Ave Maris Stella《めでたし海の星》


Ave maris stella,
アヴェ、大海の星、
Dei mater alma
慈しみ深き神の御母、*1
Atque semper Virgo,
常少女(とこおとめ)、
Felix coeli porta,
幸いなる天の門。*2
Ave maris stella!
アヴェ、大海の星!

Sumens illud Ave
かの「アヴェ」を
Gabrielis ore,
ガブリエルの口から受けられた方よ、*3
Funda nos in pace,
わたしたちを平和のうちに据え固め、
Mutans Havae nomen.
「エヴァ」の名を並べ替えてください。*4

Solve vincla reis,
罪人をいましめから解き放ち、
Profer lumen caecis,
目の見えない人に光を示し、
Mala nostra pelle,
わたしたちの悪しき業を防ぎ、
Bona cuncta posce.
全ての善きものをお与えください。
Ave maris stella!
アヴェ、大海の星!

Monstra te esse matrem,
あなたの母性を示してください、
Sumat per te preces,
主がわたしたちの祈りを心に留めてくださるように。
Qui pro nobis natus,
わたしたちのためにお産まれになった方は、
Tulit esse tuus.
あなたの御子であるゆえに。

Virgo singlaris,
唯一なるおとめ、
Inter omnes mitis,
誰にも増して柔和なる方よ、
Nos culpis solutos,
わたしたちの咎(とが)を赦し、
Mites fac et castos.
柔和で貞節なものとしてください。

Vitam praesta puram,
わたしたちの生活を清らかにして、
Inter para tutum,
平和のうちにおいてください。
Ut videntes Jesum
イエスにまみえ、
Semper colaetemur.
絶えざる喜びを得ることができるように。

Sit laus Deo Patri,
賛美があるように、父なる神に、
Summo Christo decus,
また尊厳あるキリストに、*5
Spiritui Sancto,
聖霊に、
Tribus honor unus.
三位一体にあるように、
Amen.
アーメン。

Ave maris stella!
アヴェ、大海の星!

*1 almaは「慈愛に満ちた」「滋養のある」などの意。
*2 「この門は閉じられたままにしておく。誰も開いてはならない。誰もここを通ってはならない。イスラエルの神、主がここから入られたからである。」(エゼキエル書44:1)より。神が通るときだけ開かれる門ということで、聖母マリアを「エゼキエルの門」「天の門」と呼ぶことがある。
*3 →《ガブリエルのお告げ
*4 Evaをひっくり返せばAveになる。マリアは「第二のエヴァ」とも呼ばれる。
*5 decusは「ほまれ」「尊厳」の他「装飾」「美しさ」という意味もある。

text: 8世紀の作者不詳のラテン語賛歌
tune: Edward Elgar (1857 - 1934)

エルガーはイギリスの国民的作曲家でありながら、カトリック教徒でもあった(イギリスは基本英国国教会(聖公会)がメイン)。なので、ラテン語によるモテットを多く作曲していた。
聖母の敬称のひとつ「海の星」は、航海の目安となる北極星を指すという説と、宵に輝く金星であるという説がある。
また、ヨハネの黙示録に登場する「十二の星の冠をかぶった女」は聖母と同一視され、聖母はしばしば星で身を飾る姿で表現される。

また、天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。(黙示録12:1)

ウィリアム・ブグロー「聖母子と天使」
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収録アルバム: Elgar: Ave Maria / Give Unto The Lord / Te Deum And Benedictus, Op. 34


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by CockRobin96 | 2015-08-18 23:18 | Trackback | Comments(0)
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