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Jesus loves me《主我を愛す》


Jesus loves me! This I know,
For the Bible tells me so;
Little ones to Him belong,
They are weak but He is strong.
イエスさまは僕を大好き、僕知ってるよ、
聖書がそう教えてくれたもの
小さい子たちはイエスさまにふさわしい
子どもたちはか弱くても、イエスさまはお強いのだもの

*Yes, Jesus loves me!
Yes, Jesus loves me!
Yes, Jesus loves me!
The Bible tells me so.
*そうさ、イエスさまは僕を大好き、
 イエスさまは僕を大好き、
 イエスさまは僕を大好き、
 イエスさまは僕を大好き、
 聖書がそう教えてくれたもの

Jesus loves me! This I know,
As He loved so long ago,
Taking children on His knee,
Saying, “Let them come to Me.”
*Refrain

イエスさまは僕を大好き、僕知ってるよ、
それもずっと昔から大好きなんだ
子どもたちを膝に乗せて
おっしゃった、「その子らをわがもとへ来させよ」と*1
*繰り返し

Jesus loves me when I'm good,
When I do the things I should,
Jesus loves me when I'm bad,
Though it makes Him very sad.
*Refrain
僕がいい子でいるとイエスさまは僕を大好き、
やらなきゃいけないことをやってるときの僕を
僕が悪い子でいるときもイエスさまは僕を大好き、
でもイエスさまはとても悲しい思いをなさる
*繰り返し

Jesus loves me still today,
Walking with me on my way,
Wanting as a friend to give
Light and love to all who live.
*Refrain
イエスさまは今日も変わらず僕を大好き
僕のゆく道を一緒に歩いておられる
そうしてほしいときは友だちのように
生きとし生けるものに光と愛をお与えくださる
*繰り返し

Jesus loves me! He who died,
Heaven's gate to open wide;
He will wash away my sin,
Let His little child come in.
*Refrain
イエスさまは僕を大好き、イエスさまが亡くなられたのは
天の門を開け放つために
イエスさまは僕の罪を洗い流して
小さな僕をおそばに呼んでくださるんだ
*繰り返し

Jesus loves me! Loves me still
Tho' I'm very weak and ill;
That I might from sin be free
Bled and died upon the tree.
*Refrain
イエスさまは僕を大好き、ずっとずっと大好き
僕がとても弱虫で悪い子でも
僕が罪から自由になりたいと願ったから
十字架の上で血を流して亡くなられた
*繰り返し

Jesus loves me! He will stay
Close beside me all the way;
Thou hast bled and died for me,
I will henceforth live for Thee.
*Refrain
イエスさまは僕を大好き、ずっといっしょ
僕がどこへゆくとも、すぐそばにいてくださる
あなたは僕のために血を流して亡くなられた
そのときから僕はあなたのために生きるのです
*繰り返し

*1 「イエスに触れていただくために、人々が子供たちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。しかし、イエスはこれを見て憤り、弟子たちに言われた。「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」そして、子供たちを抱き上げ、手を置いて祝福された。」(マタイによる福音書10:13-16)

text: Anna Bartlett Warner(1824-1915)
tune: William Batchelder Bradbury(1816–1868)

日本に最初に翻訳された讃美歌のうちのひとつ。ミッション系の学校に入った子どもが必ず歌わされる聖歌。童謡『シャボン玉』のメロディーがこの歌とよく似ているので作曲者がパクった参考にしたのではないかと言われている。

なお同じ作曲者には「こがね虫」についても盗作疑惑がある。


主われを愛す 主は強ければ
われ弱くとも 恐れはあらじ
*わが主イェス わが主イェス
わが主イェス われを愛す

わが罪のため さかえをすてて
天(あめ)よりくだり 十字架につけり
*繰り返し

みくにの門(かど)を ひらきてわれを
招きまたえり いさみて昇らん
*繰り返し

わが君(きみ)イェスよ われをきよめて
よきはたらきを なさしめたまえ
*繰り返し


余談だが、鳥越信『子どもの替え歌傑作集』(平凡社ライブラリー)及び牧山桂子のエッセイ『次郎と正子』によれば、この歌には関西弁バージョンが存在する。怪訳というべき秀逸な訳詩(バージョンはいくつかある)なので、機会があれば歌ってみたらウケるかもしれない。

エスはんわてを好いてはる
エスはん強いさかいに
わて弱くても 恐いことあらへん
わてのエスはん わてのエスはん
わてのエスはん わてを好いてはる


Metropolitan Boys Choir
収録アルバム: How Great Thou Art



あんどろ用アプリ…らしい



おまけ 下ネタも結構多いので好きな人は是非どうぞ

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by CockRobin96 | 2015-11-30 22:02 | Trackback | Comments(0)

Noël des enfants qui n'ont plus de maison《家をなくした子どもたちのノエル》


Nous n'avons plus de maisons!
僕たちにはもう家がない!
Les ennemis ont tout pris,
敵軍がみんな奪っていった、
Jusqu'à notre petit lit!
僕たちの小さな寝床さえも!

Ils ont brûlé l'école et notre maître aussi.
奴らは学校も先生も燃やしてしまった、
Ils ont brûlé l'église et monsieur Jésus-Christ!
奴らは教会もイエスさまも燃やしてしまった!
Et le vieux pauvre
かわいそうなお年寄りの
Qui n'a pas pu s'en aller!
行くあてのない人たちも!

Nous n'avons plus de maisons!
僕たちにはもう家がない!
Les ennemis ont tout pris,
敵軍がみんな奪っていった、
Jusqu'à notre petit lit!
僕たちの小さな寝床さえも!

Bien sûr! papa est à la guerre,
パパはもちろん戦争に行っている
Pauvre maman est morte
かわいそうなママは死んでしまった
Avant d'avoir vu tout ça.
このありさまを見る前に
Qu'est-ce que l'on va faire?
僕たちはどうしたらいいだろう?

Noël! petit Noël!
ノエル! プチ・ノエル!*1
n'allez pas chez eux,
奴らの家には行かないで*2
N'allez plus jamais chez eux,
もう二度と奴らの家には行かないで
Punissez-les!
奴らに罰をお与えください!

Vengez les enfants de France!
仕返しせよ、フランスの子どもたち!
Les petits Belges,
小さなベルギー人たちに*3
les petits Serbes,
小さなセルビア人たち
Et les petits Polonais aussi!
そして小さなポーランド人たちも!
Si nous en oublions, pardonnez-nous.
もし僕たちが忘れてしまったらお赦しください*4
Noël! Noël!
ノエル! ノエル!

