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Thou Didst Leave Thy Throne《冠も天の座も》


Thou didst leave Thy throne
and Thy kingly crown,
When Thou camest to earth for me;
But in Bethlehem's home
was there found no room
For Thy holy nativity.
あなたは玉座も
王冠をも置いてきてくださった
わたしのために地上へおいでになった時には。
なのにベツレヘムの宿には
一部屋もなかった
あなたの聖誕を迎えるのに。

*O come to my heart, Lord Jesus,
 There is room in my heart for Thee.
*わが心においでください、主イエスよ
 あなたのためのわが心の部屋に。

Heaven's arches rang
when the angels sang,
Proclaiming Thy royal degree;
But of lowly birth
didst Thou come to earth,
And in great humility.
*Refrain
かつて天上のアーチの鐘が鳴り響き*1
天使たちは歌い
高貴な眷属たちはあなたをほめたたえた。
なのに低き生まれのものとして
あなたは地上においでになった
大いなる謙遜でもって。
*繰り返し

The foxes found rest,
and the birds their nest
In the shade of the forest tree;
But Thy couch was the sod,
O Thou Son of God,
In the deserts of Galilee.
*Refrain
狐たちは寝ぐらがあり
鳥たちには巣がある*2
森の木陰のなかに。
なのにあなたの寝床は草地の上、
ああ、神の御子が
ガリラヤの荒れ野におられるとは。
*繰り返し

Thou camest, O Lord,
with the living word
That should set Thy people free;
But with mocking scorn,
and with crown of thorn,
They bore Thee to Calvary.
*Refrain
主よ、あなたはおいでくださった
生けるみ言葉と共に
あなたの民を解き放つみ言葉と共に。
なのに嘲りと蔑みと共に
いばらの冠と共に
人はカルバリの木にあなたを架けた。*3
*繰り返し

When the heavens shall ring,
and the angels sing,
At Thy coming to victory,
Let Thy voice call me home,
:saying "Yet there is room,
There is room at My side for thee."
かの時には天は鳴り響き
天使たちは歌うでしょう
あなたが勝利すべくおいでになるときには。
どうかわたしをあなたのみ国にお呼びください*4
「まだ部屋はある、
 わたしの傍らがおまえの部屋だ」と。
*繰り返し

My heart shall rejoice, Lord Jesus,
When Thou comest and callest for me.
その時わが心は歓び踊る、主イエスよ
あなたがおいでになり、わたしをおそばに呼んでくださるときには。

*1 鐘とは書いてないがまあ↓みたいなとこに鐘がかかってるイメージ。実は日本には「アーチ」的な建造物がほとんどなかったりする。長崎と沖縄には中国経由で伝わったアーチ橋があったが、橋以外のアーチは知らんなあ。

*2 「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」 (ルカによる福音書9:58)より。また、イエスが荒れ野で四十日間断食したというエピソードがある。

*3 カルバリは「ゴルゴタ」のラテン語訳「カルバリア」の英語読み。どちらも「されこうべ」という意味で、イエスはこの名の丘で刑死した。名の由来は、丘のまるっとした形からとも、刑死者の骨が晒されているからとも言われる。
*4 homeは家庭と天国の両方の意味がある。

text: Emily Elizabeth Steele Elliott(1836-1897)  女流作家ジョージ・エリオット(本名はエヴァンス)とは無関係だが、女流讃美歌作者Charlotte Elliott(1789-1871)は彼女のおばにあたる。
tune: Timothy R. Matthews(1826-1910)

聖歌25番では「神のみ子 み栄えと 御座(みくら)を離れ…」で始まる訳詞がある。

讃美歌21による日本語訳詞


Johnson Ferry Choir & Orchestra
収録アルバム: Christmas at Johnson Ferry


日本語版
クロスロード・アカデミー・コーア/東京放送児童合唱団
収録アルバム: 讃美歌21/もろびとこぞりて

by CockRobin96 | 2019-01-31 08:51 | Trackback | Comments(0)

Noël Nouvelet《新しいノエル(とおい空のかなたから)》


Noël nouvelet, Noël chantons ici.
新しいノエルだ、ノエルを歌おう*1
Dévotes gens disons à Dieu merci.
信心深き民が神への感謝を唱える
Chantons Noël, pour le roi nouvelet
さあノエルを歌え、新しき王のために
Noël nouvelet, Noël chantons ici.
新しいノエルだ、ノエルを歌おう

