核のため夭逝した。

ディストラーは近代の作曲家で、古い聖歌をアレンジする手法を得意とした。《エサイの根より》も手がけている。

《力の主を》は重要な賛美歌の一つとみなされ、バッハによるカンタータの主旋律にも使用された。


力の主を ほめたたえまつれ
我が心よ、今しも目覚めて
竪琴(たてごと) かき鳴らしつつ
御名(みな)をほめまつれ

救いの主を ほめたたえまつれ
御言葉もて 我が身を励まし
悩みに 勝たしめ給う
みいつ類(たぐい)なし


Leipziger Universitaetschor, Pauliner Kammerorchester, Wolfgang Unger
収録アルバム: Distler: Liturgische Sätze

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by CockRobin96 | 2016-04-29 21:27 | Trackback | Comments(0)

It came upon the midnight clear《澄みきった真夜中にやってきた(天なる神には)》

Sullivan版 イギリス系

Willis版 アメリカ系

It came upon the midnight clear,
That glorious ancient song
From angels bending near the earth、
To touch their harps of gold;
"Peace on the earth, good will to men,
From Heaven's all gracious King."
The world in solemn stillness lay,
To hear the angels sing.
それは澄みきった真夜中にやってきた、
いにしえの栄光の歌が。
地に向かってかがみ込む天使たちが、
金の竪琴(たてごと)をつまびくから。
「地には平和、人には恵みあれ、
 天の慈しみ深き王からあれ。」
世界は厳かな静寂のうちに横たわる、
天使たちが歌うのを聞こうとして。

Still through the cloven skies the come
With peaceful wings unfurled,
And still their heavenly music floats
O'er all the weary world;
Above its sad and lowly plains,
They bend on hovering wing,
And ever over its Babel sounds
The blessed angels sing.
静かに空をよぎって彼らはやって来た、
安らぎに満ちた翼をのべて。
その天の楽の音は静かに浮かび、
疲れきった世界を覆う。
悲しく貧しき荒野のはるか上で、
天使たちがとどまりかがみ込む。
バベルの音よりはるかに勝るのは、*1
祝福に満ちた天使たちの歌。

Yet with the woes of sin and strife
The world has suffurd long;
Beneath the angel strain have rolled
Two thousand years of wrong;
And man at war with man, hears not
The love-song which they bring;
O hush the noise, ye men of strife
And hear the angels sing.
いまだ原罪と不和という災いが
世界を長らく苦しめている。
朗々と声を張り上げる天使たちのもとで
過ちの二千年間のうちが過ぎた。
争い合う人々には聞き得ない、
愛の歌を天使たちは携えてきた。
さあ音をたてるのはやめて、不和に悩む人々よ、
天使たちの歌に耳を傾けよ。

And ye, beneath life's crushing load,
Whose forms are bending low,
Who toil along the climbing way
With painful steps and slow,
Look now! for glad and golden hours
Come swiftly on the wing.
O rest beside the weary road,
And hear the angels sing!
日々積み込まれた重荷を負う者らよ、
背中を低く丸めて、
労苦して道をたどり、
苦しみながらのろのろと歩む者らよ、
見よ!喜びと黄金の時代が
翼にのって速やかにやってくる。
労苦の道のわきで憩うがよい、
そして天使たちの歌に耳を傾けよ!

For lo! the days are hastening on,
By prophet-bards foretold,
When with the ever circling years
Comes round the age of gold;
When Peace shall over all the earth
Its ancient splendors fling,
And the whole world send back the song
Which now the angels sing.
見よ!その御代はすぐにもやってくる、
預言者たちに歌われた通りに。
絶えずめぐる年月を経て、
黄金時代がついにめぐり来る。
そのときには平和が全地を覆い尽くし、
いにしえの光輝を放つ。
全世界が歌い返すだろう、
今天使たちがうたうこの歌を。

*1 バベルは古代の大都市バビロンのヘブライ語読み。「バベルの塔」は創世記11章に出てくる故事。聖書ではきらびやかな虚栄の都市と見なし、退廃と悪徳の象徴。

text: Edmund Hamilton Sears(1810–1876)
tune: Arthur Seymour Sullivan(1842-1900) or Richard Storrs Willis(1819–1900)

アメリカ由来のキャロルだが、イギリスではなぜかサリバン(オペラ『ミカド』で知られる)による民謡のアレンジで歌われる。

日本語訳詞
「あめなる神には みさかえあれ
地に住む人には やすきあれ」と
み使いこぞりて ほむる歌は
静かにふけゆく 夜にひびけり

今なおみ使い 翼をのべ
疲れしこの世を おおい守り
かなしむ都に なやむひなに
慰めあたうる 歌をうたう

重荷を負いつつ 世の旅路に
悩める人々 かしらをあげ
栄えあるこの日を たたえ歌う
楽しき歌声 ききていこえ

み使いの歌う やすききたり
ひさしく聖徒の 待ちしくにに
主イェスを平和の 君とあがめ
あまねく世の民 高く歌わん

イギリス版
King's College Choir, Cambridge/Sir David Willcocks/John Wells
収録アルバム: Essential Carols



アメリカ版
The Mormon Tabernacle Choir
収録アルバム: It's Christmas Time


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by CockRobin96 | 2015-12-14 21:22 | Trackback | Comments(0)