Surtout, pas de joujoux,
クリスマスプレゼントのオモチャがないのなら
Tâchez de nous redonner le pain quotidien.
せめて日々の糧(かて)をお与えください

Nous n'avons plus de maisons!
僕たちにはもう家がない!
Les ennemis ont tout pris,
敵軍がみんな奪っていった、
Jusqu'à notre petit lit!
僕たちの小さな寝床さえも!
Ils ont brûlé l'école et notre maître aussi.
奴らは学校も先生も燃やしてしまった、
Ils ont brûlé l'église et monsieur Jésus-Christ!
奴らは教会もイエスさまも燃やしてしまった!
Et le vieux pauvre
かわいそうなお年寄りの
Qui n'a pas pu s'en aller!
行くあてのない人たちも!

Noël!
ノエル!
écoutez-nous,
僕たちの声をお聞きください、
Nous n'avons plus de petits sabots:
僕たちはもう小さな木靴さえ望めないけど*5
Mais donnez la victoire aux enfants de France!
フランスの子どもたちに勝利をお与えください!

*1 ノエルはクリスマスという意味のほか、クリスマスに歌うキャロルの総称、また掛け声(→《初めてのノエル(まきびと羊を)》)。サンタクロースのことをフランスではプチ・パパ・ノエルと呼ぶので、サンタに「敵軍に罰をプレゼントしてやってください」という意味も込めているのかもしれない。
*2 主語がないので、もしかすると「僕らはもう二度と家に帰れない」という意味かもしれない。フランス語に詳しい人求む。
*3 ベルギーはフランスのお隣さんでフランス語圏でもある。中立国だったがとばっちりを食う形でドイツに侵攻された。セルビアはサラエボ事件がきっかけでオーストリア=ハンガリー及びドイツと敵対中。ポーランドは当時分割されてビスマルクにいびられていた。どさくさにまぎれて独立したがすぐまた分割された。
*4 よくわからん。「復讐を忘れたらごめんなさい」なのか「彼らのことを忘れててごめんなさい」なのか。
*5 サボともいう。オランダやフランスの庶民がよくはいていた木靴。フランダースの犬のネロ少年が履いてるアレ。

text&tune: Claude Achille Debussy(1862-1918)

わかりやすく《家をなくした子どもたちのクリスマス》とも。1914年に第一次世界大戦が勃発し、パリはドイツによって史上初めての空爆を受けた。ドビュッシーはこの頃すでに大腸ガンに冒されており、一度疎開するもすぐにパリに戻り、翌年この曲を書く。敵軍とはもちろんドイツ軍のこと。偏屈な上に女癖は悪いが、幼い一人娘を溺愛していたドビュッシーは、娘を心配しつつ三年後に他界。その1年後、娘も幼くして病没した。

Jacques Jouineau, Odette Pigault, Maîtrise de la Radiodiffusion française
収録アルバム: Christmas Spirit, The Best Classical Choirs


絶版
パリ木の十字架少年合唱団 名演集
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by CockRobin96 | 2015-11-27 22:36 | Trackback | Comments(0)

Alma Redemptoris Mater《慈しみ深きあがない主の御母》


Alma
慈しみ深き、*1
Redemptóris Mater
あがない主の御母*2
quae pérvia coeli porta manes,
常に開かれし天の門、
et stella maris,
海の星よ、
succúrre cadénti,
堕落した者らを助け給え、
súrgere qui curat, pópulo:
罪に沈める民を浮かび上がらせ給え。
tu quæ genuísti,
御身は身ごもり給えり、
natura miránte,
自然の驚異によりて
tuum sanctum Genitorem,
御身の聖なる造り主を。
Virgo prius ac posterius,
初めより終わりまで処女なる御方
Gabrielis ab ore
ガブリエルの口より
Sumens illud Ave,
かの「アヴェ」を受け給うた御方よ
peccatórum miserére.
罪人を憐れみ給え。

*1 almaは「慈愛に満ちた」「滋養のある」などの意。
*2 ユダヤ教及びキリスト教に出てくる神の概念。「あがない」はもともと人手に渡った財産を買い戻す、身代金を払って奴隷を解放する、生け贄や金銭を払って罪をつぐなうという意味。ユダヤ教では異民族の奴隷となったイスラエルの民を解放する者として神をあがない主と呼び、キリスト教では罪から人類を解放する者としてキリストを指す。

text: 聖母マリアのためのグレゴリオ聖歌
tune: Giovanni Pierluigi da Palestrina(c.1525-1594)

最初の一節だけ元になったグレゴリオ聖歌を使い、残りを複雑に展開するのはルネサンス期で一般的だった手法。
ちなみに元になったグレゴリオ聖歌。


amazonはCDのみ



Rodolfus Choir
収録アルバム: Classical Christmas Collection


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by CockRobin96 | 2015-11-22 20:03 | Trackback | Comments(0)

Dunluce castle《ダンルース城》


Once upon a time in Ireland
stood a castle proud and free.
On the stormy coast of Antrim
high above the Irish Sea.
Lords and ladies gathered nightly
in the great hall of the king.
Bread and meat and wine did flow,
bards would play and poets sing.
昔々のアイルランドに
誇らしげに城がそびえていた。
アントリムの荒れ模様の岸辺*1
アイルランドの海のはるか上に。
貴族も貴婦人も夜毎に集(つど)った
王様の大広間の中に。
パンと肉とワインに満ち溢れ、
吟遊詩人が詩歌を奏でたものだった。

McDonald was a chieftain bold
who dwelled in Dunluce with his clan.
Safe from ships upon the ocean
and from raiders on the land.
There he ruled for many years,
for Ulster was his wide domain.
Many tried to conquer him,
and many men have died in vain.
マクドネルは豪胆な首長*2
ダンルースに一族と住んでいた。
海上の船団も
地上の侵略者も防いだものだった。
長年彼が治めたところは
アルスター一帯の広い領地。*3
大勢が彼を征服しようとしたけれど
大勢が虚しく倒れていった。

*Dunluce castle fell to no man,
sword, or pike, or cannon ball,
Roving clans or Spanish foeman,
Dunluce stood against them all.
*ダンルース城は誰にも落とせない
 剣にも、矛にも、砲弾にも
 流浪の民にもスペイン兵にも
 ダンルース城は立ち向かって倒れなかった。

When a fleet of Spanish raiders
sailed across the raging main,
Sure that victory was at hand
and glory for the king of Spain.
McDonald met them with full storm,
and loudly did the cannons roar,
The tide of Spain was turned away
and vanished from the Irish shore.
スペイン艦隊の侵略者たちが、
荒れ狂う大海原を越えてやってきた。
勝利を手に入れるため、
栄光をスペイン王に捧げるために。
マクドネルは大嵐とともに彼らにあいまみえ*4
砲声がとどろきわたった。
スペイン軍はきびすを返して、
アイルランドの浜辺から消え失せた。*5