D'un oiselet bientôt le chant ouïs,
一羽の小鳥がすぐさま歌いだし
Qui aux pasteurs disait: Partez d'ici.
羊飼いたちに「すぐここから発ちなさい」と告げた
En Bethleem trouverez l'agnelet
「ベツレヘムで、子羊を探すのですよ」*2
Noël nouvelet, Noël chantons ici.
新しいノエルだ、ノエルを歌おう

En Bethleem, Marie et Joseph vis.
ベツレヘムでは、マリアとヨセフが泊まっていて
L'âne et le boeuf, l'enfant couché parmi.
ロバと牛のあいだに、幼子が眠っていた
La crèche était au lieu d'un bercelet.
飼い葉おけをゆりかごのかわりにして
Noël nouvelet, Noël chantons ici.
新しいノエルだ、ノエルを歌おう

L'étoile y vis qui la nuit éclaircit.
夜を照らす星は
Qui d'Orient dont elle était sortie
東方から導き出し
En Bethleem les trois Rois amenait,
ベツレヘムに三人の王様を連れてきた*3
Noël nouvelet, Noël chantons ici.
新しいノエルだ、ノエルを歌おう

L'un portait l'or, l'autre la myrrhe aussi,
ひとりは黄金をたずさえ、もうひとりは没薬、
L'autre l'encens qu'il faisait bon sentir.
最後のひとりは心地よい香りの乳香だった
Du Paradis semblait le jardinet,
庭先に天国が現れたような
Noël nouvelet, Noël chantons ici.
新しいノエルだ、ノエルを歌おう

*1 ノエルはフランス語で「生誕」を意味する。転じてクリスマスのこと。また、キリスト教圏ではクリスマスが新年の始まりでもある。
*2 イエスの呼び名のひとつ、洗礼者ヨハネがイエスを指して「見よ、世の罪を除く神の小羊だ」(新約ヨハネによる福音書1:29)と言った故事にちなむ。また、いけにえとしてささげられるものでもある。

*3 『マタイによる福音書』で、イエスの誕生に馳せ参じる「占星術の学者たち」と訳されている人物たち。フランスでは「三人の王」とみなされている。たとえばフランスでクリスマスの終わりに食べる「ガレット・デ・ロワ(王様のお菓子)」のロワとは、この三人の王のこと。

text & tune: 15世紀頃のフランス民謡

英語版ではSing We Now of Christmas《今ぞクリスマスを歌え》、邦訳では「とおい空のかなたから」(讃美歌第二篇215番)となっている。

遠い空のかなたから
歌の声が響きます
ナザレの貧しい乙女に
神の子 生まれました
歌え、「ノエル」と高らかに

羊飼いよ、起きなさい
光の輪が照らします
平和と 清い喜びは
闇夜にひろがります
歌え、「ノエル」と高らかに

羊飼いは立ち上がり
ベツレヘムへ急ぎます
輝く 清らかな星は
うまやへ導きます
歌え、「ノエル」と高らかに

遠い国の博士らも
宝物を捧げます
静かなうまやの中には
恵みが輝きます
歌え、「ノエル」と高らかに

遠い空のかなたから
歌の声が響きます
「み栄え み神にあれかし
 やすきは人にあれ」と
歌え、「ノエル」と高らかに

シャンティクリア
収録アルバム: Christmas with Chanticleer & Dawn Upshaw

by CockRobin96 | 2018-11-11 09:51 | Trackback | Comments(0)

Christ Ist Erstanden《キリストはよみがえり(主生き給えば)》


Christ ist erstanden
キリストはよみがえり給いぬ、
Von der Marter alle,
あらゆる責め苦より解かれて、
Des soll'n wir alle froh sein.
それゆえに我らこぞりて歓ばん。
Christus will unser Trost sein:
キリストが我らを慰めんと欲し給えばなり。
Kyrieleis.
キリエライス。*1

Wär er nicht erstanden,
主のよみがえりなかりせば、
So wär die Welt vergangen;
かくして世界は滅びに向かわん。
Seit daß er erstanden ist,
主のよみがえられ給うたゆえに
So lob'n wir den Herrn Jesum Christ:
我らは主イエス・キリストを讃えん。
Kyrieleis.
キリエライス。

Halleluja,
ハレルヤ、
Halleluja,
ハレルヤ、
Des soll'n wir alle froh sein.
それゆえに我らこぞりて歓ばん。
Christus will unser Trost sein:
キリストが我らを慰めんと欲し給えばなり。
Kyrieleis.
キリエライス。

*1 ギリシャ語の祈り「Kyrie eleison(主よ、あわれみたまえ)」がドイツ語化したもの。「南無阿弥陀仏」が「ナンマンダブ」化したようなもの。

text & tune: 12世紀ごろのドイツ民謡をHans Leo Hassler(1562?-1612)がアレンジ

古くから伝わるイースターの聖歌。日本語聖歌では「主生き給えば死のおそれあらず…」として知られるが、実はこれはJesus lebt, mit ihm auch ich(イエス生き給えば、我らも生きん)という別の聖歌からとられた歌詞。讃美歌21「復活の主は」はちゃんと原詩から翻訳されたもの。



マイスター・フランケ(フラーテル・フランケ)(1383-1436)
聖トマス教会の祭壇画より「キリストの復活」
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Solistenensembles unter der Leitung von Gerhard Schnitter
収録アルバム: Gott loben




by CockRobin96 | 2018-03-30 21:57 | Trackback | Comments(0)

Wie Schön Leuchtet Der Morgenstern《暁の星の輝きのいかに美しきかな》


11:43~

Wie schön leuchtet der Morgenstern,
暁の星の輝きのいかに美しきかな、
Voll Gnad und Wahrheit von dem Herrn,
主のみ恵みとまことに満ちたる、
Die süße Wurzel Jesse!
エッサイの根のなんと甘美なるかな!*1
Du Sohn Davids aus Jakobs Stamm,
ヤコブの血族より出でしダビデの末裔よ、*2
Mein König und mein Bräutigam,
わが王、わが花婿よ、*3
Hast mir mein Herz besessen,
わたしの心はあなたに奪われている!
Lieblich, Freundlich,
愛らしく、親しみ深く、
Schön und herrlich, groß und ehrlich,
美しく、華々しく、偉大で、誠実で
Reich von Gaben,
賜物豊かなるお方よ
Hoch und sehr prächtig erhaben.
いと高く、いと雄々しきかな!

Ei meine Perl', du werte Kron,
わたしの真珠よ、貴い冠よ
Wahr' Gottes und Mariens Sohn,
まことの神にしてマリアの御子よ
Ein hochgeborner König!
やんごとなき王よ!
Mein Herz heißt dich ein Himmelsblum;
わたしの心は天の華なるあなたを呼び求める、
Dein süßes Evangelium
あなたの甘美な福音は、
Ist lauter Milch und Honig.
乳と蜜が満ち溢れている。*4
Ei mein Blümlein,
ああ、わたしのかわいい花
Hosianna! Himmlisch Manna,
ホサナ! 天よりのマンナ、*5
Das wir essen,
我らがかつて味わったもの、
Deiner kann ich nicht vergessen!
あなたを忘れられようか!

Zwingt die Saiten in Cythara
琴を爪弾き、*6
Und lasst die süße Musica
甘やかな音楽を奏でよ、
Ganz freudenreich erschallen,
喜ばしげに響かせよ。
Dass ich möge mit Jesulein,
わたしがイエスきみと共にあらんことを、
Dem wunderschönen Bräutgam mein,
うるわしきわが花婿と、
In steter Liebe wallen.
ゆるぎなき愛で共に旅立たんことを。*7
Singet, springet,
歌え、跳ね踊れ、
Jubilieret, triumphieret, Dankt dem Herren!
歓べ、勝ち誇れ、主に感謝して!
Groß ist der König der Ehren.
王の誉れは偉大なるかな!

*1 エッサイは旧約聖書の英雄王ダビデの父。救い主はダビデの血筋から出現するとされていた。

*2 「ひとつの星がヤコブから進み出る。ひとつの笏がイスラエルから立ち上がる」(旧約聖書民数記24:17)より。メシア(救世主)は一番星に擬せられる。
*3 旧約聖書雅歌より、神と人類の関係は時に熱愛する恋人同士、婚礼を待ち望む花嫁と花婿に例えられる。

*4 出エジプト記にたびたび登場する言い回しで、神がイスラエルの民に与えることを約束した豊穣の地。本来は地中海とヨルダン川にはさまれたカナンの地を指す。
*5 ホサナは礼拝などで気分の高揚や賛美をあらわすかけ声。マンナは出エジプト記16章に登場する、天から降ってきた不思議な食べ物。同じく天からの賜物であるイエスの血肉を味わう聖餐式に関連づけられる。