*Refrain
*繰り返し

Then one night a storm came in
and loudly did the north wind blow,
Walls of stone came crumblin' down
and fell into the sea below.
Fate was cruel as many souls
were lost against the raging might,
Nature did what no man could
on a dark and stormy night.
ある夜嵐がやってきて、
北風が吹き騒いだ。
石の壁は微塵(みじん)に崩れて
海の中へ落ちていった。*6
運命は残酷だ、大勢の霊魂が
荒ぶる暴力の前に失われたという。
自然が誰にもできないことをやり遂げた、
暗い嵐の夜だった。*7

*Refrain
*繰り返し

*1 北アイルランド北東部。
*2 16世紀頃、スコットランド系の氏族MacDonnell of AntrimとMacDonald of Dunnyvegがこの城に入った。
*3 アイルランド北部にあった旧王国。
*4 stormは猛襲するという意味もある。
*5 1588年、スペインの無敵艦隊がアルマダ海戦で敗走した際、一部はカトリック仲間が多いスコットランドに助けを求めてアイルランド沖をルートに選んだ。しかし悪天候とアイルランド海岸の複雑な地形に対応しきれず、次々と難破した。スペイン艦隊は戦闘によってよりも、帰路においての溺死や餓死による死者の方が多かったのである。当時のダンルース城主は海岸に累々と流れ着いたスペイン兵の遺体を集め、聖カスバート教会に埋葬してやったとも、アイルランド沖で難破したジローナ号の部品や宝物を引き上げて城を補強したとも言われている。
*6 1639年の嵐で、城のキッチン部分が海に崩落し、料理人たちと使用人たちが犠牲になった。以来ついに住むものがいなくなった。
*7 スヌーピーが小説の書き出しとしていつも使う文章でもある。ちなみに元ネタがあり、E.ブルワー=リットンの小説『ポール・クリフォード』の冒頭文。「ペンは剣よりも強し」という言葉を作った人だが、冒頭文が駄文なことに定評がある。一応『ポンペイ最後の日』とかゴシックホラー小説は評価されとるんやで?

text&tune: George Millar(1947-) 民謡っぽく聞こえるけど実は民謡ではないんですよ。

海上にそびえる廃城として有名な観光地、ダンルース城の歌。レッド・ツェッペリンのアルバム『Houses Of The Holy』のジャケットに使われたことでも有名。

他にもナルニア国物語のケア・パラベル城のモデルになったり(ロケに使われたかどうかは知らん)、ジャッキー・チェン主演の『メダリオン』のロケ地に使われたりしている。


The Irish Rovers
収録アルバム:The Irish Rovers 50 Years - Vol. 2


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by CockRobin96 | 2015-11-17 21:05 | Trackback | Comments(0)

A house carpenter(daemon lover)《家大工(悪魔の恋人)》Clarence Ashley


We'll met*1
we'll met said an old true love
We'll met we'll met said he
I'm just returning from the salt salt sea
and it's all for the love of thee
会えて嬉しい、
会えて嬉しいよと昔の恋人が言う
会えて嬉しいよ、と彼が言う
「俺は塩辛い海から戻ってきたばかり
 それも皆恋しいお前のため」

Come in,
come in, my old true love
And have a seat with me
It's been three-fourths of a long long year
since together we have been
入ってちょうだい、
入ってちょうだい、昔の恋人よ
そしてあたしと一緒にお座りなさいよ
もう7年も昔のこと*2
あたしたちがいっしょだったのは

Well I can't
come in or I can't sit down
For I haven't but a moment's time
They say you're married to a house carpenter
and your heart will never be mine
できないんだよ
そっちに行くことも一緒に座ることも
俺には少しも時間がないから
皆はお前が家大工と結婚したという
お前の心は二度と俺のものにはならない

Says, it’s
I coulda married a king's daughter here
I'm sure she'da married me
But I've forsaken her crowns of gold
and it's all for the love of thee
いうことには、
俺は王女と結婚することもできた
もちろん俺も彼女と結婚することにやぶさかではなかった
だが王女も金の王冠もなげうってきた
全ては恋しいお前のため

Now will you forsaken your house carpenter
And go along with me
I'll take you where the grass grows green
on the banks of the deep blue sea
なあ、家大工など捨ててしまって
俺とずっといっしょに行かないか
草が緑に生い茂るとこにも連れてってやるし
深い青い海の浅瀬にも連れてってやろう

She picked up her little babe
And kisses gave him three
Says stay right here my darling little babe
and keep your pappa company
女は小さな赤ん坊を抱き上げて
三度キスしてやった
言うことには、「ここにいた方がいいわ、かわいい赤ちゃん
 そしてパパと仲良くね」

Well they hadn't been on ship but about two weeks
I'm sure it wasn't three
Well his true love began to weep and mourn
and she weeped most bitterly
二人が船の上にいたのは二週間
三週間にはならなかっただろう
男の恋人はすすり泣き、嘆き始めた
それは苦々しくすすり泣いた

Says are you a-weepin' for my silver or my gold
Says are you weeping for my store
Are you weeping for that house carpenter
whose face you'll never see any more
お前は俺の金銀財宝のことで泣いているのかね
俺のたくわえのことで泣いているのかね
あの家大工のことで泣いているのかね
もう二度とその顔を見られないだろうから

No it's I'm not a-weepin' for your silver or your gold
Or neither for your store
I am weeping for my darling little babe
whose face I'll never see any more
あたしが泣いているのはあなたの金銀財宝のことじゃない
あなたのたくわえのことでもないの
あたしが泣いているのはあたしのかわいい赤ちゃんのこと
もう二度とその顔を見られないだろうから

Well they hadn't been on ship but about three weeks
I'm sure it wasn't four
'Til they sprung a leak in the bottom of the ship
and they sunk for to rise no more
ふたりは三週間目には船の上にはいなかった
四週間にもならなかっただろう
それまでに船底から漏れ水が噴き出して
ふたりは沈み二度と浮かんでこなかったから。