*6 琴と訳したが、ギター、シタールなどバチで打つ弦楽器の元祖といわれる「キタラ」のこと。

*7 wallenは本来「さざ波がたつ、水面が沸き立つ」という意味だが、「旅をする、さすらう」の詩的表現でもある。新婚旅行かな。

text & tune: Philipp Nicolai(1556-1608)

比類なく美しい歌詞と旋律により、「コラールの女王」とも称される。ただしニコライの詩をもとにしたいくつかのバージョンがある。
クリスマスの歌とされるが、この曲をモチーフにした大バッハのカンタータは、3月25日(受胎告知の祝日)に使用されている。
日本語訳詞としては「たえにうるわしやヤコブより出でし朝(あした)の星よ」「暁の空の美しい星よ」「み使いこぞりて歓び讃うる朝(あした)の星よ」などがある。



アルブレヒト・デューラー「聖母の生涯」より
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Singer Pur
収録アルバム: Adventskalender: 24 Lieder zum Advent


日本語訳詞版:CDのみ
賛美歌21/すくいの道を~キリストの生涯~

by CockRobin96 | 2018-03-24 10:13 | Trackback | Comments(0)

How Can I Keep From Singing?《歌わずにはいられない》Libera


My life flows on in endless song
Above earth's lamentation
I hear the real though far off hymn
That hails a new creation
わが命は絶え間ない歌の中流れゆく
地の哀歌を覆い尽くして
わたしははるか彼方からでも真実(まこと)の歌を聞く
新たに造られたものを寿ぐ聖歌を

No storm can shake my inmost calm
While to that rock I'm clinging
It sounds an echo in my soul
How can I keep from singing?
どんな嵐もわたしの内なる静けさを乱せない
かの岩にしがみついている限り*1
わたしの魂の中にこだまするその響き
どうして歌わずにいられるだろう?

What though the tempest round me roars
I know the truth, it liveth
What though the darkness round me close
Songs in the night it giveth
嵐がわたしを取り囲み吠え猛るとも
わたしは活ける真実(まこと)を知っている
それは暗闇がわたしを取り囲み閉じ込めても
夜どおし歌を歌いかけてくれるもの

No storm can shake my inmost calm
While to that rock I'm clinging
Since love is Lord of heaven and earth
How can I keep from singing?
どんな嵐もわたしの内なる静けさを乱せない
かの岩にしがみついている限り
天地の主こそ愛であるゆえに
どうして歌わずにいられるだろう?

I lift my eyes, the cloud grows thin
I see the blue above it
And day by day this pathway smoothes
Since first I learned to love it
わたしは目をあげて、雲が切れていき
その向こうに青空があるのを見る
日に日にこの小道はなだらかになる
初めて愛することを知ったその時から

The peace of Christ makes fresh my heart
A fountain ever springing
All things are mine since I am his
How can I keep from singing?
キリストの平安がわたしの心を活かしめる
とこしえに湧き出でる泉
わたしは主のものであるがゆえに万物はわたしのもの
どうして歌わずにいられるだろう?

*1 「主はわたしの岩、砦、逃れ場/わたしの神、大岩、避けどころ/わたしの盾、救いの角、砦の塔。」(詩編18:03)より。神とは、嵐で海などに投げ出されたときにしがみつく大岩の如きものであるとされる。なお、乗ってた船をぶち壊す岩を兼ねていることもある

text: Robert Lowry(1826-1899)
tune: クエーカー教派(フレンド派)、もしくはシェイカー教派の伝承曲と伝えられる。なお、クエーカー派はイングランド発祥、シェイカー派はフランス発祥のプロテスタントの一派。名前は似ているが教義・禁欲対象等が異なる。

アメリカ発祥の比較的新しい聖歌だが、礼拝で積極的に使われるようになったのは1960年代にピート・シーガー(「花はどこへ行った」で有名なシンガー)にとりあげられてから。この他、エンヤによるキリスト教的な歌詞をいくつか修正したバージョンもある。

The St Philips Boy's Choir
収録アルバム: Angel Voices [Clean]

by CockRobin96 | 2018-02-03 10:33 | Trackback | Comments(0)

Hark! The Herald Angels Sing《聞け、天使らが歌うみ告げを(天には栄え)》

David Willcocks(1919–2015)によるファンファーレとディスカントアレンジ付き

Hark! the herald angels sing,
"Glory to the new born King,
peace on earth, and mercy mild,
God and sinners reconciled!"
Joyful, all ye nations rise,
join the triumph of the skies;
with th' angelic host proclaim,
"Christ is born in Bethlehem!"
Hark! the herald angels sing,
"Glory to the new born King!"
聞け!天使らが歌うみ告げを、
「新たに生まれし王に栄光あれ、
 地には平和と、柔和な憐れみあれ、
 神と罪びととが和らぎあった!」と
歓びあふれ、よろずの国びとよ身を起こし
空中の凱旋に連なれ、
天使らの大軍の高らかな声に合わせよ
「キリストはベツレヘムにて生まれ給えり!」と
聞け!天使らが歌うみ告げを、
「新たに生まれし王に栄光あれ!」と

Christ, by highest heaven adored;
Christ, the everlasting Lord;
late in time behold him come,
offspring of a virgin's womb.
Veiled in flesh the Godhead see;
hail th' incarnate Deity,
pleased as man with man to dwell,
Jesus, our Emmanuel.
Hark! the herald angels sing,
"Glory to the new born King!"
キリスト、いと高き天にて崇められるお方、
キリスト、とこしえの主よ
長らく待たれていた主の来られるのを見よ、
おとめの胎内より生まれ出づるお方を
肉体を纏った神性にまみえよ、*1
神格の受肉に歓呼せよ
快く人のうちに住まう人となられた、
イエス、我らがインマヌエルを*2
聞け!天使らが歌うみ告げを、
「新たに生まれし王に栄光あれ!」と

Hail the heaven-born Prince of Peace!
Hail the Sun of Righteousness!
Light and life to all he brings,
risen with healing in his wings.
Mild he lays his glory by,
born that man no more may die,
born to raise the sons of earth,
born to give us second birth.
Hark! the herald angels sing,
"Glory to the new born King!"
めでたし、天より降(くだ)されし平和の君よ!*3
めでたし、義の太陽よ!
主は光と命を万物にもたらし、
癒しのみ翼とともに昇られる
その日差しは栄光ゆえに柔らかく、
もはや決して死なない人としてお生まれになる
主は地の子らを起こすべくお生まれになり、
我らを再び産まれさせるべくお生まれになる
聞け!天使らが歌うみ告げを、
「新たに生まれし王に栄光あれ!」と

*1 「言(ことば)は肉となって、わたしたちの間に宿られた。」(ヨハネによる福音書 第1章14節)より。
*2 ヘブライ語で「神は我らと共にある」の意。キリストの別称にも使われる。参照↓

*3 「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、『驚くべき指導者、力ある神/永遠の父、平和の君』と唱えられる。」(イザヤ書9:5)より。


text: Charles Wesley(1707-1788)
tune: Jakob Ludwig Felix Mendelssohn Bartholdy(1809-1847)

原曲は、1840年に印刷術発明400年記念祝典のために作曲された男声合唱と管弦楽のためのカンタータ「Festgesang(祝典歌)」(別名「Gutenberg Cantata(グーテンベルク・カンタータ)」の第2曲。しかしウェスレーのクリスマス聖歌の方が有名になってしまったので、原曲原詩で歌われることはドイツですらめったになくなってしまった。
なお、作詞者のチャールズ・ウェスレーはメソジスト派の創始者ジョン・ウェスレーの弟。数千もの賛美歌の歌詞を作ったことでも知られる。音楽好きは子孫にも受け継がれ、息子、孫息子も作曲家となっている

「あめには栄え み神にあれや、
地(つち)にはやすき 人にあれや」と、
みつかいたちの たたうる歌を
ききてもろびと 共によろこび、
今ぞ生まれし 君をたたえよ。

さだめたまいし 救いのときに、
神の御座(みくら)を はなれて降(くだ)り、
いやしき賤(しず)の 処女(おとめ)にやどり、*
世びとのなかに 住むべき為に、
今ぞ生まれし 君をたたえよ。

あさ日のごとく かがやき昇り、
みひかりをもて 暗きを照らし、
つちよりいでし 人を活かしめ、
つきぬいのちを 与(あと)うるために、
今ぞ生まれし 君をたたえよ。

*現在は「聖霊(みたま)によりて おとめにやどり」と置き換えられる。

ボッティチェリ「神秘の降誕」
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Choir of King's College, Cambridge/Philip Jones Brass Ensemble/Ian Hare/Sir David Willcocks
収録アルバム: Carols from King's College, Cambridge - 25 of the most popular carols

by CockRobin96 | 2017-12-24 10:21 | Trackback | Comments(0)