*1 古語ではwelcom(ようこそ、いらっしゃい)という意味もある。
*2 3~4年のこと?でもそれだとちょっと短すぎるか。

text&tune: スコットランド民謡の流れをくむ英米の民謡。

チャイルドバラッド243番。どういうわけか非常に人気あるバラッドで、ジョーン・バエズやボブ・ディランなどそうそうたる歌手がカバーしている。歌詞は歌手ごとに差異があり、「王女よりお前を選んだ」などの自分が選ばれた感をくすぐる他に「海の向こうに六艘もの船と土地がある」などの物欲をあおる手口なども見られる。チャイルドのバージョンの中には「純金のマストにシルクの帆を張った」魔法の船に乗ってやってくるというものもある。
アシュレー版では単なる因果応報話に読めるが、本来は《悪魔の恋人》あるいは《魔性の恋人》と呼ばれる民謡で、戻ってきた昔の恋人は悪魔、あるいは肉体ある亡霊と化しているのである。昔の恋人に甘い言葉で誘われてもホイホイかけおちしてはいけないという人妻への強い戒めでもあろうか。それとも妻に子供を置いて駆け落ちされた男への慰めでもあろうか。
この悪魔の恋人の名はJames Harrisとされる。

Clarence "Tom" Ashley
収録アルバム: Greenback Dollar



日常に潜む悪意と怪奇をテーマにした短編集『くじ』では、この民謡をモチーフにしたハリス氏というキャラクターが頻繁に登場する。この他、エリザベス・ボウエンという作家も『悪魔の恋人』で短編を書いている。

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by CockRobin96 | 2015-11-15 14:40 | Trackback | Comments(0)

A Ceremony of Carols《キャロルの祭典》

1. Procession: Hodie Christus natus est
1. 入祭唱:この日キリストは生まれ給えり

Hodie Christus natus est:
この日、キリストは生まれ給えり
hodie Salvator apparuit:
この日、救い主は現れ給えり。
hodie in terra canunt Angeli,
この日、地で天使たちは歌い、
laetantur Archangeli:
大天使たちは大いに喜ぶ。
hodie exsultant justi, dicentes:
この日、正しき人たちは歓び躍り、言う、
Gloria in excelsis Deo,
「いと高き神に栄光があるように。
Alleluia.
アレルヤ。」


text: グレゴリオ聖歌より


2. Wolcum Yole
2. ようこそ

Wolcum,
ようこそ!
Wolcum,
ようこそ!
Wolcum be thou hevenè king,
ようこそ、天の王よ
Wolcum Yole!
ようこそ、冬至祭!*1
Wolcum, born in one morning,
ようこそ、かの朝に生まれた方*2
Wolcum for whom we sall sing!
ようこそ、とかの方のために我らは歌わん

*Wolcum be ye, Stevene and Jon,
*ようこそ、聖ステファノと聖ヨハネ*3*4
**Wolcum, Innocentes eveyone,
**ようこそ、罪なきみどりごたち、*5
***Wolcum, Thomas marter one,
***ようこそ、殉教者トマス*6

*Wolcum be ye, good Newe Yere,
*ようこそ、良き新年よ*7
**Wolcum, Twelfth Day both in fere,
**ようこそ、祝祭日の十二日目よ*8
***Wolcum, seintes lese and dere,
***ようこそ、大小さまざまの聖人さまがた

Wolcum Yole!
ようこそ、冬至祭!
Wolcum,
ようこそ!

Candelmese,
聖燭祭よ、*9
Quene of bliss,
祝福の女王よ、*10
Wolcum bothe to more and lesse.
ようこそ、富める人も貧しい人も!

Wolcum,
ようこそ!
Wolcum,
ようこそ!
Wolcum be ye that are here.
ようこそ、ここにおられる方々
Wolcum Yole!
ようこそ、冬至祭!
Wolcum alle and make good cheer.
ようこそ皆さん、そして歓呼の声をあげよう
Wolcum alle another year.
ようこそ、全ての年よ
Wolcum Yole.
ようこそ、冬至祭、
Wolcum!
ようこそ!

*1 YoluはYuleのなまりとも、単に「やあ!」というかけ声ともとれる。Yule(ユール)はキリスト教以前に北欧にあった冬至の祭り。最も日照時間が短い冬至に、太陽の再生を祈る。キリスト教に取り入れられてから、キリストの生誕を記念するクリスマスとなった。ユールは現在でもクリスマスの別称として使われる。
*2 古くは日没から新しい日が始まるとされた。つまりクリスマスイブの夜はすでにクリスマス当日。なお、キリストは十字架にかけられ没した午後3時からの連想で、午前3時に生まれたとする俗信がある。→《午前三時過ぎ
*3 使徒言行録に登場する、キリスト教最初の殉教者。12月26日の聖人。《善良な王様ウェンチェスラス》で詳述。
*4 27日の聖人、福音記者ヨハネ。《父の御言葉が人となる》で詳述。
*5 28日を記念日とする「聖なる嬰児(みどりご)たち」のこと。《コヴェントリーのキャロル》で詳述。
*6 29日の聖人、カンタベリーのトマス・ベケットを指す。《カンタベリーの至宝なるトマス》で詳述。
*7 クリスマスから数えて十二日目の1月6日は、クリスマス最後の日として盛大に祝った。また東方の博士たち来訪の祝日。→《我らは東方の三人の王》、→《クリスマスの十二日
*8 キリスト教圏では、クリスマスから新年が始まると考えられた。
*9 被献日、マリアの清めの祝日とも。クリスマスから四十日目にマリアが神殿で産褥からの清めを受け、またイエスを奉献して(お宮参りのようなもの)預言者シメオンに祝福を受けた日として記念する。2月2日に定められているが、地域によってはこの日をクリスマス完全終了として、ツリーなどを燃やす。
*10 もちろん聖母マリアのこと。

text: 14世紀頃の作者不詳の英詩


3. There is no Rose
3. かくも徳高き薔薇はない

There is no rose of such virtu,
かくも徳高き薔薇はない、
As is the rose that bare Jesu.
イエスを生んだかの薔薇ほどには。
Alleluia.
アレルヤ。


For in this rose contained was
この薔薇の中の小さなすき間に、
Heaven and earth in litel space,
天地の全てがあるのだから。
Res miranda.
不思議なこと。


By that rose we may well see
この薔薇によってわたしたちは知るのです、
There be one God in persons three,
三つの存在であるひとつの神を。
Pares forma.
人の姿をそなえられた。


The aungels sungen the shepherds to:
天使たちが羊飼いに歌う、
Gloria in excelsis,
「いと高きところに栄光、
Gloria in excelsis Deo:
 いと高き神に栄光があるように」。
Gaudeamus.
楽しもう。


Leave we all this worldly mirth,
わたしたちは全ての浮き世の歓楽を捨て、
And follow we this joyful birth;
この喜ばしい生誕につき従う。
Transeamus.
さあ行こう。