Turn back, O man《立ち戻れ、人よ》


Turn back, O man, forswear thy foolish ways.
Old now is earth, and none may count her days,
Yet thou, her child, whose head is crowned with flame,
Still wilt not hear thine inner God proclaim,
'Turn back, O man, forswear thy foolish ways.'
立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ*1
古今より地は、数えきれぬ日々を経た
されど汝ら、虚飾の冠を戴く地の子らは
未だ内なる神の言挙(ことあ)げを聞こうとしない
「立ち戻れ人よ、愚かな行いをやめよ」

Earth might be fair, and all men glad and wise.
Age after age their tragic empires rise,
Built while they dream, and in that dreaming weep:
Would man but wake from out his haunted sleep,
Earth might be fair, and all men glad and wise.
地はうるわしく、万民はほがらかで賢くとも*2
代毎(よごと)に悲劇に満ちた帝国が興る
それは人々が夢見るうちに、まどろみ嘆くうちに建てらる
されど人はいずれその悪夢から目覚めるだろう
地がうるわしく、万民がほがらかで賢いならば

Earth shall be fair, and all her people one;
Nor till that hour shall God's whole will be done.
Now, even now, once more from earth to sky,
Peals forth in joy man's old, undaunted cry,
'Earth shall be fair, and all her folk be one!'
地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ
神のあまねき思し召しが成し遂げられるときまで
今、今こそ、今一度地より天まで
歓びのうちにとどろかせよ、人のいにしえよりの絶えざる叫びを
「地はうるわしくあれ、その民はひとつとなれ」と

*1 man=mankindで、全人類のこと。
*2 fairは公平、前途有望、美しいなど色んな意味がある。

text: Clifford Bax (1886–1962)
tune: 通称OLD 124THと呼ばれるジュネーブ聖歌集のうち詩編第124編にあてられたメロディ(ジュネーブ聖歌集に関しては→All people that on earth do dwell(Old 100th)《よろずのくにびと(詩篇第100編)》)。日本では《我ら主をたたえまし》として知られる。それをさらにGustav Holst(1874-1934)が編曲したもの。

Trinity College Choir, Cambridge & Richard Marlow
収録アルバム: Anthems from Cambridge


by CockRobin96 | 2017-09-04 17:51 | Trackback | Comments(0)

Morning Has Broken《雨に濡れた朝(世のはじめさながらに)》


Morning has broken
like the first morning
Blackbird has spoken
like the first bird
Praise for the singing
Praise for the morning
Praise for them springing
fresh from the world
朝になった、
一番最初の朝と同じに
黒歌鳥が語りだす、*1
一番最初の小鳥と同じに
その歌声ゆえに神を讃えよう
その朝ゆえに神を讃えよう
その湧き出でるものゆえに神を讃えよう
み言(ことば)から生き生きと溢れるものゆえに*2

Sweet the rain's new fall,
sunlit from heaven
Like the first dew fall
on the first grass
Praise for the sweetness
of the wet garden
Sprung in completeness
where His feet pass
新しい雨粒が優しく滴(したた)り、
天より陽の光が差す
一番最初の露が滴り、
一番最初の草の上に落ちるように
そのうるわしさゆえに神を讃えよう
濡れ光る庭園のうるわしさ
全きものより生(お)い出でた
主の足が歩まれたところを

Mine is the sunlight
Mine is the morning
Born of the one light
Eden saw play
Praise with elation,
praise ev'ry morning
God's recreation
of the new day
この日光もわたしのためのもの
この朝もわたしのためのもの
ただひとつの光より生まれ出でたもの
エデンの園でかつて見られたもの*3
昂ぶる心もて神を讃えよう
毎朝神を讃えよう
神が新たに造られ給うたもの
日々新しくされるものを

*1 black birdはイギリスではクロウタドリ、アメリカではやかましいムクドリモドキを指す。
 →Sing a Song of sixpence《6ペンスの歌を歌おう》
*2 wordはたまにworld(世界)と誤字されることもある。「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。」(ヨハネによる福音書1:14)より、「神の言(ことば)」とはイエスを指す。
 →Verbum Patris Umanatur《父の御言葉が人となる》
「 イエスは答えて言われた。
「この水を飲む者はだれでもまた渇く。
 しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。
 わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」」
(ヨハネによる福音書4:13-14)より。
*3 playは劇、演奏、遊び、ゆらゆらひらひらするもの、何かの動き・働きなどいろんな意味がある。エデンでは働かずに遊んで暮らしていたこととかけているかもしれない。

text: Eleanor Farjeon(1881-1965) People, Look East≪東方を見よ≫と同じ作詞者で、英国児童文学の作家。
tune: 通称「Bunessan(バンエッサン。スコットランドの地名)」と呼ばれるスコットランド古謡。

イギリスのミュージシャンCat Stevens(現Yusuf Islamによって1971年にブレイクした聖歌。


日本語訳詞として《世のはじめさながらに》がある。


リベラ
収録アルバム: Angels Sing - Libera in America


King's College Choir, Cambridge/Sioned Williams/Stephen Cleobury
収録アルバム: Best Loved Hymns


おまけ:


死者にタッチするとよみがえらせることができるが、もう一度タッチすると再び死ぬという不思議な力を持つパイ職人のネッドと、殺人事件に巻き込まれて死人になったがネッドによって生き返ったチャック、そしてその周辺の変な人々たちのミステリーラブコメディ。
大好きだったのだが2シーズンで打ち切りになった。なんでや!
ヒロインのチャックの叔母さんで、事故で引きこもりになった二人の元シンクロナイズドスイミング芸人が、一度はやめたシンクロの練習を始めた時にかかっていたBGMがこのMorning Has Broken。

by CockRobin96 | 2017-08-28 10:23 | Trackback | Comments(0)

Schönster Herr Jesu《イエスきみはいとうるわし》

youtubeのみ

スタンダードな感じ
Das Orthopädische Quartett zu Magdeburg
収録アルバム: In Stiller Nacht ...

アメリカ版のメロディらしい

Schönster Herr Jesu,
こよなくうるわしき主イエスよ
Herrscher aller Herren,
万人を統べる者
Gottes und Marien Sohn,
神とマリアのみ子よ
dich will ich lieben,
御身の望むごとく我は愛し
dich will ich ehren,
御身の望むごとく我は崇(あが)む
meiner Seele Freud und Krone.
わが魂は歓びて冠を戴く

Schön sind die Wälder,
うるわしきは森
schöner sind die Felder
さらにうるわしきは野辺
in der schönen Frühlingszeit;
うるわしき春の野辺
Jesus ist schöner,
イエスはさらにうるわしく
Jesus ist reiner,
イエスは清(きよ)けし
der mein traurig Herz erfreut.
わが悲しめる心を楽しませ給う

Schön ist der Monde,
うるわしきは月
schöner ist die Sonne,
さらにうるわしきは日
schön sind auch die Sterne all.
うるわしきはまた星々
Jesus ist feiner,
イエスはさらに優(まさ)り
Jesus ist reiner
イエスは清(きよ)けし
als die Engel allzumal.
み使いらの上にましませば

Schön sind die Blumen,
うるわしきは花々
schöner sind die Menschen
さらにうるわしきは人々
in der frischen Jugendzeit;
溌剌たる若き人々
sie müssen sterben,
人は死すべきものなり
müssen verderben:
朽ち果つべきものなり
Jesus bleibt in Ewigkeit.
イエスはとこしえに変わらざるなり

Alle die Schönheit
うるわしきものはみな
Himmels und der Erden
天地万有はみな
ist gefasst in dir allein.
御身ただひとりのうちに抱かるる
Nichts soll mir werden
わが物はひとつとてなし
lieber auf Erden
この地にありて
als du, liebster Jesu mein.
御身、わが愛しきイエスの他は

text & tune: 1677年、Münster Gesangbuch (大聖堂聖歌集)』に文献初出した、作者不詳のドイツ語聖歌。

あなたは人の子らのだれよりも美しく
あなたの唇は優雅に語る。あなたはとこしえに神の祝福を受ける方。
(詩編45:3)

英題では《Beautiful Savior》、《Fairest Lord Jesus》、邦訳では《イエスきみはいとうるわし》として知られる。
バージョンによっては、2番の歌詞が5番の歌詞に置き換えられ、5番の歌詞が以下のものになる。
Schönster Herr Jesu,
こよなくうるわしき主イエスよ
bei uns gegenwärtig
我らみなのうちで抜きん出たる
durch dein Wort und Sakrament,
御身のみ言葉と秘跡によりて
Jesu, dich bitt ich:
イエスよ、御身に祈りまつる
Herr, sei uns gnädig
主よ、我らを憐れみ給え
jetzt und auch am letzten End.
今も、また臨終の時までも