Alleluia.
アレルヤ、
Res miranda.
不思議なこと。
Pares forma.
人の姿をそなえられた。
Gaudeamus.
楽しもう。
Transeamus.
さあ行こう。


text: 1420年頃のキャロル。→《かくも徳高き薔薇はない


4a. That yonge child
4a. この幼い子が

That yongë child
この幼い子が、
when it gan weep
すすり泣きを始めると、
With song she lulled him asleep:
かの方は歌声でもってなだめて寝かしつけた。
That was so sweet a melody
それは甘く優しいメロディで、
It passèd alle minstrelsy.
どんな吟遊詩人をもしのいでいた。
The nightingalë sang also:
小夜啼鶯(ナイチンゲール)も歌うけれど、
Her song is hoarse
その歌声は耳ざわりで、
and nought thereto:
その上何の意味もない。
Whoso attendeth to her song
そんな歌に耳を傾けようとして、
And leaveth the first
さっさと出ていってしまう、
then doth he wrong.
そんなことをする人はまちがっているよ。

text: 14世紀頃の作者不詳の詩

ナイチンゲールへの熱い風評被害。


4b. Balulalow
4b. バルラロウ

O my deare hert, young Jesu sweit,
わが愛しの、幼く愛らしいイエスよ、
Prepare thy creaddil in my spreit,
あなたに用意されたゆりかごはわたしのまごころの中。*1
And I sall rock thee to my hert,
わたしの胸のそばであなたをゆらしてあげましょう。*2
And never mair from thee depart.
わたしはあなたから決して離れないわ。*3
But I sall praise thee evermoir
わたしはあなたをとこしえにたたえます、
With sanges sweit unto thy gloir;
あなたの栄光をたたえて甘く歌うことで。
The knees of my hert sall I bow,
わたしの心はへりくだる、
sall I bow,
へりくだり、
And sing that richt Balulalow!
この善きバルラロウを歌いましょう!
lu-la-low,
ルラ・ロ、
lu-la-low, la-low!
ルラ・ロ、ラ・ロと!

*1 spreit=spirite 前に腕と訳してたが何とまちがえてたんだろう
*2 母親の鼓動を聞かせると赤ん坊は安心して寝付きやすいと言われる。
*3 イエスが十字架にかけられたとき、弟子たちはちりぢりに逃げだしたが、母マリアと女たちは最後までイエスのそばにつきそっていた。

text: 16世紀のスコットランドの詩。James、John、RobertらWedderburn兄弟により1567年に編集された歌集に初出。

バルラロウはスコットランド語で「子守歌」のこと。どことなく物悲しいメロディーなのは、やがて十字架にかけられて死ぬわが子の運命を嘆いているため。


5. As Dew in April
5. 四月の露のように

I sing of a maiden
わたしは歌う、ひとりのおとめを
That is makèles:
たぐい無きかのひとを。
King of all Kings
王の中の王が、
To her son she ches.
人の子となられるために彼女を選ばれた。

He came also stille,
彼はひそやかに来た、
There his moder was,
み母のもとに。
As dew in Aprile
四月の露が
That falleth on the grass.
若草の上に落ちるように。

He came also stille,
彼はひそやかに来た、
There his moder was,
み母のもとに。
As dew in Aprile
四月の露が
That falleth on the flour.
花の上に落ちるように。

He came also stille,
彼はひそやかに来た、
There his moder was,
み母のもとに。
As dew in Aprile
四月の露が
That falleth on the spray.
小枝の上に落ちるように。

Moder and mayden was,
母にしておとめであった
never none but she:
彼女にならぶものはあるまい。
Well may such a lady
かくも高貴な女にこそふさわしい、
Goddes moder be.
神の母となられるのには。

text: 1400年代の作者不詳の詩


6. This Little Babe
6. この小さなみどりごは

This little Babe so few days old,
この産まれてまもないみどりごは、
Is come to rifle Satan's fold;
サタンの大軍を撃ち倒すために来られた。*1
All hell doth at his presence quake,
地獄は彼ゆえに揺れ動く、
Though he himself for cold do shake;
それなのに彼自身は寒さに震えている。
For in this weak unarmèd wise
このか弱い武器も持たぬ腕で、
The gates of hell he will surprise.
地獄の門を驚かすだろう。

With tears he fights and wins the field,
彼は涙でもって戦われ、戦場で勝たれる。
His naked breast stands for a shield;
裸の胸が盾となる。
His battering shot are babish cries,
彼の大砲は泣き声、
His arrows looks of weeping eyes,
彼の矢は泣き濡れたまなざし、
His martial ensigns Cold and Need,
彼の戦旗は寒さと貧しさ、
And feeble Flesh his warrior's steed.
貧弱な身体が彼の軍馬。

His camp is pitchèd in a stall,
彼の陣営は馬屋に張られる、
His bulwark but a broken wall;
だがその砦はひび割れた壁。
The crib his trench, hay stalks his stakes;
飼い葉桶が彼の塹壕(ざんごう)、干し草の山が彼の柱、
Of shepherds he his muster makes;
羊飼いらが彼の呼応に奮い立つ。
And thus, as sure his foe to wound,
かくしてまことに敵どもは痛めつけられる、
The angels' trumps alarum sound.
天使のラッパが戦の合図となる。

My soul, with Christ join thou in fight;
わたしの魂よキリストにつらなりて戦え、
Stick to the tents that he hath pight.
彼が据えられた天幕の杭として
Within his crib is surest ward;
城の中庭なるその飼い葉桶の中で。
This little Babe will be thy guard.
この小さなみどりごがあなたの守り手、
If thou wilt foil thy foes with joy,
あなたが喜び勇んで敵をくじくのなら、*2
then flit not from this heavenly Boy.
この天の幼子から追い放たれることはないだろう。

*1 rifleはライフル銃のライフルだが、ライフル銃が登場したのは19世紀から。16世紀のライフルとは、ぶんどるという意味の他、何かを強い力でぶっとばすという意味がある。
*2 自分の魂に向かって呼びかけている。

text: Robert Southwell(c.1561–1595)


7. Interlude
7. 間奏曲



8. In Freezing Winter Night
8. 凍てつく冬の夜に

Behold, a silly tender babe,
見よ、あどけなくもか弱きみどりごを、
In freezing winter night,
凍てつく冬の夜に
In homely manger trembling lies.
つつましい飼い葉桶の中に震えて眠るとは、
Alas, a piteous sight!
悲しきかな、憐れな眺めかな!
The inns are full; no man will yield
はたごはいっぱいで、譲ってくれる人もいない、
This little pilgrim bed.
この小さな巡礼者のための寝床を。
But forced he is with silly beasts
哀れなけだものたちと共にすることを強いられる、
In crib to shroud his head.
うまぶねの中に、そのこうべを覆うものとして。

This stable is a Prince's court,
この馬小屋は王子さまの宮廷、
This crib his chair of State;
このうまぶねは玉座の椅子、
The beasts are parcel of pomp,
けものたちは王子の行進につき従う群れ、
The wooden dish his plate.
木皿の食事が王子さまのご馳走、
The persons in that poor attire
貧しい身なりの人は、
His royal liveries wear;
王族にかしずくお仕着せの従僕。
The Prince himself is come from heav'n:
この王子さまこそ天から来られた方、
pomp is prized there.
その随身たちは貴ばれる。
With joy approach, O Christian wight,
喜びもておそばにはべれ、キリスト教徒たちよ、
Do homage to thy King.
あなたの王を仰ぎたてまつれ。
And highly praise his humble pomp,
こよなき賛美がそのつましい随身たちにあれ、
wich he from Heav'n doth bring.
王子さまが天からお連れあそばした者たちに。

text: Robert Southwell(c.1561–1595)

こいつ同じような詩ばっか書いてるなあ。


9.Spring Carol
9.春の賛歌

Pleasure it is to hear iwis,
それを聞くのは確かに楽しいこと、
the Birdès sing,
歌う小鳥たち、
The deer in the dale,
清水したたる谷の鹿、
The sheep in the vale,
緑したたる谷の羊、
The corn springing.
芽吹く小麦。
God's purvayance
これは神がそなえられたもの、
For sustenance.
糧(かて)として
It is for man.
人のために。
Then we always to him give praise
それゆえに、わたしたちは常に主に賛美を献げ、
And thank him than.
主が与えられた以上に感謝を献げるのです。

text: William Cornysh(1465?-1523) ヘンリー八世時代の作曲家兼俳優兼詩人その他いろいろなマルチタレント。

全然関係ないけど、ヴィクトリア朝が舞台の『アンダー・ザ・ローズ』って漫画に「春の賛歌」ってサブタイトルがついてて、「きっと心あたたまる話なんだろうな」って思って読んだらハートフルボッコにされた。



10.Deo gracias
10.神に感謝

Deo gracias!
神に感謝!

Adam lay ibounden,
アダムは囚(とら)われ横たわっていた、
bounden in a bond;
縛(いまし)めのうちに囚われていた。
Four thousand winter
四千年もの冬を、
thought he not to long.
彼は長いとは思わなかった。
Deo gracias!
神に感謝!


And all was for an appil,
全ては一つの林檎から、
an appil that he tok,
彼が手にした林檎から始まった。
As clerkès finden
書記者たちによって、
written in ther book.
ものの本にもそう書かれている。
Deo gracias!
神に感謝!


Ne had the appil takè ben,
その林檎が取られなかったら、
The appil takè ben,
その林檎が食べられなかったら、
Ne haddè never our lady
わたしたちの貴女(あなた)が、
A ben hevenè quene.
天の女王となることもなかった。
Blessèd be the time
祝されよ、
That appil takè was.
林檎が食べられた彼の時は。
Therefore we moun singen.
それゆえにわたしたちは歌わん、
Deo gracias!
神に感謝!と。

Deo gracias!
神に感謝!


text: 15世紀 作者不詳

詳しい解説は→《アダムは囚われ横たわり》にて。


11. Recession: Hodie Christus natus est
11.退祭唱:この日キリストは生まれ給えり


第一曲と全く同じだが、だんだん遠ざかって消えていくなどの演出がある。

tune: Benjamin Britten(1913-76)

英国音楽史が誇る天才ブリテンにより、ウェストミンスター大聖堂少年聖歌隊のために作曲された愛らしい連作集。なお、上梓された1942年は第二次世界大戦中。通称は《キャロルの祭典》としているが、《キャロルの典礼》と呼ぶこともある。イギリス独特のクリスマス時期の礼拝形式である『The Nine Lessons and Carols(9つの聖書日課とキャロル)』などのコンサート風礼拝を想定しているのかもしれない。

他の人による《キャロルの祭典》全訳&解説

Marie-Hélène Dupard
収録アルバム: Oeuvres de Benjamin Britten



Skaila Kanga
収録アルバム: Britten: A Ceremony of Carols / Friday Afternoons

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by CockRobin96 | 2015-11-14 00:16 | Trackback(1) | Comments(0)

Valencia《ヴァレンシア》


¡Valencia!
ヴァレンシア!
Es la tierra de las flores, de la luz y del amor.
光と愛の花咲く大地よ。
¡Valencia!
ヴァレンシア!
Tus mujeres todas tienen de la rosas el color.
女たちは皆バラ色をしてる。
¡Valencia!
ヴァレンシア!
Al sentir cómo perfume en tus huertos del azahar
オレンジの花園のかぐわしさよ。
Quisiera, en la tierra valenciana, mis amores encontrar.
僕も、かのヴァレンシアの地で恋人を見つけたい。

La blanca barraca, la flor de naranjo,
白いあずまやに、オレンジの花
la huerta pulida de almendros en flor.
つやめくアーモンドの花園
La tu ría de plata y el cielo turquesa
銀の入り江に、ターコイズブルーの空
y el sol valenciano van diciendo amor.
ヴァレンシアの太陽は愛を語るよ。

text & tune: スペイン民謡?

スペインの中でも地中海に面した風光明媚な土地であるヴァレンシア地方賛歌。なお、歌っているのはスペイン出身のオペラ歌手で三大テノールのひとりプラシド・ドミンゴ。検索しても真っ先に地名が出てしまうので詳しくはよくわからない。

Placido Domingo
収録アルバム: 100 Best Placido Domingo


ポール・ホワイトマンによる英訳詩


日本人ジャズシンガーのディック・ミネは、この歌をおそらくは英訳歌詞から翻案し、ヴァレンシアという名の南国娘を歌う歌詞にしている。

ヴァレンシア
わたしはあなたのかわいい花よ
ヴァレンシア
あなたの胸でやさしく夢見る
ヴァレンシア
震えてあなたにあげる口づけ
だから
愛して、わたしの思うお方よ

わたしの心はあなたの心
誰も知らない ふたりだけ
忍ぶ恋路ゆけば 知っていても
知らぬお顔を 見せる月

ヴァレンシア
わたしは南で生まれた娘
ヴァレンシア
月夜の丘で夢見た花なの
ヴァレンシア
優しいあなたにすがる喜び
だから
愛してわたしの思うお方よ

ディック・ミネ
収録アルバム:ジャズ・ソングス

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by CockRobin96 | 2015-11-12 21:44 | Trackback | Comments(0)