日本語歌詞:
イエス君は いとうるわし
天地(あめつち)の主なる
神の御子 人の子を
なににかはたとえん

春の朝 露に匂う
花よりうつくし
秋の夜 空に澄む
月よりさやけし

夏の夕 青葉わたる
風よりかぐわし
冬の日に 降り積もる
雪よりきよけし

イエス君は いとうるわし
天地(あめつち)の主こそ
わがさかえ わが冠(かむり)
わがよろこびなれ

Vocal Concert Dresden, Peter Kopp & Sebastian Knebel
収録アルバム: Lob, Ehr und Preis sei Gott (Die schönsten deutschen Kirchenlieder)


おまけ:
実は、ディズニー映画『アナと雪の女王』の冒頭の合唱の旋律が、一部この曲の編曲になっているそうな。


詳しい解説「世界の民謡・童謡」
Cantus, Frode Fjellheim & Tove Ramlo-Ystad
収録アルバム: SPES

by CockRobin96 | 2017-05-27 10:29 | Trackback | Comments(0)

Ave Maria de Lourdes《めでたしルルドのマリア(あめのきさき)》


Ô Vierge Marie
ああ、処女マリアよ
Le peuple chrétien
キリストの民らが
À Lourdes vous prie
ルルドにて貴女に祈ると
Chez vous il revient.
貴女ゆえに彼らは帰ってゆく*1
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


À cette fontaine
この泉に
Venez et buvez
来たりては飲む
Dans leau pure et sainte
澄んだ聖なる水に
Allez vous laver.
行きては禊(みそ)ぐ
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


A l'heure dernière
臨終の時も
Pour nous, les pécheurs
我ら罪びとのため
Veuillez, Sainte Mère,
どうか、聖なるみ母よ
Prier le Sauveur.
救い主にとりなし給え
Ave, ave, ave Maria.
めでたし、めでたし、めでたし、マリア


*1 けが人や病人らがこの泉に詣でると、治癒して帰っていったという逸話に基づく。

text & tune:?

本来は60連も続く長い連禱。フランスとスペインの国境にあるルルドに出現した聖母の奇跡を歌う。
ベルナデット(ベルナデッタ)・スビルーという少女が発見した湧き水に治癒効果があるとされ、カトリック教会から「奇跡」であると正式認定を受け、カトリック教徒の巡礼地となっている。日本でも幕末〜明治にかけてやってきたフランス人宣教師が熱心に紹介したので、よく知られている。カトリック系の教会や学校に行くと、この「ルルドの泉」を模した水場とマリア像がよく設置されている。

日本のカトリック聖歌集では「あめのきさき(天の后)」。が、原詩とかなりかけ離れているので、別にあった《Ave regina caelorum(めでたし天の女王)》などの聖母讃歌をつぎはぎしたオリジナル歌詞ではないかと考えられる。それとも他にもとになった歌詞があるのだろうか? 誰か教えてください。

天(あめ)のきさき 天(てん)の門
海の星と 輝きます
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

百合の花と 気高くも 
咲き出にし 聖(きよ)きマリア
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

奇(くす)しきばら 芳(かぐ)わしく 
恵みたもう 愛のみ母
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

病める人に 慰めを
恵みたまえ 愛のみ母
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

行く手 示す 明けの星
導きませ み母マリア
アヴェ アヴェ アヴェ マリア

神のみ母 わが望み
今もいつも 守り給え
アヴェ アヴェ アヴェ マリア


なお、同じメロディで英語歌詞のA Maiden Most Gentle《こよなく優しきおとめ》という曲もあるが、こちらの歌詞も全然違うクリスマスのキャロルを使っている。

Petits Chanteurs De Touraine
収録アルバム: Les plus beaux chants pour célébrer Marie


日本語歌詞版(CDのみ)


おまけ:
パリ木の十字架合唱団版
Les Petits Chanteurs à La Croix De Bois
収録アルバム: Ave Maria de Lourdes - Benedictus - Magnificat (Mono Version)

こっちの歌い方の方が好きなのだが、全然違う歌詞を使っている。しかもなんの歌詞がわからない。
by CockRobin96 | 2017-05-14 11:38 | Trackback | Comments(0)