A Language All My Own《わたしの大事なひとつの言葉》


Got a language all my own,
known in every foreign home,
you surely know it is boop-oop-a-doop.
わたしには世界共通語があるの
どこの国でも知られてる言葉
みなさんご存知のそれは「ププッピドゥ」*1

If you sing it when you sad,
it will always make you glad.
You surely know with it is boop-oop-a-doop.
悲しい時に歌えば
いつでも明るい気持ちにしてくれる
みなさんご存知のそれは「ププッピドゥ」

If you' re near or far,
Doesn' t matter where you are.
Song' s in every land or the ocean,
boop-oop-a-doop.
近くにいても遠くにいても
どこにいても困らない
陸でも海でも聞こえるその言葉は
「ププッピドゥ」

It 's a song for harmony,
if you only sing with me.
Oh come on and join me with
boop-a-doop-a-doop-a-doop, boop-oop-a-doop.
声を合わせて
わたしと歌うだけ
さあわたしとごいっしょに
ブッピドゥッピドゥッピドゥ、ブプッピドゥ


ひとつだいじな とっておきことば
それはわたしのブプッピドゥ、ブプッピドゥ
こころしずめば なおさらのこと
うたいおどれ ブプッピドゥ

わかれても こころはひとつ
みみにとどめて ブプッピドゥ
おなじみさまや まことはむねに
それでいいでしょ、ブッピドゥッピドゥッピドゥ、ブプッピドゥ

*1 ベティを象徴する「ププッピドゥ」(ブブッパドゥ)というスキャットは、もともとHelen Kaneという女優が1928年に歌ったI Wanna Be Loved by You 《愛してほしいの》で初出したもの(のちにマリリン・モンローにカバーされてそっちのほうが有名になってしまった)。ベティは彼女を元ネタに作られ、1930年の『Dizzy Dishes』にプードルとブルドッグを合成したような犬娘として初登場した。1932年には今のような人間キャラとしてリメイクされた。


text & tune: 不明

1935年製作で、『ベティの日本訪問』『ベティの日本公演』などの邦題で知られる。真珠湾攻撃による日米開戦まで実にあと6年という時代にこれが作られたというのは驚くべきことである。

ベティ・ブープ DVD BOX ( DVD2枚組 ) (<DVD>))


とはいえ、一応この頃の日本でもなかなか面白いアニメが作られていたということを申し上げておきたい。
1929年『黒ニャゴ』


1943年『くもとちゅうりっぷ』(なんと太平洋戦争中に制作されたアニメである!)

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by CockRobin96 | 2015-11-05 21:08 | Trackback | Comments(0)

Requiem《フォーレのレクイエム》Fauré

Ⅰ. Introitus et Kyrue
1. 入祭唱とキリエ

Requiem aeternam dona eis, Domine:
とこしえの安息を彼らに与え給え、主よ。
et lux perpetua luceat eis.
絶えざる光で彼らを照らし給え。

Te decet hymnus, Deus in Sion:
賛歌があなたに献げられる、シオンにいます神に、*1
et tibi reddetur votum in Jerusalem.
そして誓いがあなたに立てられる、エルサレムにて。

Exaudi orationem meam,
聞き給え、わたしの祈りを。
ad te omnis caro veniet.
すべて肉なるものはみなあなたのもとへ至る。

Kyrie eleison.
主よ、憐れみ給え。
Christe eleison.
キリストよ、憐れみ給え。
Kyrie eleison.
主よ、憐れみ給え。


*1 シオンはエルサレムにある丘。王家の城や墓があり、エルサレムの象徴、愛称になった。→Great is the Lord《主は偉大なり》


Ⅱ. Offertoire
2. 奉献唱

O Domine Jesu Christe, Rex gloriae,
おお主イエス・キリスト、栄光の王よ。
libera animas defunctorum
死者の魂を解き放ち給え、
de poenis inferni,
地獄の責め苦から、
et de profundo lacu:
かの深き淵から。*1

O Domine Jesu Christe, Rex gloriae,
おお主イエス・キリスト、栄光の王よ。
libera animas defunctorum
死者の魂を解き放ち給え、
de pre leonis,
獅子の口から、*2
ne absorbeat tartarus:
かれらが奈落に呑み込まれることの無いように。

O Domine Jesu Christe, Rex gloriae,
おお主イエス・キリスト、栄光の王よ。
ne cadant in obscurum.
かれらが模糊(もこ)に落ちることの無いように。*3

Hostias et preces tibi Domine
いけにえと祈りを主なるあなたに、
laudis offerimus.
そして賛美を献げます。
Tu suscipe pro animabus illis,
かの魂たちを受けいれ給え、
quarum hodie memoriam facimus.
この日わたしたちが記念する魂たちを。

Fac eas Domine, de morte transire ad vitam.
彼らを、主よ、死から生へと越えさせてください。
quam olim Abrahae promisisti
かつてアブラハムと、*4
et semini ejus.
その子孫に約束されたように。

O Domine Jesu Christe, Rex gloriae,
おお主イエス・キリスト、栄光の王よ。
libera animas defunctorum
死者の魂を解き放ち給え、
de pre leonis,
獅子の口から、
ne absorbeat tartarus:
かれらが奈落に呑み込まれることの無いように。

*1 「深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます。」(旧約詩篇130:01)
*2 旧約聖書ダニエル書の故事に由来。ユダヤ人ながら抜きん出た容姿と才能によってダレイオスに重用されたダニエルは、妬まれてライオンの洞窟に投げ込まれるが、神の加護により食べられることはなかった。
*3 obscurumは単純に暗闇という意味のほか、不明瞭、曖昧、もうろうとしているなどの意味もある。
*4 旧約聖書創世記に登場する、ユダヤ人の始祖。「主はアブラム(アブラハムの前名)に言われた。「あなたは生まれ故郷/父の家を離れて/わたしが示す地に行きなさい。 /わたしはあなたを大いなる国民にし/あなたを祝福し、あなたの名を高める/祝福の源となるように。/あなたを祝福する人をわたしは祝福し/あなたを呪う者をわたしは呪う。/地上の氏族はすべて/あなたによって祝福に入る。」(創世記12:01-03)
この歌詞の場合、地上を離れ天国へ迎えられることを示している。

奉献唱とは、司祭がパンとぶどう酒、あるいは献金などを献げる時に使われる固有式文。

Ⅲ. Sanctus
3. 聖なるかな

Sanctus, Sanctus, Sanctus
聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな。
Dominus Deus Sabaoth.
万軍の神なる主。
Pleni sunt caeli et terra
天地に満ち満ちる、
groria tua.
あなたの栄光は。
Hosanna in excelsis.
いと高きところにホサナ。*1

*1 本来は「我らを救い給え」を意味するヘブライ語。のちに礼拝などで気分の高揚や賛美をあらわすかけ声と化した。

旧約聖書イザヤ書(6:03)及びヨハネの黙示録(4:08)に登場する、異形の神の生き物が歌う賛歌をもとにしている。天使の大群が神の周囲を飛び交いながら歌うイメージ。
最終曲の《楽園へ》と雰囲気が似ている。


Ⅳ. Pie Jesu
4. ピエ・イエズ

Pie Jesu Domine,
慈しみ深き主イエスよ、
dona eis requiem,
彼らに安息を与え給え。
sempiternam requiem.
絶えざる安息を与え給え。

フォーレ作品のうちでも比類無い美しいメロディーで知られる。


Ⅴ. Agunus Dei
5. 神の小羊

Agnus Dei,
神の小羊、*1
qui tollis peccata mundi,
世の罪を除く方よ、
dona eis requiem.
彼らに安息を与え給え。

Agnus Dei,
神の小羊、
qui tollis peccata mundi,
世の罪を除く方よ、
dona eis requiem,
彼らに安息を与え給え、
sempiternam requiem.
絶えざる安息を。

Lux aeterna luceat eis, Domine:
とこしえの光で彼らを照らし給え。
Cum sanctis tuis in aeternum,
あなたの聖人らとともにとこしえにいさせ給え、
quia pius es.
あなたは慈しみ深い方であらせられますから。

Requiem aeternam dona eis Domine:
とこしえの安息を彼らに与え給え、主よ、
et lux perpetua luceat eis.
絶えざる光で彼らを照らし給え。

*1 イエスの呼び名のひとつ、洗礼者ヨハネがイエスを指して「見よ、世の罪を除く神の小羊だ」(新約ヨハネによる福音書1:29)と言った故事にちなむ。

Ⅵ. Libera me 
6. 我を解き放ち給え

Libera me, Domine, de morte aeterna,
わたしを解き放ち給え、主よ、とこしえの死から、
in die illa tremenda, in die illa:
かの恐るべき日、かの日には。
Quando coeli movendi sunt et terra:
天が地とともに揺れ動き、
dum veneris judicare saeculum per ignem.
あなたが炎でもってこの世を裁きに来られる時には。

Tremens factus sum ego,
わたしは震え、
et timeo,
おののきだす。
dum discunssion venerit,
来たるべき裁きの時、
atque ventura ira.
来たるべき憤怒の時には。

Dies illa, dies irae,
この日こそ、怒りの日*1
calamitatis et miseriae,
わざわいと痛みの日。
dies illa, dies magna et amara valde.
この日こそ、大いなる苦しみの日。
Requiem aeternam dona eis, Domine:
とこしえの安息を彼らに与え給え、主よ。
et lux perpetua luceat eis.
絶えざる光で彼らを照らし給え。

Libera me, Domine, de morte aeterna,
わたしを解き放ち給え、主よ、とこしえの死から、
in die illa tremenda, in die illa:
かの恐るべき日、かの日には。
Quando coeli movendi sunt et terra:
天が地とともに揺れ動き、
dum veneris judicare saeculum per ignem.
あなたが炎でもってこの世を裁きに来られる時には。

*1 『ヨハネの黙示録』などをもとにした、キリスト教における終末思想。キリストが再臨し、死者も生者も全て復活させ、裁きを行ったのちに、善人を天国に入れ永遠の命を与え、悪人を地獄に入れ永遠の責め苦を受けさせるという。
「その日は憤りの日/苦しみと悩みの日、荒廃と滅亡の日/闇と暗黒の日、雲と濃霧の日である。」(旧約ゼファニヤ書1:15)

通常Dies irae《怒りの日》として知られる部分に対応する。当時《死者のためのミサ》では必須であった《怒りの日》をあえて抜いていることで、死に対する恐怖よりむしろ安らぎを表明していると言われている。その割には歌詞が結構怖いんだが。


Ⅶ. In Paradisum
7. 楽園へ

In paradisum deducant Angeli:
天使たちがあなたを楽園へとともない、
in tuo adventu suscipiant te martyres,
殉教者らがあなたの訪れを迎える。
et perducant te
そしてあなたを導く、
in civitatem sanctam Jerusalem.
聖なる都エルサレムへ。*1
Chorus Angelorum te suscipiant,
あなたは天使たちの合唱に迎えられ、
et cum Lazaro quondam paupere
かの貧しかったラザロと共に、*2
aeternam habeas requiem.
とこしえの憩いを得るでしょう。

*1 実際の地域ではなく、『ヨハネの黙示録』に登場する概念としての「第二のエルサレム」を指す。この世のものではないユートピア、神聖な天国の都市というイメージ。
*2 ルカによる福音書16:19のたとえ話。貧しく病んだ男で、金持ちの男の残飯で食いしのいでいた。金持ちの男が死後地獄に堕ちたのに対し、彼は天国に迎えられた。

本来の死者ミサの一部ではなく、棺を埋葬する時に用いられる赦祷文。天使の羽音のようなコロコロした伴奏が美しい。

text: カトリックにおける死者のためのミサからの抜粋
tune: Gabriel Fauré(1845-1924)

ヴェルディ、モーツァルトらと合わせて三大レクイエムとも呼ばれる。レクイエムはときどき「鎮魂歌」と訳されるが、元来はその年までに逝去した全ての死者を記念する「死者の日(万霊節とも。11月2日)」に行われる礼拝のための曲。時代が下ると、次第に礼拝のためだけでなく、身内で楽しむ曲やコンサートの曲としてのレクイエムがあらわれるようになった。フォーレ自身もこの曲は「自分の楽しみのために作った」と述べている。

余談だが、万霊節の前の日は全ての聖人を記念する「万聖節」で、その前夜がいわゆるハロウィン。古くは日没後から新しい日が始まると考えられていたので、「10月31日の夜」はすでに「11月1日」であると考えた。ケルトの古い風習と合体して、「万聖節の夜は妖精や悪霊が活発になる」と考えられ、魔女やお化けの仮装をしたり、カボチャやカブをくりぬいたランタンを灯して怪異を追い払おうとした。

収録アルバム: Faure: Requiem / Messe Basse


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by CockRobin96 | 2015-11-03 14:08 | Trackback | Comments(0)